「ロイヤルファミリー」若手馬主の椎名展之を好演! 中川大志、耕一(Snow Man目黒蓮)は「お互いを高め合う存在」

「ロイヤルファミリー」若手馬主の椎名展之を好演! 中川大志、耕一(Snow Man目黒蓮)は「お互いを高め合う存在」

話題の連続ドラマ「日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』」(TBS系、日曜午後9時)で、終盤の物語をかき乱す存在として第8話(11月30日放送)から登場した中川大志演じる椎名展之。亡き父、山王耕造(佐藤浩市)から競走馬ロイヤルファミリーを引き継いだ中条耕一(Snow Man・目黒蓮)が目指す「有馬記念制覇」の前に立ちはだかるライバルで、展之の父、善弘(沢村一樹)も耕造の長年の宿敵だった。

展之は幼稚園から大学まで一貫校で過ごし、大学卒業後に起業。馬主資格を取得すると、同年代の馬主らと「若手馬主の会」を立ち上げ、親世代が築いた伝統や格式を刷新する「世代交代」に挑んでいる。耕一とはセリ市で出会い、やがて耕一がロイヤルファミリーを2年後の有馬で勝たせるため、鞍上を佐木隆二郎(高杉真宙)から野崎翔平(市原匠悟)に変更すると、自身の愛馬ソーパーフェクトの主戦騎手に隆二郎を起用。こうして「強敵コンビ」が誕生し、物語の緊張感は一気に高まった。

耕一の対比的な存在として描かれる展之だが、展之にとっての耕一は「敬意を抱くライバル」だと中川は語っている。

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」とは?

競馬の世界を舞台に、夢を追う大人たちが家族や仲間との絆で奇跡を起こす20年の物語。山本周五郎賞とJRA賞馬事文化賞を受賞した早見和真氏の同名小説が原作で、日本中央競馬会(JRA)の全面協力により制作される。主人公の栗須栄治を妻夫木聡が演じている。

実際のレースで感じた“圧倒的な熱量”が演じる助けに

――中川さんはかつてJRAのイメージキャラクターとして、GⅠなどで表彰式プレゼンターなども務められていましたが、今作で若くして馬主となった展之を演じるにあたり、その経験がどのようなところで役立っていると感じていらっしゃいますか?

中川:今回このお話をいただいた時は、馬主というのは自分でも未知の世界で、知らないことがほとんどでした。ですが、過去にそういったお仕事をさせていただいていたので、競馬の世界には多少ですが馴染みがあり、そこまで大きなプレッシャーは感じずに済みました。

当時は競馬場にも何度も足を運ばせていただきましたが、特に大きなレース当日に感じた競馬場から放たれている圧倒的な熱量、独特の雰囲気というのは、やはり体感した人にしか分からないところもあると思うので、その経験はすごく助けになっています。

――展之は明るくてコミュ力も高めで、普段は物静かで滅多に感情を表に出さない父・善弘とは真逆の人物という印象ですが、ご自身はどのような人物だと捉えて、演じていらっしゃいますか?

中川:展之を演じるにあたり、まずは父親と同じ馬主の世界に飛び込むということが、何を意味しているのかを考えました。やっぱりそこには厳格だった父親に一人の男として認められたい、そして超えていきたい、そういうところから来ているのかなと。

だからこそ、第8話でも描かれましたが、“父親とは違うやり方で俺はやるんだ”という反骨心のような思いも強く持っていて。展之の中には常に父親の存在が大きな壁として立ちはだかっていると言いますか、それが彼の大きなエネルギー源にもなっているのかなと思っています。

耕一(SnowMan・目黒蓮)は苦労を分かち合える存在

――父親と同じ馬主という道を歩むという点では耕一も同じ境遇で、二人は出会いからすぐに意気投合しつつも、やがてはライバルとして火花を散らす関係へと変化していきますが、中川さんは展之と耕一の関係性をどのように解釈されているのでしょうか?

