感染症の拡大により幼稚園行事が次々と中止、または縮小になってしまいました。
娘は年長さんです。
遠足やお泊り会など幼稚園最後だからこそ楽しみにしていた行事も沢山あったのに……。
行事によっては、中止が決まったとたん泣いてしまうこともありました。
幸い運動会は規模を縮小し開催されることに。
ホッと胸をなでおろしたものの、観覧する保護者は1名に限られました。
しかも座席位置はクラス単位で区切られていて、移動することも立ち上がることも禁止。
残念に思いながらも、当日は「ビデオ撮ってくるからね」と夫に伝え出発しました。
早めに到着し、決められた保護者席の範囲内でできるだけ良いポジションを確保!
娘の雄姿を肉眼でしっかり見られるようにビデオを固定しました。
縮小した運動会で娘の姿が見えなくて…。モヤモヤした私を救った、娘の視点
11,492 View感染症の影響で幼稚園では行事が次つぎと中止や縮小に。仕方がないと、わかっているけれどモヤモヤしていました。
そこで先日、娘の幼稚園に行事について、あるお願いをしてみたのですが……。
次々行事が中止に。募る母のモヤモヤ
「うん、見えたよ」思わず嘘をついてしまった、演技後
年長児の出し物のメインはマーチング。
ベレー帽をかぶった園児たちが小太鼓や大太鼓を演奏しながら行進します。
娘が年少さんの頃にお姉さんお兄さんの演技を見て、その完成度の高さに感動しよそのお子さんなのに、泣いてしまった記憶があります。
「いつかウチの子もあんな風に格好いい演技ができるようになるのかな」と2年も前から心待ちにしていました。
そのマーチングがいよいよ始まりました!
ベレー帽をかぶった子どもたちが旗を振ったり太鼓をたたいたりしながら入場してきます。
園児は総勢100人!
必死で娘を探しますが、「え、どこどこ?」スグには見当たりません。
立ちあがることが禁止されているため、恐る恐る中腰になる私。
娘は見つかりませんが、グググッと精一杯首を伸ばすことしかできません。
「いない~、どこ~」
もう半泣きの私。
そうこうしているうちに演技は最終局面に!
隣りの席ではママ友が、目の前で小太鼓をたたいている息子君の写真をパシャパシャと撮っています。
そして、あっけなく園児たちは退場していきました。
退場門から出たあと、アリンコほどのサイズの娘が一瞬見えたので一応1枚カメラに収めました。
結局、私の席からは演技をしている娘が全く見えなかったのです。
その後、しばらくはガッカリしすぎてうなだれていました。
帰り道。
娘がニコニコと期待に満ちた顔で私を見てきました。
「私のこと見えた?」
「う、うん、見えたよ。上手だったね」
嘘をつきました。
何日も前から「ウンタン、ウンタン」と言いながら家でも小太鼓の練習をしていた娘の気持ちを想うと「全然見えなかったよ」とは言えなかったのです。
先生に気持ちを伝える!
誰も経験したことのない感染症の拡大。
先生たちも大変だろうし、工夫してくださっているのがとても良くわかります。
その重大さはよくわかっているものの、運動会の残念だった気持ちも後をひきました。
卒業までにはまだ、学芸会などの行事も残されています。
この先、私と同じ思いをする親御さんがいないといいな、の気持ちもあり、意を決して先生にお手紙を書くことに。
お手紙を書いた当日、お迎え時に先生とお話ができました。
先生たちが一番大変な中、丁寧に事情を説明してくださりました。
自分の気持ちにもすこし区切りがつき、「残念だけれど仕方ない」とあきらめることにしました。
私はモヤモヤだけど、娘はウキウキ!その姿を見て…
それでも「今年の学芸会はどんなふうになるのだろう」「今度はちゃんと見られるかな」と、気持ちのモヤモヤは、まだ続いていました。
ところが、学芸会の練習が始まったとたん娘は毎日ウキウキ!
ピアノの楽譜をもらったその日に家にあるピアノで練習を始め、お芝居の題材が決まると予習のために絵本を買いたいと言い出しました。
さらにセリフが与えられると繰り返し練習。
お風呂に入っている時や夜、布団に入ってからも口ずさむようになったのです。
結果、まだ2ヶ月も先だというのに身振り手振りを交えてセリフを完璧に言えるようになり、ピアノもスラスラ弾けるようになりました!
娘は去年と同じように、いや去年以上に学芸会を楽しみにし練習を頑張っているのです。
そんな彼女を見て、私は反省しました。
お友だちと協力して頑張って上手になる!
この子にとってはそれが楽しく大切なことで、親に見てもらえることは、さほど気にしていないかも……。
しつこくモヤモヤしていたのは私だけ。
自分が満足するために、幼稚園に要望を伝えたのだと気がついたのです。
先生たちにはお時間をとらせ、申し訳ないことをしてしまいました。
これまで通りに行事ができないのは悲しいけれど、娘が気にしていなければそれでいい。
親としての在り方を教えられた出来事になりました。
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