●大人になって起きる弊害とは?
・自分軸で生きることが難しくなる。
(他者に振り回されたり、他者の言動に影響されやすくなるため、対人関係全般に多くのストレスを抱えることになる)
・自分は自分、他人は他人という心の境界が曖昧になるため、自分の思いや感情、価値観が他者と違っていいということが、受け容れにくくなる。
(例えば、「自分が他者の頼みごとを断ると、その人の気分を害することになる」と思う人であれば、「他者に自分の頼みごとを断られた時“自分なんてどうでもいい人間だと思っているから断れるんだ”」などと極端なとらえ方をしてしまうことが考えられます)
・疲れやすく集中力が低くなりがちで、自己実現が難しくなる。
(日頃から、他者の視線を気にしすぎてエネルギーを消耗しているため、生産的なことに十分なエネルギーを注ぐことができなくなる)
・対人関係全般に緊張があり、常に交感神経が優位の状態になるため、自律神経のバランスが崩れやすくなる。
(いつも体の調子が悪かったり、気分の浮き沈みが激しいなどの症状が、頻繁に見られるようになる)
これらの弊害を見ると、一重にアザコンと言っても、決して軽く見てはならないことがよくわかる。子の将来や幸せに後々影響を及ぼすのだとしたら、親は今からでも、十分子どもを観察し、ありのままのわが子を受けとめる声かけ&姿勢が必要だ。
(取材・文/吉富慶子)
