我が家では最近、毎日のように兄妹喧嘩が勃発…。
喧嘩が起こるきっかけはほんとうに些細なことです。
オモチャの取り合いや、部屋に入る順番、どっちが先におやつをもらうのか等々。
昨日は、自分がもう遊んでいないオモチャに触られただけで、3歳息子が激怒。
大声で「ダメよ!」と言ったせいで1歳娘が泣き出して反撃…という流れで喧嘩がスタートしました。
このように大人からしたら「なんで?」と思うようなことが引き金になってしまう兄妹喧嘩。
最終的には、2人とも同時に抱っこをせがんで足にしがみついてきます。
同時に抱っこをせがまれても腕力的に1人ずつしか抱っこできないので、どちらかが落ち着くまで片方は床で泣き続けることに…
毎日のようにこんな状況に陥ってしまうので、もっと上手に対応できないものか悩んでいました。
我が家は夫が不在がちのため、基本的に私が1人で育児をしています。
ワンオペだと兄妹喧嘩を上手に仲裁したくても、手が足りず限界を感じていました。
そんな時、たまたまTVから流れてきたオリンピックのニュース。
アスリートたちが競い合う姿を見て、私は思いつきました。
「子ども達の兄妹喧嘩をオリンピックのように競技に見立てたら楽になるかもしれない!」と。
というのも、我が家は下の子がすぐに上の子を真似して追いかけてきます。
上の子が着替えをしていたら、必要なくても一緒に脱ぐ。
上の子が絵本を読んでいたら、自分も同じ本を読みたがる。
上の子がパズルをしていたら、そばに寄ってきてピースを触る。
などなど…
下の子が、上の子が触っているものを何でも触りたがるし、真似したがる。
それを上の子が嫌がって、喧嘩が始まってしまうパターンが多いのです。
そして、上の子がどんなに嫌がったとしても、下の子はなかなかやめようとしません。
そんな時の、上の子の真似をしようとする下の子の素早さときたら、まさにオリンピックのメダル級。
私が止めようとする前に、目にもとまらぬ速さで兄の所まで駆け寄っているんです。
「お兄ちゃん真似っこ選手権」があったら確実に金メダルを獲れると思います。
このスピード感や絶対にやってやる!という強い執念はまさにスポーツに通じる精神。
アスリートと1歳娘の姿を、恐れ多くも重ね合わせてしまったのです(笑)
これをうまい方向に生かせれば喧嘩仲裁になるのでは?と思いつき、さっそく試してみることにしました。
① 下の子も真似して服を脱ぎ始めたら?
いつものように、「マネしないで!」と怒る息子。
そんな時、「どちらが早くぬげるかな!?」と、投げかけてみると…?
2人とも、我先にと服を一生懸命早く脱ぎ捨てようとしています。
見事、”服脱ぎ競技”がスタート!
喧嘩どころではなくなりました。
② 絵本の取り合いが始まりそうになったら?
「どちらが上手にページをめくれるかな!?」と投げかけてみることに。
すると必死にページをめくり始める上の子。
その間にすかさず下の子には別の絵本を渡し、ページをめくる真似をしてもらいます。
そのうち、それぞれが楽しくページをめくりながら本を読める雰囲気になっていきました。
③ パズルのことで喧嘩が始まりそうになったら?
我が家にあるのはキャラクターもののパズル。
「どっちが早くアンパンマンを見つけられるかな~?」
「どこにはめたらいいのかな?」
と「探す方」に意識を切り替えて、”パズル探し競技”に転換!
一緒に取り組めるよう働きかけています。
④ 上の子のお手伝いを、下の子がじゃましたら?
洗濯ものを畳むお手伝いが好きな上の息子。
それを蹴散らすのが好きな下の娘。
上の子は、お手伝いモードの時に下の娘が少しでも近寄ってくると警戒して「来ないで!」と怒ります。
そんな時、下の娘には「畳んだものを別の部屋へ運ぶお手伝い」をお願い。
上の子は「畳むお手伝い」、下の子は「運ぶお手伝い」。
競い合うものではないのですが、「どっちが上手にお手伝いできるかな?」と声をかけると、こちらも見事”お手伝い競技”に。
2人とも真剣になってそれぞれのお仕事を全うしてくれます!
この④には、私もとても助かっています(笑)
我が家でよく勃発する、下の子の意欲や好奇心が原因で始まる兄妹喧嘩。
ですが、ちょっとした声かけで「競い合い」にすることで変化がありました。
子ども達は「やってみたい!」という気持ちを満たすことができ、スピード感やドキドキ感を笑顔で楽しんでいます。
集中力を高めたり、やりたい意欲を尊重できることで、子ども達にとっても良い解決法になっていると思います。
そうはいっても、色々試してみたのに喧嘩がおさまらないことも多々あります。
ですが喧嘩の芽を発見したらその都度、まず「投げかける言葉」を考えるようになった私。
2人の諍いを正面から受け止めるのではなく、少しずらした視点で見ることで余裕が生まれた気がしています。
私の方は「より上手な声かけができるか」を、昨日の自分と競い合っているのかもしれません。
2020年オリンピックイヤー、私にも「兄妹喧嘩を楽しむ余裕」が少しだけ生まれたように思った出来事でした。