ワーママが転職サイト・転職エージェントを利用するときの注意点

子育て中のママが転職サイトや転職エージェントを利用する場合は、自身の状況や希望条件などをしっかりと整理して言語化しておきましょう。特に、注意したいのが担当のキャリアアドバイザーのサポートを受ける転職エージェントを利用する場合。自身の希望条件などが担当のキャリアアドバイザーに正確に伝わらなければ、希望に合った求人を紹介してもらえないこともあります。
また、転職サイトや転職エージェントはそれぞれ得意な分野が違うため、希望する求人や業界、自身のキャリアなどによっては、希望が叶う求人が見つからなかったり、エージェントからの紹介を断られてしまったりする点にも注意が必要です。このときは別の転職サイトや転職エージェントに登録するなどの対策がおすすめです。
ワーママ向け転職サイト・転職エージェントを選ぶポイント【3つ】
子育て中のワーママに適した転職サイトや転職エージェントを選ぶためには、ママ向けの求人が豊富なサイトを選ぶ、自身のキャリアを生かせる求人が充実したサイトを選ぶ、ママの働き方に理解のあるキャリアアドバイザーがいるサイトを選ぶといったポイントがあります。ここから詳しく解説するので参考にしてみてください。
時短勤務・リモートワーク可などママ向け求人が豊富なサイトを選ぶ

ワーママが転職サイトや転職エージェントを選ぶときに、重視したいのがママ向けの求人の豊富さ。特に、子どもが小さく時短勤務やリモートワークなどを希望するママの場合は、保有求人数の多いサイトやエージェントを利用した方が、希望に適した求人が見つかりやすくなります。
また、中には子育て中のママに特化した求人を多く扱うサイトやエージェントも。ワーママ向けの転職サイトやエージェントの場合は、ワーママの働き方や家庭環境などへの理解も深いため、転職活動に不安を感じる場合にもおすすめです。
なお、時短勤務可能な求人を多く取り扱う転職サイトやエージェントについては今回の記事以外に、時短勤務を希望するママ向けの転職サイト・エージェントを紹介した記事でもピックアップしています。気になる人は参考にしてみてください。
>>時短勤務を希望するママ向けの転職サイト・エージェント紹介記事はこちら
キャリアを生かせる求人が充実した転職サイトや転職エージェントを選ぶ

ワーママであっても、転職の際に自身のキャリアを生かした方が成功しやすいというのは、そのほかの転職者と同じです。
特にワーママの場合は希望条件などが厳しくなる分、転職活動も難航しがち。これまで培ってきたキャリアなどを考慮した上で、転職サイトやエージェントを選ぶことで、転職の成功率が高まります。職種や業界によっては、その分野に特化した転職サイトやエージェントがある場合も。特に専門職のママなどは、職種特化型のサイトがないか、しっかりとチェックしておきましょう。
一方、自身の希望する職種や業界に特化したサイトがない場合や、幅広い業界から自身のキャリアを生かせる求人を探したい場合は、保有求人数の多い総合型の転職サイト・エージェントがおすすめです。総合型のサービスをチェックしたい人は、記事内の「全ワーママにおすすめの総合型転職サイト・転職エージェント5選」の項目も参考にしてみてください。
ママの働き方に理解のあるキャリアアドバイザーがいる転職エージェントを選ぶ

転職エージェントを利用する場合、ワーママの働き方に理解のあるキャリアアドバイザーがいるエージェントを選ぶことも重要です。ワーママならではの悩みや不安に理解の薄いキャリアアドバイザーの場合、なかなか希望条件に即した求人を紹介してもらえないことも。
一方、ワーママの働き方に理解のあるキャリアアドバイザーなら、子どもの年齢や自身のライフステージの変化に応じた条件や今後のキャリアプランを相談しやすいでしょう。また、ワーママならではの応募書類の書き方や面接での対応などもサポートしてもらいやすくなります。
一般的に、ワーママに特化した転職エージェントの方が、ママの働き方に理解のあるキャリアアドバイザーが在籍している可能性は高め。親身に相談にのってもらいたい場合や、ワーママの転職活動に不安を感じる方は、ワーママ特化のサイトに登録するとよいでしょう。
子育て中も後悔しない!ワーママが転職を成功させるためのポイント【7つ】
転職するとき「子育て中でも働きやすい職場を見つけたい」というワーママは多いのではないでしょうか?ここからは、子育て中のママが転職活動で後悔しないためにも、働きやすい職場を見つけるポイントをいくつか紹介します。
転職の優先順位・軸を決める

