ちゃんと歯磨きしてるのに! その口臭もしかして虫歯が原因?
この記事は「アリシー」から提供を受けて掲載しています

ちゃんと歯磨きしてるのに! その口臭もしかして虫歯が原因?

第38回 女性の悩み
過度なダイエットも虫歯のもとに!?
臭いが強いものを食べたわけではないのに、なぜか口が臭う……。その原因は、もしかしたら虫歯かも。なぜ虫歯が臭いを発するのか、口臭のもとになる虫歯をなくすために実践したいことなどを銀座池渕歯科の池渕剛先生に教えていただきました。

■口臭の原因は腐った食べカス!

──そもそも、虫歯はどのような口内環境でできるのでしょうか?

「虫歯とは、虫歯菌が食べ物の残りカスを養分に酸を出すことで、歯が溶けてしまうことを言います。歯磨きが不十分で歯垢やプラーク、歯石などが歯にたくさん付着している場合は、虫歯菌の棲みかを作ってしまうので、虫歯になりやすいです」

──虫歯の中でも、口臭を引き起こすのはどのような虫歯でしょうか?

「虫歯ができると、歯磨きや歯間ブラシ、デンタルリンスなどが届きにくい空間ができてしまいます。そういった部分は、食べ物の残りカスが除去できない状態となり、それが腐敗してガスを出してしまうのです。特に奥歯の間や親知らずの周り、治療済みの詰め物・かぶせ物の隙間などに虫歯ができてしまうと、自分では食べカスの除去がとても難しくなってしまいます」

──虫歯が原因の口臭は、虫歯以外が原因の口臭とはどのような違いがありますか?

「虫歯以外の口臭は酸味がかった臭い、アンモニアのような鼻にツンとくる臭いなどと表現されることが多いです。一方、虫歯が原因の口臭は生ゴミが腐ったような臭い、下水やドブのような臭いと言われることがありますね」

■歯磨きしていても虫歯になる原因って?

口の中から生ゴミのような臭いがする事態……なんとしても避けたいですよね。口臭をなくすための虫歯予防にはきちんと歯磨きすることが大前提ですが、中には歯磨きしていても虫歯ができてしまう人も。考えられる主な原因を教えていただきました。

●実は歯磨きが不十分

虫歯になりやすい部位をうまく磨けていないと、虫歯予防効果が低くなり、虫歯になりやすくなる。歯科医院で医師や歯科衛生士に口腔衛生状態をチェックしてもらい、歯磨き指導を受けるのがおすすめ。

●口の中が酸性になりやすい・酸性に弱い

間食が多い人、炭酸飲料を過度に飲む人は口内が酸性になりがち。糖分摂取量をコントロールする、キシリトール含有の食品を利用する、高濃度フッ素を使った歯磨き粉・マウスウォッシュを使用するなど対処して。

口呼吸が多い人は口内の乾燥によって免疫力が低下しやすい。酸性に傾いた食後の口内を中性に保つ働きがある唾液の分泌が少ない人も注意が必要。唾液の少なさは個人での判断は難しいが、口の中がねばつく、食べ物をうまく飲み込めない、舌がヒリヒリする、口内炎ができやすいなどの症状は唾液量が少ない可能性がある。

また、遺伝的に歯の結晶がもろく、酸に溶けやすい歯質の人も。このような人は、不適切な歯磨きを続けていると、かえって歯を痛めてしまうこともある。歯質のもろい人は、歯を傷付ける可能性のある研磨剤の入った歯磨き粉や電動歯ブラシの使用を避け、高濃度フッ素が配合された歯磨き粉を使って手磨きすると良い。歯質の根本的な治療は難しいが、歯科医院で定期的にフッ素コーティングし、ダメージの進行を遅らせることは可能。

●過度なダイエット

ダイエット中、特に低糖質ダイエット中の人は、脂肪燃焼時に発生するケトン体という物質が呼気に混ざり、口臭に繋がることがある。過度なダイエットによる摂食障害などで嘔吐が多くなると、胃液で歯が溶けて虫歯が多発することも。

■ながら歯磨きはNG! 歯ブラシは週に一度は交換しよう

──おすすめの歯磨き法を教えてください。

「鏡を見ながら磨きましょう。歯磨き中、目を閉じていたり、テレビやパソコン画面を見ていたりすると、時間の割にうまく磨けていないことが多いです。片手でスマホをいじりながらでは尚更です」

──歯磨きに集中するということですね。

「そうですね。また、歯ブラシは週1で交換するようにしましょう。歯ブラシは使用後、食べカスや細菌が付いていて、水洗いしても不衛生になりがちです。洗剤で洗っても無菌にはなりませんし、抗菌効果を謳う歯ブラシはとても少ないです。

口は全身の入り口で、虫歯や歯周病だけでなく、その他の身体の疾患に関連がある場合もあります。口の中をできるだけ衛生的に保つために、歯ブラシはこまめに取り替えた方が良いでしょう」

──すぐに捨ててしまうと、もったいない気もするのですが…?

「毎回使い捨てるのは抵抗があるでしょうし、経済的でもありませんね。ですが、現在有名メーカーの歯ブラシは1本150円程度で買えるので、1週間に1回の交換なら、1か月約600円、1年で約7,500円です。年間1万円かからない額で口の中をはじめ、全身の健康を守れるなら、投資しても決して損ではないと思いますよ」

日常のルーティンワークになり、つい無意識にやってしまいがちな歯磨き。しっかりやるかやらないかで、口臭だけでなくあなたの健康が左右されることもあります。惰性な歯磨きが定着してしまっていたら、日々のケア方法を見直してみてくださいね。

(五十嵐綾子+ノオト)
五十嵐綾子
五十嵐綾子
ALICEY世代ど真ん中のフリーランスライター・編集者。史学科出身&世界遺産検定1級の世界史系歴女でもあります。知らない世界に飛び込むことや新たな発見をすることが大好きなので、読者の皆さまの世界が広がる記事をお届けします! ※背景画像撮影:中里健太(@LENS_BLOG_)
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女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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