陣痛タクシーって？料金や登録利用方法、おすすめのタクシー会社を紹介

「陣痛タクシー」は、妊娠中の女性やその家族が必要な情報を事前に登録しておくことで、陣痛が来た時に電話一本で産院まで送ってもらえるタクシーサービスのことです。

会社によっては「マタニティタクシー」と呼ばれ、「一人のときに陣痛が来たらどうしよう」「歩いて産院に行けない場合は救急車を呼んでいいの？」「パニックになって行き先をちゃんと伝えられないかも」など、さまざまな不安・疑問を抱える妊婦さんの強い味方となっています。

陣痛タクシーを「知っている」という女性は75.9％と多いものの、実際に利用したことがある人はわずか16.1％。

陣痛タクシーが走っていない地域もあり、今後、陣痛タクシーの対応エリアが広がっていくことを考えると、利用者はまだまだ増えそうなサービスです。

では陣痛タクシーの利用料金はいくらなのでしょうか？

日本交通の場合を例にとって見てみると…

事前の登録は無料。

タクシーの料金は、通常と同じ（メーター料金＋迎え料金300円）となっています。

深夜、早朝時間帯（22時～5時）は、こちらも通常のタクシーと同じ割増料金となります。

首都圏のように、複数の陣痛タクシーサービスがある場合は、どこにするか迷う人もいるのではないでしょうか。

陣痛タクシーを選ぶ際は、次のポイントをチェックしましょう。

陣痛タクシーを利用する上で重要なポイントは、自宅や産院が利用を検討している陣痛タクシー会社の対応エリア内にあるかどうかです。

エリア外では、利用できませんので自宅・産院近くで利用可能なタクシー会社を絞り込むようにしましょう。

希望通りのサービスをしてもらえるのかなど、実際の利用について気になる場合は、「陣痛タクシー」「評判」「口コミ」などのキーワードで、インターネット検索してみましょう。

また、友人の中に陣痛タクシーを利用したことのある人がいれば、感想を聞いてみるのも役立ちます。

どの陣痛タクシー会社の評判が良いのか、知ることができます。

「一般社団法人全国子育てタクシー協会」など、妊娠中・子育て中の女性のために「子育てタクシー」を用意しているネットワークもあります。

こういった協会が紹介しているタクシー会社は、一定の条件を満たしていることがほとんどです。

利用者の口コミに加えて、こういったホームページに紹介されているタクシー会社なら、安心して利用できる陣痛タクシーだと判断しても良いかもしれません。

調べてみたものの、やっぱりどのタクシー会社がいいのかわからないという人のために、おすすめの陣痛タクシー会社を3つご紹介します。

【おすすめの陣痛タクシー会社】
・日本交通株式会社
・第一交通グループ
・ユタカ交通株式会社

それぞれのタクシー会社の利用方法やポイントなどをご紹介しますので、陣痛タクシー選びの参考にしてください。

日本交通株式会社の陣痛タクシーは、2012年にサービスをスタートして以来、累計10万件以上の登録実績があります。

現在では、毎月東京都内の約30％の妊娠中の女性が登録しているそうで、実績の多さは信頼感につながります。

また、24時間365日、専用回線でオペレーターが対応してくれ、実際に迎えに来てくれるドライバーは、助産師による妊婦の送迎に関する講習を受けています。

そのため、陣痛がいつ来ても安心して利用できます。公式サイトから必要事項を事前に登録できる手軽さも嬉しいですね。

ちなみに、チャイルドシートを用意したキッズタクシーもあるため、退院時にも利用できます。

【おすすめポイント】
・24時間365日対応
・陣痛タクシー専用回線あり
・助産師による講習を受けたドライバーが対応してくれる
・10万件以上の対応実績あり
・事前登録しておけば道案内が不要
・サイトから事前登録ができる

【対応エリア】
迎え先：東京23区・三鷹市・武蔵野市
送り先：東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木の1都6県

第一交通グループでは、「ママサポートタクシー」という名称で、妊娠中の女性はもちろん、3歳未満の子育て中の女性を対象としたタクシーサービスを展開。

通常の利用料で利用可能です。

【おすすめポイント】
・24時間365日対応（一部地域を除く）
・助産師の研修を受けたドライバーが対応
・バスタオルや防水シートを用意してくれるため、破水時も安心
・陣痛時の支払いが難しい場合は後払いも可能