転職活動の際、最も重視したいのは、自身の転職活動の優先順位を決めることです。ワーママの場合、家庭環境などに応じて勤務条件、職場環境、年収など、叶えたい希望は多岐にわたることもあります。
ただし、すべてが叶う職場というのはなかなか見つかりにくいもの。場合によっては、いくつかの条件はあきらめざるを得ないということもあります。そのため、まずは転職活動をする前に自分が求める条件を書き出すなどして、優先順位をつけておくのがおすすめ。このステップを踏むことで、転職活動の「軸」となる、譲れない項目を決めることができます。
自身のスキルや強みを考える
自身のスキルや強みを考えることも重要です。自身の経歴や職務内容を振り返り、企業にアピールできる点を整理しておきましょう。なお、キャリアに自信がない方は「協調性が高い」「責任感がある」など、自身の性格面での長所を考えておくのもおすすめです。
なお、ママテナではスキルなしの30代女性向けの転職について、成功のコツなどを紹介した記事も公開中です。スキルに自信が持てないというママは、併せて参考にしてみてください。
>>スキルなしの30代女性向けの転職活動について紹介した記事はこちら!
家族に協力を求める

転職活動中や転職前後は慣れない生活で、普段以上に忙しくなったり、バタバタしたりすることも多め。これまで通り、子育てや家事をするというのは難しくなるママも多いため、家族に協力を求めることも大切です。まずは今後について、家族間でしっかりと話し合った上で、転職活動をスタートした方がよいでしょう。
「なでしこ銘柄」選定企業を選ぶ

育児中でも働きやすい職場を探したいワーママは、経済産業省が東京証券取引所と共同で選定する「なでしこ銘柄」「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」の中から応募先を選ぶのもおすすめです。
「なでしこ銘柄」は2012年度にスタートした制度。「女性活躍推進」に優れた企業を「中長期の企業価値向上」の視点から、魅力ある企業として投資家に紹介することで、企業への投資の促進や各企業の取り組みの加速化を目指す取り組みです。
2024年度は「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」と「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」を両輪で進める23社を「なでしこ銘柄」として選定。さらに、「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」の面で特に優れた16社が「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に選ばれました。
転職活動にあたり、女性が働きやすい職場かどうかを見極める上で、この選定は一つに基準になるもの。企業の働きやすさについて客観的な評価で判断したい人はぜひ参考にしてみてください。
なお、選定企業については経産省の公式サイトで一覧が紹介されているほか、ママテナでもなでしこ銘柄の概要や企業の取り組み、口コミなどについて詳しく紹介した記事を公開中です。ぜひ参考にしてみてください。
>>経産省:女性活躍に優れた上場企業を選定「なでしこ銘柄」
>>なでしこ銘柄について詳しく紹介したママテナの記事はこちら!
応募先企業のワーママの有無をチェック
働きやすい企業を見つけるためには、応募先企業のワーママの有無をチェックするのもポイント。ワーママが多く働いている企業の方が、子育てとキャリアの両立に理解を示してくれる可能性も高まります。
求人に「ママ歓迎」などと書いてあっても、ワーママは働いていないという企業も。求人などで不明な場合は、面接などで直接、ワーママの数や職場の環境について、質問してみるのもおすすめです。
女性社員の数や産休・育休制度の利用状況をチェック

ワーママの数と同じく、求人や面接などで確認しておきたいのが、女性社員全体の数や産休・育休制度の利用状況です。例えば2人目以降の出産を考えているワーママなどの場合は、産休・育休の利用実績がある職場の方が働きやすいでしょう。
応募先企業の口コミ体験談を参考にする

