転職エージェントのデメリット7選
転職活動をするとき、多くの人が使うのが転職エージェント。ただし、その利用に対してはネガティブな声も見られるほか、実際にいくつかのデメリットも存在します。ここからは転職エージェントを利用するデメリットを具体的にチェックしていきましょう。
応募までに時間がかかりがち
転職エージェントを使う場合、サービスへの登録、キャリアアドバイザーとの面談、求人紹介といったプロセスを踏んで初めて求人に応募できます。このため、自分自身で気になる求人を見つけて応募するのに比べ、どうしても時間がかかってしまうのがデメリットのひとつです。
転職エージェントが、転職者に最適な求人を紹介するためには外せないプロセスですが、人によってはまどろっこしく感じてしまうかもしれません。
転職エージェントによって強みや保有する求人内容が違う
転職エージェントはそれぞれ強みが異なります。このため、エージェントによって保有する求人内容が違う点もデメリットのひとつと言えるでしょう。
この点を把握していないと、登録してはみたものの、応募したいと思える求人が少なかったという事態に陥るケースも。なお、特定の業界や職種を希望する人は、その業界・職種の求人を中心に扱う「特化型」のエージェントを利用することが大切です。
サポート期間の終了時期が決まっているエージェントもある
多くの転職エージェントでは原則、無期限でのサポートを提供しています。ただし、中には数は少ないものの、転職者へのサポート期間を「3カ月」程度に定めているエージェントも存在する点に注意しましょう。
一般的に転職にかかる期間は3カ月ほどと言われてはいますが、時間はかかっても納得のいく転職先を見つけたい人や、年齢やスキルなどを加味すると転職に時間がかかりそうな人などの場合は3カ月では転職先が決まらないケースも。登録時にしっかりと確認しておくことが大切です。
求人情報を気軽にチェックできるわけではない
転職エージェントでは、担当のキャリアアドバイザーが転職者の経験やスキル、条件などを踏まえた上で、適切な求人を紹介します。このため、エージェントが取り扱うすべての求人を気軽にチェックできるわけではありません。
幅広い求人を比較した上で応募する企業を決めたいという人にとっては、大きなデメリットと言えるでしょう。また、経験やスキルが不足していて、なかなか求人を紹介してもらえないといったケースもある点にも注意してください。
希望に合致する求人を紹介してもらえるとは限らない
転職エージェントは紹介した企業に転職者が入社して初めて、企業から報酬を得られるという仕組みで運営されています。また、転職者が早期退職すると、報酬の一部を返金する「返金規定」が設定されています。
このため、転職エージェントでは、転職者が示す経験・スキル・希望条件だけでなく、企業側がどんな人材を求めていて、どのような人材なら長期で活躍できそうか、という点も踏まえた上で、求人を紹介するのが一般的です。
ただし、長期的に働いてくれそうな人材と企業側のニーズとのマッチングを重視するあまり、転職者側から見ると「希望に合う求人を紹介してもらえない」と感じるケースも。条件重視の転職者にはデメリットと言えるでしょう。
担当者とのやり取りを負担に感じることがある
転職エージェントに登録すると、どうしても発生するのが担当のキャリアアドバイザーとのやり取り。求人紹介はもちろん、選考対策や面接後のフィードバックなど、頻繁にコミュニケーションをとる必要があります。
特に在職中の場合は、忙しい中でも担当者とのメールや電話に時間が割かれてしまうため、負担を感じてしまうこともあるでしょう。キャリアアドバイザーとはあらかじめ、連絡頻度や方法について話し合っておくと、ストレスを減らせます。
入社先を選ぶときバイアスがかかってしまうことがある
転職エージェントから紹介された企業で内定を獲得した場合、満足度がそれほど高くなくても「お世話になったから内定を承諾しないと……」「辞退するのが申し訳ない」などと感じてしまう転職者も一定数います。
こういったバイアスがかかった状態で内定を承諾してしまうと、入社後に「こんなはずでは」と後悔することも。特に、断るのが苦手な人や第三者に流されやすい人は注意しましょう。
転職エージェントを使わない転職活動の方法
ここからは転職エージェントを使わずに転職活動を進める方法を具体的に紹介していきます。前述したデメリットなどを理由に、エージェントには登録しないつもりという人は参考にしてみてください。
転職サイトを利用する
転職エージェントを利用しない転職活動で重宝するのが転職サイト。違いがよく分からないという人もいるかもしれませんが、転職エージェントは担当のキャリアアドバイザーからの求人紹介やサポートを受けながら転職活動を進めるのに対し、転職サイトは掲載されている求人をチェックし、気になる求人があったら自ら応募する形式が一般的です。
選考時も書類の添削や面接対策、日程調整などのサポートは受けられないものの、自身の条件にぴったりとハマる求人を探せるなど、マイペースに活動しやすいでしょう。
なお、ママテナでは女性向け転職サイトについて詳しく紹介した記事も公開中です。ぜひ参考にしてみてください。
スカウトサービスを利用する
転職サイトと同じく、利用する人が多いのがスカウトサービスです。スカウトサービスは自身の経歴やスキルを登録しておくと、企業の採用担当者やヘッドハンターから、最適なポジションのオファーが届くという仕組み。
スカウトメインのサイトはハイクラス層向けと銘打ったものも多く、ハードルが高く感じるかもしれませんが、とりあえず自身の市場価値を客観的に知りたいという人にとっても有益なサービスと言えるでしょう。
なお、転職サイトの機能のひとつとして、スカウトサービスが備わっている場合も。経歴やスキルが十分ではなく、ハイクラス向けのスカウトサービスだと、なかなか思うようにオファーが届かないという人は、転職サイトのスカウト機能を「オン」にするのもおすすめです。
ハローワークなどの公的サービスを利用する
地域に根差した中小企業などに転職したい人は、ハローワーク（公共職業安定所）などの公的サービスを利用するのもおすすめです。
ハローワークは国が管轄する就労支援機関で全国各地に拠点があるのが大きな特徴。各地域の中小企業などの求人をメインで取り扱っているため、転職エージェントでは保有していない、その地域ならではの求人がそろっています。
利用には求職登録がマストなため、いくつかの手順を踏む必要はありますが、選考に向けてのサポートや職業訓練なども受けられます。ブランクからの再就職を目指す人やスキルに自信がない人も利用を検討してみてください。
企業の公式サイトから直接応募する
転職したい企業が決まっている場合、企業公式の採用ページから直接応募するという方法もあります。特に、公的機関やスタートアップ企業の中には転職エージェント経由での採用はしていない、というケースも。志望度が高い企業があるなら一度、採用ページをチェックしてみるのがおすすめです。
ただし、直接応募の場合、選考日程の調整はもちろん、内定獲得後も年収などの待遇の交渉は自ら行う必要があります。また、転職エージェントを経由しての採用と、直接応募の採用では待遇に違いが生じるケースもあるため、注意しましょう。
その企業で働く知人に推薦・紹介してもらう
希望する企業で働く知人や友人がいる場合、その知人・友人から推薦・紹介してもらう「リファラル採用」という方法もおすすめです。
リファラル採用は、企業文化や事業内容を理解した社員が、そこにフィットする人材を会社に紹介するため、最適な人材が見つかりやすく、国内でも導入する企業が増えています。転職者にとっても、選考が通りやすいなどのメリットがあるでしょう。
ただし、内定辞退や入社後の早期退職などはしづらいという点は覚えておいてください。
