共働き夫婦の理想の家計パターンは?

共働き夫婦の理想の家計パターンは?

第2回 共働きが陥りがちな「貯金できない」パターン
「財布は完全に別々」、「毎月決まった額を生活費としてひとつの口座に入れる」、「家計の全てを奥さんが握っている」など、同じ共働き家庭でも、お金の管理の仕方は人それぞれ。なかには、互いの収入すら把握していない夫婦もいるようだ。

家計分担が適当でもそれなりの生活レベルを維持できてしまう共働き家庭の場合、夫婦が互いにストレスをためずお金を管理するコツってあるの? エフピーウーマンのファイナンシャルプランナー高山一恵さんに聞いた。

「まず、お互いに財布を持つのを止め、収入を『見える化』しましょう。そして、『貯蓄』分を先に確保してしまうことです。というのも、余ったお金を貯金しようとするとそれがプレッシャーとなり、挫折してしまうケースが多いので」(高山さん、以下同)

夫婦の収入は同額ではないため、毎月の貯蓄額の目安は「○万円」と金額ありきではなく、「夫婦それぞれの収入の2割程度」と決めておくと良いそう。

先に貯金をしたら、必要な費用を夫婦の収入から同じ割合ずつ拠出。このとき余った分を「自由に遣っていいお金」にすると、「精神的にラクで長続きしやすい」と高山さんはいう。

共働き夫婦の理想の家計パターンは?

さらに、貯蓄は「教育費」「住宅費」「老後の資金」の3本柱とすることが重要だ。

「実は、貯蓄の内訳を決めておくことが非常に重要なことなんです。住宅費にいくらかかるか、子どもにどんな教育を受けさせたいか、夫婦でどんな老後を過ごしたいかなどを具体的に考え、二人ですり合わせたうえで、それぞれに振り分けましょう」

ちなみに、共働き夫婦の世帯年収800万円の場合、2割ずつ貯蓄すると、5年で年収分の800万円が貯まっているという計算になる。

「2割ずつ貯蓄を先取り」してしまうことで、かえって余裕が出るという発想の転換だ。ぜひトライしてみて!
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

高山一恵
高山一恵
エフピーウーマン
ファイナンシャルプランナー。明るく、親しみやすい性格を活かした講演はリピーター続出の人気ぶり。著書に『35歳までにはぜったい知っておきたい お金のきほん』(アスペクト)がある。
ファイナンシャルプランナー。明るく、親しみやすい性格を活かした講演はリピーター続出の人気ぶり。著書に『35歳までにはぜったい知っておきたい お金のきほん』(アスペクト)がある。