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公開 2019年10月28日  

「好き」の気持ちは、世界を広げる原動力になる。カメラ好きの息子から学んだこと

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我が家には、小学校1年生の男女の双子がいます。繊細で完璧主義な娘と、頑固で楽天的な息子ですが、息子は「好きなもの」がはっきりしていて、毎日を楽しむのが上手なのです。


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会社のバーベキューに、家族で参加した時のこと


先日、私の会社のバーベキューに家族で参加することがありました。

会場に到着すると、小学校1年生の息子はカメラを取り出し、会社のメンバーに「撮ってもいいですか!?」と自ら声をかけて写真撮影を始めました。

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実はこのカメラ、息子が自分のお年玉を使って買ったもの。

保育園の年長さんの時に「カメラがほしい」と言い出したので、家族で話し合って購入したのですが、それ以来息子はどこへ行くにもこのカメラを持参しています。

息子いわく、「その日の楽しかったことを忘れないようにカメラで撮っておきたい」のだそう。


この時も、「そのカメラどうしたの?」と聞かれると、ちょっと照れながら「お年玉で自分で買った。」と得意げに話をしていました。

我社の広報担当かと思うような働きで撮影する息子に笑ってしまいましたが、本人はいたって真面目。

小学校1年生の小柄な男児がカメラを持ち、バーベキュー会場でちょこまかと撮影する姿に、同僚たちも笑顔で接してくれました。

子どもが撮影するせいか、同僚たちも普段見せないようなリラックスした表情。

カメラを購入したことで、息子は大人と話す機会がぐーんと増え、楽しい時間を過ごすことができたのです。

息子のもうひとつの「好きなもの」


カメラ好きな息子には、好きなものがもうひとつあります。

それは「折り紙」。

バーベキュー会場でひと通り撮影を終えた息子は、さっそく折り紙をカバンから取り出しました。


するといそいそと何かを折り始め、できあがったのは折り鶴。

これは息子を通して学んだことですが、5〜6歳の男児がササッと折り鶴を折ると、だいたいの大人はとっても褒めてくれるのです(笑)。

ご多分に漏れず、同僚たちから「え?ツル折れるの?すごいね!」と称賛の嵐をうけた息子は得意になって、次の作品を折り始めました。

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次に作り始めたのは、2色鶴です。

これは、折り始めに仕掛けをすることで、1枚の紙から左右色違いの鶴が折れるという珍しいもの。

マジックのような折り鶴に、またもや称賛の嵐でした。

さらに得意になった息子は、今度は折り紙を4分の1のサイズに小さくして、ミニサイズの2色鶴を折りました。


正直、いつの間にそんなに手先が器用になっていたのか分からないくらい、彼は折り紙の腕を磨いていました。

思い返せば、双子と折り紙をするようになったのは、2人がまだ小さかった頃のこと。

私がなかなか双子を外遊びに連れて行くことができず、お家遊びを強化したことがきっかけです。

紙1枚でいろんなものが作れる折り紙は、私自身が小さい頃から大好きな遊びでした。


息子が折り紙を通して、同僚たちとコミュニケーションをとる様子を見ていて、気付いたことがあります。

まず、自分の好きなことを通して臆することなく人と関わっていく、「うらやましい性格」ということ。

そして、「自分の好きなものを活かして、得意なものを作る→見せる→ほめられる→意欲が高まる→また作る→またほめられる」というサイクルを、自ら作り出していっているということです。


もちろん、「得意なもの」として作れるようになるまでに、彼は1人で黙々と練習しているので、そこは努力の賜物でもあります。

でも、大人になると謙遜が先に立ち、自分の好きなことやできることを過小に表現しがちになってしまうもの。

それを息子は、自分の「好き」を最大限に活かして楽しんでいる。



そんな姿を見ていると、「好きなものって、素直にどんどん表現したら良いんだな〜」と思ったのです。

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帰り道、息子がどうしても見たかったもの

バーベキューが終わって帰路につくと、息子が一言「ここって、新宿だよね。新宿にはヨドバシカメラがあるんだよね?」と聞いてきました。

保育園の頃、お友達が歌う「ヨドバシカメラの歌」を聴いていた息子は、新宿に行ったら「ヨドバシカメラ」に行ってみたかったんだそう。

双子を連れて都心に出る機会は少ないので、せっかくだからヨドバシカメラに行ってみようという話になりました。


到着すると、息子は双眼鏡コーナーにまっしぐら。

双眼鏡に興味があるなんて知らなかったので驚いていると、ここでも突然店員さんに話しかけ、触ってみても良いか自ら確認し、双眼鏡を手にして中を覗いていました。

そしてご満悦な息子に「双眼鏡で何を見たいの?」と尋ねると、こんな答えが返ってきました。

「隣の駅にある観覧車を見たいんだー。夜の観覧車。色が変わる瞬間を見たいんだよね。」


そういえば息子は、夜になるとよくベランダから外を眺めていることを思い出しました。

…あの時、そんなことを思っていたなんて、知らなかった。

でも、これも息子が「好き」を表現したからこそ知れたことです。

何気ない日常の中で、いろんなことを考えているんだ…ということを、改めて感じた瞬間でした。

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「好き」から広がる、息子の世界に思うこと


ヨドバシカメラからの帰り際にも、新作ゲーム紹介の特設会場ですかさずカメラを取り出し、またもや「撮っても良いですか?」と撮影許可をとる息子。

もはやこのコミュニケーション能力はなんなんだ?と思いつつも、イベント係の方から新作ゲームについて教えてもらって大満足の息子を見て、私はいろいろなことを考えました。


「好き」なものを好きと表現することで世界を広げ、日々を楽しむ息子の姿。

これは「楽しく生きるコツ」なのかもしれない。


この日、私は息子の様子を見てそんなことを学び、自分も見習いたいと思いました。


もちろん、好きの反対には苦手なこともあって、それはそれで頑固で困る部分もあるので表裏一体なのですが、それでも自分の気持ちを素直に表現する姿勢は、そのままでいてほしい。

いつか彼も寡黙な青年になる日が来るのかもしれないけれど、今は存分に「好き」を表現してほしいと思っています。

※ この記事は2024年11月02日に再公開された記事です。

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