早食いは食べすぎの元?
洋食のコースや懐石料理など、ちょっとずつ料理が運ばれてくるメニューを食べていたら、思ったより量を食べずにおなかがいっぱいになってしまった経験はありませんか? これは脳が食べ物を食べたサインを受け取るのが、食事を開始してから20分程度かかることが理由なんだそう。
つまり、20分かけずにどんどん食事を詰め込んでしまう食べ方をしていると、脳が満腹を感じる前に胃袋がいっぱいになり、時間が経ってから「食べすぎた」と気付いてしまうことに…。そこで、腹八分目に抑えるためには、いかに食事に時間をかけるようにするかがポイントとなりそうです。

調理時の大食いを防ぐコツ
調理の仕方や盛り付け方などで、食べすぎを防ぐこともできるようです。例えば大皿を使わないで、なるべく小さな皿に盛り付けるようにすると、量が少なくても、視覚的に皿が空になると満腹を感じるようになるのだとか。
ほかにも食事をよく噛むことは満腹中枢を刺激するので、食材は大きめにカットすることで、噛む回数を増やす。さらに、よく噛んで食べると時間がかかるので、早食いの防止にもなるようです。
品数を増やすのもポイント。次に何を食べるか悩む時間や、箸の移動時間が増えるため、結果的に食事にかける時間が長くなり、食べすぎを防いでくれます。
食事中の食べすぎを防ぐテクニック
腹八分目を上手に調整するには、食事中は食事に集中すること。テレビや雑誌、スマホを見ながらだと、脳は食事以外のことに気をとられて、満腹を感じにくくなるそうです。
また、食べる順番を意識するのもポイント。まずはみそ汁など温かい飲み物を飲んで、胃を落ち着かせましょう。これにより満腹感を得やすくなるそうです。続いてサラダなどの野菜を食べて、血糖値を緩やかに上昇させます。そして最後にご飯などの炭水化物を食べるようにすれば、ついつい炭水化物を食べすぎてしまうことを防げます。
食べるものは決めておく
食事を終えたあとに、冷蔵庫にデザートが入っているのを思い出した、なんて経験はありませんか? 食べるものを事前に決めておかないと、ついつい食べすぎてしまう量の食べ物を買ってしまったり、あとから思い出して結局満腹になるまで食べてしまうことに…。
こういったことを防ぐためには、1回の食事で食べるものを事前にしっかり決めておくことが大切です。事前にメニューと量を考えておけば、食事の内容が偏ってしまうことも防げます。
腹八分目で食事を済ませるには、いかに満腹中枢を刺激するかがポイント。これまでより少ない量でも、時間をかけたり、調理時や盛り付け時の工夫で意外と満足感を得られるようになるので、つい食べすぎてしまう人は、試してみてください。
(文・姉崎マリオ)