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「高血圧の方が避けるべき飲み物」はご存知ですか?飲んだ方がよい飲み物も解説!

「高血圧の方が避けるべき飲み物」はご存知ですか?飲んだ方がよい飲み物も解説!

高血圧とは、血管にかかる圧力である血圧が高い状態を指します。高血圧でも、特に自覚症状が現れない方もいます。しかし、脳卒中をはじめとしたさまざまな病気の危険を高めることが知られています。今回の記事では、高血圧と診断を受けている方が控えた方がよい飲み物や、アルコールとの上手な付き合い方を解説します。

監修医師:
佐藤 浩樹(医師)

北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科(循環病態内科学)卒業。循環器専門医・総合内科専門医として各地の総合病院にて臨床経験を積み、現在は大学で臨床医学を教えている。大学では保健センター長を兼務。医学博士。日本内科学会総合専門医、日本循環器学会専門医、産業医、労働衛生コンサルタントの資格を有する。

高血圧の症状、原因とリスク

高血圧とはどのような状態のことを指しますか?

高血圧は、心臓から全身に血液が送り出される際に血管にかかる圧力が高すぎる状態を指します。
血圧には、高い値(収縮期血圧)と低い値(拡張期血圧)があります。
上の血圧を収縮期血圧、下の血圧を拡張期血圧、のように呼ぶこともあるでしょう。
収縮期血圧は、心臓が拍動(はくどう)するときの血管内の圧力を表します。一方、拡張期血圧は心臓が拍動と拍動の間に休み、血管が身体から戻ってくるときの圧力を示しています。

病院などの診察室での収縮期血圧が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。家庭で測る際の家庭血圧の基準値は、もう少し低く定められており、収縮期/拡張期血圧が135/85mmHg以上と定められています。

高血圧によって生じる症状を教えてください

高血圧の方の多くには何の症状も現れません。しかし、血圧が180 /120mmHgのようにかなり高くなってしまうと、以下のような症状が現れることがあります。

ひどい頭痛

胸痛

めまい

呼吸困難

吐き気

嘔吐

視界のぼやけ

不安

混乱

耳鳴り

鼻血

脈が乱れる

高血圧と診断されており、上記のような症状がみられる場合には、早急にかかりつけ医での診察と治療を受けるようにしましょう。

血圧が高い状態が続くと身体にどのような影響がありますか?

高血圧が適切に治療されないと、動脈硬化を引き起こし、心臓や脳、腎臓などの重要な臓器にダメージを与える可能性があります。
例えば、狭心症や心不全、重篤な不整脈などの原因となりえます。

また、脳に血液と酸素を運ぶ動脈を破裂させたり、詰まらせたりすることによって、脳出血や脳梗塞などの脳卒中のリスクを高めます。

さらに、高血圧による腎臓の障害が高度になると、腎不全にまで至る場合もみられます。
このように、血圧が高い状態が長く続くと、身体にはさまざまな影響が現れます。

参照:『高血圧-eヘルスネット』(厚生労働省)

高血圧の人が飲むとダメな飲み物

高血圧の人が飲まない方がよいソフトドリンクを教えてください

血圧が高い方は、砂糖が多く含まれるような清涼飲料水は避けるようにしましょう。
添加されている糖分、特に果糖の大量摂取は血管にダメージを与え、血圧上昇と関連する可能性があると考えられています。

また、グレープフルーツジュースを避けた方がよい方もいます。
高血圧の治療薬のなかには、フェロジピンなど、グレープフルーツジュースを飲むと効果が強まったり副作用が出やすくなったりするものがあるからです。

高血圧の人はアルコール飲料は飲まない方がよいですか?

少量のアルコール摂取は血圧を一時的には低下させるものの、長期間にわたる飲酒は血圧を上昇させ、高血圧の原因になりうるとされています。
高血圧とすでに診断されている方は、アルコール飲料との付き合い方には慎重になるべきと考えられます。実際に、日本での高血圧の発症リスクと飲酒量の関係を調べたデータによると、少しでも飲酒をすると高血圧になるリスクが高まるという結果が出ています。
もちろん、飲酒による病気への影響には個人差がある点には注意が必要です。

高血圧の人はラーメンのスープや味噌汁などの汁物は避けるべきですか?

高血圧の方の場合、減塩目標として、男女ともに食塩の摂取量は6g/日未満が推奨されています。
一方で、食塩の相当量は即席ラーメン1袋7.7g、味噌汁2.3gが目安です。
そのため、高血圧の方は、塩分が多く含まれている汁物は避けるか、あるいは少量に留めておきましょう。

具体的な対策としては、ラーメンのスープは残すようにします。また、味噌汁は野菜や豆腐などの具を多くすると1回で摂取する汁の量が減らせるでしょう。

参照:
『健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて』(厚生労働省)
『減塩食について|栄養・食事について』(国立研究開発法人国立循環器病研究センター)
『食事療法について|栄養・食事について|循環器病について知る|患者の皆様へ』(国立研究開発法人 国立循環器病研究センター)