まちぐるみで育児をサポート! 拡がる「産後ケアセンター」支援

まちぐるみで育児をサポート! 拡がる「産後ケアセンター」支援

“産後ケアセンター”という施設をみなさんはご存知ですか? 先日2017年11月8日、国内に産後ケア施設を広めるために力を注ぐ<一般社団法人 出産・子育て包括支援推進機構>によって産後ケアセミナーが開催されました。そこでは「産後ケア施設とはどういったもので、なぜ今、必要なのか」が事例や効果を交えて語られ、新しい日本の子育ての形が提案されました。

浦安市の産後ケアセンターは満足度の高さが自慢

吉田 幸洋氏 [順天堂大学医学部附属浦安病院 院長]

続いて、順天堂大学医学部附属浦安病院院長の吉田 幸洋氏は浦安市の支援体制の充実度についてこのように語ってくれました。

「千葉県内には現在19市に宿泊型産後ケア施設が設けられ、浦安市には宿泊型、日帰り型とあわせて5つの施設があります。そのうち宿泊型は東京ベイ・浦安市川医療センター、順天堂大学医学部附属浦安病院の2箇所。順天堂大学医学部附属浦安病院の利用料金は、浦安市民であれば1泊2日で6,000円(一般は70,000円)という安さで設定されています。さらに、支払いには市で発行されている子育て支援チケットも利用可能です。

平成28年3月から100組弱の利用者があり、満足度は<非常に満足>が85%、<満足>が15%という脅威の数字をいただいています。当院が地域周産期母子医療センターであることから、NICU、GCUを退院した母子もそのまま産後ケアを利用することで時間をかけて育児習得ができ、育児不安の軽減につながっています。また、産後ケアセンターのスタッフである助産師も専門職としての知識・技術を発揮できるためやりがいを感じています。今後も浦安市と連携をはかり、切れ目のない支援をしていきます」

日本の少子化対策 “3本の矢” とは?

吉村 泰典氏 [内閣官房参与/慶應義塾大学 名誉教授]

自称<元祖イクメン>の内閣官房参与/慶應義塾大学名誉教授 吉村 泰典氏から、日本全体の取り組みについて興味深い情報が聞けました。

「今後、日本は諸外国に比べ、圧倒的に高齢化率が高くなります。2015年にはすでに75歳以上が子どもの人数を上回りました。2030年には平均年齢が50歳を超え、さらに2050年に65歳以上は全人口の40%にもなる予測です。そのような国の対策としては、①地方雇用の確保 に加え、②出生率の上昇 に取り組まねばなりません。少子化の原因は多々ありますが、少子化危機突破のための緊急対策としての“3本の矢”(1.子育て支援の強化 2.働き方改革の強化 3.結婚・妊娠・出産支援)です。

今までの出生率を上げる打ち手として、出産一時金38万円を42万円に、妊婦健診補助を5回から14回などの対応をしていき、合計特殊出生率が戦後最小の1.26から1.44へと回復していきました。出生率上昇のためには、さらなる待機児童対策などの保育への予算配分も必要となります。現在、産後4カ月までの初産婦さんのうつ病の可能性が高いというところへむけた産後ケア対応として、産後2週間健診、1カ月健診の助成がなされていますが、今後は産前・産後、子育ての切れ目ない支援が大切となります」

このように、現在、市区町村だけではなく国を挙げて「子育て支援」に取り組んでいるのです。その一環として全国区で目下拡大しているママのための施設“産後ケアセンター”。各自治体の支援制度をうまく活用して、上手に子育てをしていきましょう。

2017年11月8日「産後ケアセミナー」より 
主催:一般社団法人 出産・子育て包括支援推進機構

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