GWは勇気を出して歌舞伎町というエネルギーが渦巻く場へ。「葛飾北斎・渓斎英泉 艶くらべ ー歌舞伎町花盛りー新宿歌舞伎町春画展WA」に行きました。後期の5/10までとのこと有名な葛飾北斎の春画「蛸と海女」が展示されています。
今回メインで展示されている葛飾北斎と渓斎英泉は、江戸時代に交流があったようです。展示のキャプションに書かれていましたが、英泉近所に住んでいた北斎を慕って家に出入りするようになり、画法などを学んでいたそうです。引っ越しが多い北斎の、たまたまいいタイミングで近所に住んでいた、というのは運命の引き合わせでしょうか。
渓斎英泉は武家出身で、春画の世界で活躍しただけでなく、戯作の執筆や、生活に追われて 遊女屋の経営、白粉の販売など、様々なビジネスを展開していたようです。
今回はじめて見る作品ばかりでしたが、英泉の作品で印象的だったのは、艶本「春情指人形」からのワンシーン。男女の濡れ場を猫が覗き込んでいるという図です。前足を段差にかけている体勢と冷めた眼差しがかわいいです。解説のサイトによると、すでに経験済みの女性に対して心の中でツッコミを入れていたようです。
春画は、誰かに見られながら、という構図が結構多いですが、人間とは違って猫の冷たい目で見られるのも興奮するものなのかもしれません。
「色自慢江戸紫」という艶本も、見開きを開くとラブシーンが出てきて、袋とじの元祖のようでした。
全3巻オールカラーの力作。文章力もあり艶本作家としても活躍したそうで多才です。
展示会場の能舞台の真ん中には、目玉である北斎の「蛸と海女」が展示されていました。それだけでなく、その周りには歌川国芳と月岡芳年が描いた「蛸と海女」、北尾重政「謡曲色番組」、勝川春潮「艶本千夜多女志」など、蛸モチーフの作品が集結。全て所蔵している浦上蒼穹堂さんはすごいです。実は北斎の春画よりも、北尾重政「謡曲色番組」や勝川春潮「艶本千夜多女志」のほうが先だったようです。「日本書紀」の「海女の玉取物語」(龍宮から宝珠を取り返す物語)が着想の元になっているとか。
蛸の絵が集結している展示会場の能舞台。江戸時代の人気の生き物だったようです。
それぞれ蛸の目つきがいやらしかったり、目がいってるような蛸もいたりで、軽い恐怖を感じます。北斎の蛸は攻撃的なだけでなく、女性を悦ばせようというサービス精神を感じさせて好感度が高いです。
この展示のサブリミナル効果がすぐに現れたのか、伊勢丹新宿のデパ地下のポップアップでつい蛸の唐揚げに引き寄せられてしまいました。弾力があっておいしかったです。そんなGWでした。

