俳優の大泉洋が主演を務める連続ドラマ「ちょっとだけエスパー」（テレビ朝日系、火曜午後9時）の第8話が9日に放送される。「ノナマーレ」社長の兆（岡田将生）から真実を告げられ、エスパー集団「Bit5」の3人が解雇される。しかし文太（大泉）だけはクビにならず…。
「ちょっとだけエスパー」第7話振り返り（ネタバレ）
エスパー能力を覚醒させる「Eカプセル」を開発したのは、2055年を生きる市松（北村匠海）博士だった。しかし、そのレシピが盗まれ、現代である25年に送信されてしまう。送信の疑いをかけられた市松博士は歴史改ざんの罪に問われ、このままでは死刑になるため、真犯人捜しを25年の市松に頼んだ。過去が改ざんされると時空に負荷がかかり、その痕跡がデータに現れる。負荷が強い場所には、本来存在しないはずのエスパーがいるとされ、市松は調査を進めるなかで文太たちの存在を知った。
市松の話から、文太は、自分たちを雇う兆が「1000万人が死ぬ」という未来を実現させるため、自分たちにミッションを与えていたのではないかと動揺。事情を知るため、兆に接触した。
一方、文太のことを夫の「ぶんちゃん」だと思い込んでいる四季（宮﨑あおい）は、25年4月に兆＝文人と会っていたことを思い出した。兆は自分が55年を生きる存在であることを明かし、文人と四季が1年後の26年4月に出会い、結婚へ至る未来を伝えていた。そして、その前日から10年後の記憶がインストールされる「ナノレセプター」というドリンクを四季に飲ませるが、その途中で起きた停電でインストールは失敗。四季は現在と未来の記憶が混在する状態に陥り、まだ文人と出会っていないにもかかわらず、文太と住んでいる現在の家に何度も足を運ぶようになり、文人を探すようになっていた。兆によると、四季は、死んだと言えば嘆き、いないと言うと泣いたという。そんな四季を1人にしておけなかったため、兆は1年早くこの家に四季を住まわせることを決め、落ち着いて暮らせるよう未来と同じものを置き、文人の代わりにエスパーの円寂（高畑淳子）に通わせた。四季は元気を取り戻したが、「まさか、代わりの夫まで必要になるとは思わなかった」（兆）。そこで白羽の矢が立ったのが文太だった。
兆は四季に真実を明かし、すべてをやり直すためにナノレセプターを再度飲むよう迫った。飲めば今度こそ記憶が最適化され、混乱が収まり楽になるという。文太たちと過ごした半年は記憶はなくなってしまうが、「記憶なんてそんなものだ。正確な記憶は誰も持ってやしない」。四季はわかったと言い、涙ながらにナノレセプターを手にしたが、「さよなら」と言って兆に向かって容器を吹っ飛ばした。
「ぶんちゃんは文太、私のぶんちゃんは文太、あなたじゃない」。ずっと陰で聞いていた文太は、そう話す四季を抱きしめた。「今日のところはお引き取りください。四季もこう言っていますので」と促す文太に、兆は「あなたが、私に命令できるとでも？」と怒気を含ませる。このタイミングで、「Bit5」の桜介（ディーン・フジオカ）、円寂、半蔵（宇野祥平）も駆けつけ、兆は4人に、エスパーとして自分が選んだ理由を告げた。「みなさんは私に選ばれた。その条件は何だったのか？ それは、ディシジョンツリーの外にいること。いてもいなくても変わらない。いなくなっても誰も気にしない。この世界に何の影響も及ぼさない、そういう人たちです。私がEカプセルを与えなければ、みんな今年のうちに死んでいた。『ノンアマーレ』。愛してはならない。あなたたちが、いらない人間だからですよ」
「ちょっとだけエスパー」第8話あらすじ
未来に実体がある兆は、25年の世界で誰とも結びつきがない、ディシジョンツリーの外側にいる人間を使うことで、影響を最小限に、世界の形を変えようとしていた。兆から残酷な真実を聞いた4人はがく然とする。そんななか、突如、桜介の体に異変が起きる。
円寂、桜介、半蔵はノナマーレをクビになり、社宅を出ることになるが、なぜか文太だけはクビにならずに、兆から新たなミッションを告げられる。文太は「やるはずがないだろう！」と怒りをあらわにするが、兆は「あなたはミッションをやるしかない」と言う。
「ちょっとだけエスパー」とは？
連ドラ「アンナチュラル」「MIU404」「海に眠るダイヤモンド」（いずれもTBS）や、映画「ラストマイル」で知られる野木亜紀子さんが脚本を務める完全オリジナルのSFラブロマンス。会社をクビになり、人生詰んだサラリーマンが「ちょっとだけエスパー」になって世界を救う姿を描く。
