女優の髙石あかりがヒロイン松野トキを演じるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合ほか)の第11週「ガンバレ、オジョウサマ。」(第51〜55回 演出:小島東洋)が8日から始まる。新年を迎え、松野家、レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)、通訳の錦織友一(吉沢亮)、花田旅館の平太(生瀬勝久)たちが集まる新年会が行われる。
「ばけばけ」第10週「トオリ、スガリ。」(第46~50回)振り返り(ネタバレあり)
松江に冬が訪れた。寒さに苦しむヘブンのもとに、松江中の小谷春夫(下川恭平)が忘れ物を届けに来た。それは口実で、思いを寄せるトキと話したい小谷の作戦。後日、小谷はトキの幼なじみである野津サワ(円井わん)から、トキの好物が怪談だと聞く。一方、島根県知事の娘、江藤リヨ(北香那)は、日本文化が好きなヘブンに琴を披露するなどアピールを続けるが、ヘブンの「シジミサン(トキ)ミタイ」という言葉が引っかかっていた。リヨはトキのせいで自分が目立たないと不満を漏らし、トキに三味線や生け花をやめるよう迫った。
ある日、松江の寒さでヘブンが倒れ、錦織が授業を代行する。ヘブンはトキに「ワタシ…シヌ?」と弱音を吐き、「たとえ死んでも悲しまないでください。私はただの、通りすがりのただの異人です」と言った。「通りすがり」という言葉が心に残るトキ。少し元気がなさそうなトキを小谷が怪談の舞台巡りに誘う。快諾したトキに小谷は大興奮。するとヘブンが布団から飛び出し「コタニ、シャラップ!」と声を荒らげた。その後も、トキの心には「通りすがり」という言葉が残った。
大寒波が去り体調が戻ったヘブンはトキに感謝し、「ナニ、コタニ、ハナシマシタ?」と尋ねる。「先生が復帰されたら、お出かけしませんかって誘われまして」と答えると、ヘブンは「ナルホド…OK」とそっけなく答えた。
滞在記を書き続けるヘブンは、最後のテーマが決まらず悩んでいた。トキは夕餉までに戻ると告げ、小谷とのランデブーへ。ヘブンは「OK。イッテラッシャイ」と送り出すが、ひとりになると仕事に集中できない。
小谷が「ランデブー」に選んだのは清光院だった。亡き実父、雨清水傳(堤真一)や元夫の銀二郎(寛一郎)と訪れた思い出の場所に、トキは大興奮。しかし愛する人を思いながら死んだ松風の幽霊が現れるという伝承を信じるトキに、小谷はドン引きし「私、無理です」。怪談を読んだが価値が分からなかったという小谷は「ごめんなさい」と謝罪し、ひとりで帰ってしまった。
トキが帰宅すると、ヘブンは執筆の手を止め「コタニ、タノシイ、アリマシタカ?」と尋ねた。「楽しい…。ノー。ありませんでした」と答えるトキに、ヘブンは何か言いかけて黙り、再びペンを取った。トキはその素振りが気になって仕方がない。ヘブンもまた、トキのことが気になっていた。
「ばけばけ」第11週「ガンバレ、オジョウサマ。」あらすじ
新年を迎え、トキたち松野家、ヘブン、錦織、花田旅館の平太(生瀬勝久)たちが集まる新年会が行われる。ヘブンは新年のあいさつで、「来年までに松江を去る」と宣言。ヘブンがいなくなれば女中の仕事も失い、地獄の借金返済生活が再開してしまう。
ヘブンを松江に留まらせるため、松野家はリヨの恋を応援することに。そんななか、リヨ主催の快気祝いに招待されたヘブンが、自分の過去を語り始める。
朝ドラ「ばけばけ」とは?
松江の没落士族の娘、小泉セツと、その夫で作家のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルとした物語。島根や熊本などを舞台に、怪談を愛し、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の姿をフィクションとして描く。脚本は「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)や「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(総合)などで知られるふじきみつ彦氏。主題歌「笑ったり転んだり」をハンバート ハンバートが歌う。