【対応エリア】
・九州・沖縄エリア
北九州市　苅田町・行橋市　中間市　福岡市　那珂川市　久留米市　大分市　別府市　中津市　佐伯市　島原市　佐世保市　熊本市　宮崎市　日南市　延岡市　鹿児島市　薩摩川内市　いちき串木野市　姶良市　指宿市　鹿屋市　沖縄県
・中国・四国エリア
松山市　徳島市　鳴門市　下関市　柳井市　周南市・下松市　萩市　岩国市　広島市　松江市　益田市　浜田市　出雲市（一部）　大田市（一部）　米子市
・近畿地方
相生市　神戸市（一部）　芦屋市　西宮市（一部）　尼崎市東部（道意線より東）　姫路市（一部）　京都市洛南　京都市洛西　向日市　八幡市　宇治市　久御山町　城陽市北部　枚方市北部　枚方市南部　寝屋川市　交野市　堺市　河内長野市　富田林市　大阪狭山市　泉佐野市　泉南市　阪南市　高石市　泉大津市　忠岡町　和泉市　岸和田市　和歌山市　岩出市　田辺市　御坊市　白浜町　橋本市　新宮市　那智勝浦町　熊野市
・中部地方
名古屋市（一部・7/1〜）　熱海市　沼津市　松本市西部　松本市東部　諏訪市　茅野市　岡谷市　諏訪郡　大町市　飯田市　佐久市・小諸市・御代田町・立科町　軽井沢町
・北陸地方
新潟市西区
・関東地方
甲府市周辺　敦賀市　横浜市　市川市　浦安市　狭山市　高崎市　渋川市　前橋市　水戸市・那珂市　土浦市
・東北地方
仙台市
・北海道地方
札幌市　北広島市　函館市

ユタカ交通株式会社では、「マタニティタクシー」としてサービスを提供しています。

公式サイトのお問合せから連絡をすれば、見積もりなどの詳細を教えてもらえるようです。

【おすすめポイント】
・特別な講習を受けたドライバーが迎えに来てくれる
・出産予定の産院を事前に登録しておけば道案内不要で送り届けてくれる
・陣痛時は料金の後払いサービスも可能
・月極請求にも対応

【対応エリア】
和歌山

首都圏を中心に全国に広がりつつある陣痛タクシーサービス。一般的な利用の流れをご紹介しましょう。

【利用の流れ】
・タクシー会社のホームページより事前に登録をする
・陣痛が来たら産院に連絡し指示を受ける
・陣痛タクシー専用の電話番号に連絡

陣痛タクシーサービスを提供しているタクシー会社のホームページなどで、自宅や産院が対応エリア内にあることを確認します。

OKならば、登録手続きを進めましょう。

・タクシー会社のホームページより事前に登録をする
利用するタクシー会社のホームページにアクセスする、もしくは電話で問い合わせるなどし、必要事項を登録します。登録する情報は次のような内容です。

・出産する本人の氏名、電話番号、住所
・夫などの緊急連絡先
・出産予定日と、出産予定の産院
・自宅や里帰り先などの迎え先

・陣痛が来たら産院に連絡し指示を受ける
陣痛を感じたらまずは産院に連絡をします。陣痛がどれくらいの間隔できているのかなど、詳細を伝えて指示を仰ぎましょう。

・陣痛タクシー専用の電話番号に連絡
産院へ向かうよう指示があったら、事前に登録しておいた陣痛タクシー会社へ連絡をします。陣痛タクシーの要請を受けると、事前に登録された電話番号と産院などが照会され、行き先を注げなくても産院へ送り届けてもらえます。

急を要する陣痛時でも、通常のタクシーでは送迎を断られることもあります。

「産院が近いから大丈夫」と思っている人も、念のため陣痛タクシーに登録しておくと安心です。

まだ対応エリア外の地域もありますが、いざという時に安心な陣痛タクシーサービスがもっと広がってほしいですね。

この機会にぜひ、家族と一緒に利用方法を確認しておきましょう。