中川:はたから見ると、耕造さんと父・善弘の代から受け継がれるライバル関係的なところはありますが、僕の捉え方としては決して敵対視しているわけではなくて。同じ世代の馬主としてだけではなく、二世として背負わされる苦悩も分かち合える存在として、展之は耕一くんに対してものすごくシンパシーを感じるところもあるんだろうなと考えています。

いがみ合ったり蹴落とし合ったりとか、そういうことではなくて、二世同士の馬主としての対立関係が盛り上がれば盛り上がるほど、競馬界も盛り上がっていく、というのが展之の描いているビジョンだと思うんです。ですから展之にとってはお互いを高め合う存在としてのリスペクトもありますし、当然ライバルとしての意識もありますが、決して嫌いな存在ではないんです。

――現場では耕一を演じる目黒さんとのシーンも多いかと思いますが、お互いの演技プランの擦り合わせなどもされているのでしょうか?

中川:劇中では時間の経過スピードが年単位で早いので、そういう時間の経過についてお互いが考えていることだったり、例えば耕一くんから見て展之はどう見えているのか、といったようなことを撮影の合間に話したりしています。

ですが、もちろん展之と耕一の緊張感のあるピリつくシーンもあるので、そういう時はお互い適度な距離感を置くようにしています。そこはたぶん目黒さんも大事にされているんだろうなと、見ていて思いました。お芝居する状況によっては、あまりワイワイする感じにならない時もありますから(笑)。

競馬の世界の裏側を知り、「感情移入せざるを得ない」と魅力実感

――先ほどお話しいただいたJRAのイメージキャラクターをされていた経験や、今回の出演をも通じて、ご自身で感じられた競走馬や競馬の世界の魅力について感じられたことがあれば教えてください。

中川:生まれて初めて競馬場に足を踏み入れたのもその時でしたが、あの瞬間のなんとも言えない空気感は忘れ難いものがあって、今でも鮮明に記憶として焼き付いています。重賞レースでの口取り式を間近で見させていただいたこともありましたが、さっきまで走っていた競走馬を目の前にして、そのたくましさと美しい体躯に、目を奪われました。

そして今回、この作品に参加させていただいて、よりその魅力を感じています。競馬の世界の裏側には、調教師の方をはじめ、多くのスタッフや牧場の方、そして馬主さんたちがいらっしゃることを改めて知りました。その方々それぞれの思いや積み重ねてきたものを知れば知るほど、感情移入せざるを得ないと言いますか。今回、自分もイチ視聴者として、その魅力に気づかせていただいた一人だなと思います。

第9話はラストに向けて“全員がゲートイン”!

――第8話では、善弘から展之、そして佐木隆二郎(高杉真宙)から野崎翔平(市原匠悟)といった、若手の台頭と“世代交代”を感じさせる展開でしたが、これまでの物語の中で特に強く印象に残ったシーンをお聞かせください。

中川:あり過ぎて難しいです(笑)。うーん…一つ挙げるとしたら、第5話の栗須さんが翔平くんを乗馬クラブに送り届けるシーンですね。車内で翔平くんが『ジョッキーになってホープに乗るのが夢』と打ち明けるところは、翔平くんの決意というか、その先の未来を想像するとかなりグッときましたね。そこにさらに翔平くんと耕一くんの二人の母親(加奈子/松本若菜、美紀子/中嶋朋子)の姿がちょっとクロスフェードして、あれはニクイ演出でしたよね(笑)。

――第9話では、ロイヤル陣営に新たな危機が訪れますが、中川さんが思われる見どころを教えてください。

中川:展之に関しては、ついにソーパーフェクトが頭角を表し始めて、彼が思い描くビジョンが少しずつ形になっていく。でもそれはロイヤル陣営にとって、すごく脅威になっていくのかなとも思います。

全体としては、来たる決戦の時がもうすぐそこまで迫り、最終回に向けて役者が揃っていく感じで、全員がゲートインしていくまでの流れと言いますか、『間もなくだぜ!』的な展開が見どころになると思います。

配信元: iza!

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