出典:転職会議公式サイト
気になる企業があったら、実際に働きやすい企業かどうか、各社の口コミを参考にするのもおすすめです。インターネット上には転職者向けに企業の口コミを集めたサイトが数多くあるため、一度チェックしてみるとよいでしょう。
なお、多様な口コミサイトがありますが、中でも国内最大級として知られるのが、510万件以上の口コミ情報を掲載する「転職会議」です。転職会議では、各企業で働いていた元社員や今も働いている社員が、各企業への口コミを寄せています。
口コミを確認するためには無料登録が必要となるものの、残業時間数や有給消化率など、働きやすさの実態を知ることができます。どの口コミサイトに登録するか悩んでいる人は、まずは「転職会議」に登録してみるのがおすすめですよ。
転職エージェントの使い方【5ステップ】
ここからは、初めて転職活動をするママのために転職エージェントの具体的な利用方法を解説していきます。転職サイトは使い方をイメージしやすいですが、エージェントはよくわからなくて不安……というママは多いはず。なお、エージェントによって、細かい違いはあるものの、大まかな流れはほとんど同じです。転職活動を始める前の参考にしてみてください。
【ステップ1】希望条件の整理
まずは給与、勤務時間、雇用形態、勤務場所などの希望条件の整理をしっかりと行いましょう。また、「転職の優先順位・軸を決める」の項目でも紹介した通り、優先順位を決めておくことも重要です。条件の整理が難しい場合は、転職エージェントに登録後、キャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。
【ステップ2】転職エージェントへの登録
希望条件の整理ができたら、実際に転職エージェントに登録しましょう。エージェントへの登録は公式サイトから可能。登録は1社に絞るのではなく複数のエージェントへ登録するのがおすすめです。
【ステップ3】応募書類の作成

履歴書や職務経歴書などの応募書類の作成も必須の作業です。履歴書には学歴や職務経歴、資格の有無、給与などの希望条件を記載します。一方の職務経歴書には、具体的な業務経験やスキル、強みなどを記載。これまでの自身のキャリアの棚おろしをしておくと、作成しやすいでしょう。
こちらも希望条件の整理と同様、作成に悩む場合は転職エージェントに登録後、キャリアアドバイザーに相談するのがおすすめです。
【ステップ4】転職エージェントの担当者との面談・求人紹介
転職エージェントに登録すると、担当のキャリアアドバイザーとの面談の場が設けられます。ここで、これまでの経歴やスキル、希望条件を伝えることで初めて、求人の紹介を受けることができます。
紹介求人が希望に沿わない、という事態をできるだけ避けるためにも、面談では希望条件などを正直に伝えておくのがおすすめです。
【ステップ5】応募・選考
転職エージェントから求人を紹介されたら、興味のある求人に応募しましょう。面接など選考の日程調整はエージェントが代行してくれるほか、選考結果もエージェントを通して伝えられることがほとんどです。
また、求職者側からは言い出しづらい希望条件や年収の交渉などを代行してくれるエージェントもあるため、上手に活用するのがおすすめです。
子育てママの転職に関してよくある3つの疑問

ここからは子育てママが転職するときの、よくある疑問について解説していきます。参考にしてみてください。
Q1:子育てママでも正社員への転職はできる?
子育て中のママでも正社員への転職は可能です。ただし、時短や在宅、残業なしなどの条件での正社員求人は限られている点に留意しましょう。現状が正社員のワーママは、正社員向けの求人が豊富な転職エージェントを利用するのがおすすめです。
一方、現状がパート勤務などの場合は、正社員への転職の難易度は正社員のママに比べて高くなりがち。正社員登用制度のある企業で、パートや派遣として働くなどの方法も視野に入れるとよいでしょう。なお、派遣で働くことを視野に入れているママは、おすすめの派遣会社について紹介した記事も参考にしてみてください。
Q2:時短勤務やフルリモート勤務での転職は可能?
一般的な求人に比べて競争率が高くなるものの、時短正社員やフルリモートなどが叶う求人も存在します。多様な働き方を希望するワーママは、記事内の「時短勤務で働きたいワーママにおすすめの転職サイト・転職エージェント4選」や「在宅勤務で働きたいワーママにおすすめの転職サイト・転職エージェント3選」の項目で紹介したような転職サイトや転職エージェントに登録してみるのがおすすめです。
Q3:スキルや経験がないと転職は難しい?
ワーママでなくても、スキルや経験のない職種への転職は難易度が高めです。未経験の職種への転職を希望する場合は、正社員へのステップアップが叶う職場で、派遣社員や契約社員として経験を積むという方法もあります。
また、漠然とスキルがないことへ不安を抱いているママの場合は一度、キャリアアドバイザーに相談するのがおすすめ。思わぬスキルや強みを発掘できるかもしれません。
まとめ
今回の記事では子育て中のワーママが転職を目指すときにチェックしておきたいポイントや、おすすめの転職サイト・エージェントを紹介しました。転職を成功させるためには、転職して何を叶えたいのか、自身の希望の優先順位をしっかりと決めることが大切です。ぜひ今回の記事を、よりよい転職活動の参考にしてみてくださいね。
(構成・文:ママテナ編集部)
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