今時の親子コミュニケーションにLINEは欠かせない
家族の中で、子どもにとって一番の話し相手が母親であるのは、どの家庭でもそうだろう。母親の方が子どもとの接触時間が圧倒的に長いので、それはどうしても仕方のないことだ。
しかし、面と向かって話す時間があまりないという父子でも、子どもたちがスマホを持つようになると、LINEで会話をするという新しいコミュニケーションが生まれているようだ。
美人妻「夫は帰宅時間が遅いし、朝も出勤が早いため、平日はほとんど子どもと触れ合う時間がありません。うちには娘と息子がいますが、子どもたちが小さい頃からそうなので、お父さんと遊べるのは週末だけというのが普通でした。
しかしそれさえも、子どもたちが高校生と中学生になった今では、週末に家族で過ごす機会もだいぶ減ってしまいました。夫が子どもたちと話せるとしたら夕飯のときくらいですね。
そんな感じで家族の時間がバラバラなので、今やLINEは欠かせない連絡手段になっています。夫もときどき子どもたちとLINEしています。“いつ帰るの?”とか“夕飯いるのか?”みたいな簡単な内容が多いみたいですけど、会えない分そこで会話しているようです。」

そんな親子のLINE だが、必ずしも和気あいあいとした仲良し親子の会話ではないという。思春期を迎えた子どもならではのその変化とは?
母親には可愛いスタンプ、父親には冷たい返事
特に女の子に多いのが、父親には冷たい態度をとってしまうというケース。母親には可愛いスタンプを送ったり、自分の写メを送ったりするのに対して、父親には絵文字さえも送らないという。
これは思春期の女の子を持つ父親なら、誰でも覚悟しておかなければいけないことだろう。小さい頃はパパっ子だった娘でも、ある時期がくると急に父親を避けるように、そっけない態度になってしまうものなのだ。
このことは男の子にも同様に言えることだが、母と娘の関係とはまた違ったニュアンスがあるという。男の子の場合は照れがあるため、父親だけでなく母親に対しても常にテンションが低く、言葉数も必要最低限という場合が多い。
息子が娘と違うのは、父親を避けているつもりはなく、本人も気づいていないうちにそういう「大人びた」態度になってしまうという点だ。親からすればいつまでも子どもだと思っていた我が子の急速な変化に寂しさを感じてしまうが、これは誰でも通る道なのである。
そんな複雑な時期を迎えている我が子に対して、父親としてLINEで送ってはいけないNGがあるという。ただでさえ距離のある父と子の関係。その溝を深めるような墓穴は掘らないよう心がけたいものだ。
ズカズカと距離を縮めたり、態度を注意するのはNG
なんとなく態度の冷たい子どもに対して、積極的にどんどんLINEを送って関わろうとしたり、子どもの発言に対して“そんな言い方はよくない”と注意したりするのは、逆効果だ。この時期の子どもに対して一番よくないのは《強引に関わろうとすること》である。

ただでさえ、リアルでの会話量が少ない父親からLINEで小言を言われると、子どもは“うっとうしい”“なにもわかっていない”と感じ、気持ちが一気に離れてしまうのだ。これは下手すれば反抗期への引き金にもなりかねない。
逆に仲良くしようと歩み寄ったとしても、これまでの関係がそうでなければ、“お父さんが急に変になった”と思われるだけで、期待するほど距離を縮めるのは難しいだろう。追えば追うほど離れていってしまうのが、この時期の子どもの特徴なのだ。
それでは、思春期の子どもを持つ父親は一体どんな態度で子どもと接するのが一番良いのだろうか? 明日の講座では、父親が子どもに送るLINEはこれがベストという事例をいくつか紹介する。
数々の親子にヒアリングをしてわかった、親子間でも重要な「本音とタテマエ」の使い分けとは? 父親と母親の役割分担は? 一見素っ気ない子どもでも、実は言ってほしいと思っている言葉とは? 明日も情報盛りだくさんでお届けする。どうぞお見逃しなく!
※名前・アイコン画像は座談会を基にイメージとして作成したものです。 Text by Asa Ohguchi
今回のアドバイザー
