さなえさんは5歳になる娘のさつきちゃんと、海外単身赴任中の夫の3人家族。さつきちゃんはお誕生日にパパから海外ブランドのリュックをプレゼントしてもらいました。しかし、さつきちゃんが保育園にこっそり持っていった日に紛失してしまいます。
海外赴任中の夫が娘のリュック紛失について、何かを知っていそうな様子。不審に思ったさなえさんは同僚の嫉山さんに相談し、夫がさなえさんに隠していた秘密のSNSのアカウントを調査。すると娘の写真やリュックに関する投稿が見つかり、さらに不審な人物からのコメントや、夫との関係を匂わせる女性の投稿まで見つかります。
さなえさんは夫へ、浮気について問い詰めますが、夫は完全否定！ 夫は、さなえさんが浮気相手だと疑っている不審なアカウントに「投稿は一つもなかった」と話しますが、実際には夫と女性の親密な写真が1枚投稿されており、話が食い違います。
翌日、さなえさんは同僚の嫉山さんに、夫へDMを送っている不審な女性のアカウントについて相談します。アカウントを見た嫉山さんは、夫とその女性がお揃いのネックレスをしている写真を指摘し、「この二人は不倫してて、女が杉野さんへの嫌がらせで、娘ちゃんのリュックを盗んだんじゃないですか？」と言い出しました。
ただ、リュックを取り戻したいだけなのに
嫉山さんは、写真に写っていた女性がさなえさんの夫の不倫相手であり、さつきちゃんのリュックを盗んだのも、その女性による嫌がらせではないかと推理し始めます。
嫉山さんから「こんなの、離婚案件ですよ！ クロ確定！」「相手が何を言ってきても無視！ 戦闘準備ですよ！」と煽られ、動揺するさなえさん。
「あれ、離婚しなきゃいけないの？」と不安が頭をよぎったそのとき、さなえさんは、「私はただ、さつきのリュックを取り戻したかっただけなのに……」と、本来の目的から逸れていることに気付きます。
さなえさんは、夫と向き合うのが怖くなってしまい、かかってきた電話に出ることが
できないのでした。
▼他人からのアドバイスや意見によって、気づかないうちに本来の目的から大きく逸れてしまったり、思いもよらない方向へ話が膨らんでしまったりすることがありますよね。けれど、夫婦のことをどうするかを決めるのは、あくまで他人ではなく、自分たちであることを忘れてはいけません。
さなえさんも、嫉山さんの勢いに流されるのではなく、冷静に立ち止まって、まずは自分の気持ちと向き合うことができたら良いですね。
次の話を読む → 著者：マンガ家・イラストレーター あおば