トランプ米大統領は2日(日本時間3日)、麻薬密輸対策として米軍がカリブ海などで続ける「麻薬運搬船」への攻撃を巡り、「必要なら地上にも攻撃する」と述べ、ベネズエラの地上の標的に向けた空爆を近く実施する可能性を示唆した。
米国に麻薬を密売する人間は「誰でも攻撃対象になる。ベネズエラだけではない」と語り、麻薬密輸に関わる国に警告を発した形だ。
麻薬密輸に関与しているとして米側が圧力を強めるベネズエラを巡っては、トランプ氏が11月21日に反米左派のマドゥロ大統領と電話会談し、同28日までに国外退去するよう求めたとロイター通信が報じている。マドゥロ氏側が恩赦などを要求したが、トランプ氏が拒否したという。
もし、米国がベネズエラに地上攻撃を行った場合、両国が出場し、来春に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも大きな影響が出ると見られる。
ベネズエラはキャプテンのサルバドール・ぺレス捕手(35)=ロイヤルズ、ロナルド・アクーニャ外野手(27)=ブレーブスが参加意思を示しているが、米国が同国に侵攻した場合、ベネズエラ選手の辞退や最悪の場合はボイコットまで考えられる危機的状況に追い込まれるかもしれない。

