我が家には、小学校4年生になった男女の双子がいます。
そんな双子たちにこの春、ちょっとした奇跡が”2つ”起きたのです。
双子たちは、保育園のころは学年が1クラスだったので同じクラスで過ごしていたのですが、小学校に入学するとクラスは別々になりました。
いままで一緒の時間を共有することが多かった2人が、小学校に入学し離れ離れになったらどんな風になるのだろう…?
そんな期待と不安の中、私は1年1組15番と、1年2組17番の母になったのです。
大量の名前つけと共に入学準備を乗り切り、必要書類に何度も何度も名前と住所と連絡先を書き続けた新1年生の春。
でも、今思えば1年生の頃はまだマシでした。
2年生、3年生と学年が上がるごとに
1年1組15番と1年2組17番
2年2組17番と2年3組19番
3年1組19番と3年2組15番
毎年更新されるクラスと出席番号に、記憶が追いつかなくなったのです。
新しいクラスと出席番号が入り乱れ、進級のタイミングで配布される大量の書面を記入しなければならない春のプリント祭りは毎年憂鬱でした…。
そんな中、入学して4年目の今年の春、2人が持ち帰ったクラス発表の用紙を見て私は歓喜しました。
なんと、はじめて双子の出席番号が揃ったのです!
こんなに嬉しいことがあるでしょうか?まさに奇跡!
4年1組16番と4年2組16番
さすがに私も間違える心配がありません。
意気揚々とプリントに名前を記入していると、油断して肝心の双子の名前を間違えるというミスを犯し、完璧主義の娘に涙されるという事件はあったものの、なんとか今年も春のプリント祭りを乗り越えました。
そんな我が家の双子たちの最大の関心事が、4年生からはじまる「クラブ活動決め」でした。
そこでもう1つの奇跡が起こったのです。
3年生の終わり、双子たちの学校ではクラブ活動見学の時間が用意されていました。
小学生にしてみたら、クラブ活動といえば高学年への扉が開かれた感じでしょう。
3月の予定表を見てその日を心待ちにしていたのですが、残念ながら新型ウィルスの対策のため、クラブ活動見学は中止となってしまいました。
しばらくがっくりしていた2人でしたが、4年生になると、実際のクラブ活動見学の代わりに「動画でのクラブ紹介」というのが行われたようでした。
学校側も、いろんな工夫を凝らして学校生活の充実を図ってくださっているんだな〜と思っていると
段々と家庭内でも「何クラブにするか決めた?」という会話が聞こえるようになりました。
そこで、双子たちにどんなクラブに入りたいのか聞いてみると、2人共全く違うクラブに関心があるようでした。
そんなとき、子どもたちから「小学生の頃、なにクラブに入っていた?」と聞かれました。
なにクラブだったか…記憶をたどってみると、そういえば小学校時代に「焼き物」を焼いたような気がします。
小学校の裏に窯があって、焼き物を作らせてもらえたのです。
土をこねて、お皿を作り、そこに緑のガラス瓶を割り入れて焼くと、きれいな青緑の湖のようなお皿ができた記憶がありました。
でもそれ以上思い出せなかったので、子供の頃の文集を引っ張り出してみると、そこには私は「図工クラブ」に所属していて、確かに焼き物を作った記録がありました。
でも、その文集を読んでいるうちに、私はまったく記憶違いしてることが分かったのです。
一生懸命つくったお皿は、窯から取り出すときに、高学年男子の失敗によって割れてしまった、と書かれていたのです。
え…?
文集には、男子の手によって割れてしまった恨み言と、鳥のつもりでつくった飾りはクラスメイトからカエルにしか見えないと酷評されたこと。
そして、焼き物は焼くよりも後片付けのほうが100倍大変だ、という当時の私の気持ちが書かれていました。
あの記憶の中にあるきれいな青いお皿はなんなんだろう…
30余年たち、美化100%で残っている私の図工クラブの思い出。
でも、まぁ楽しかった記憶しかないので、焼き物クラブで楽しんだという話を双子に伝えました。
その話をすると双子たちからは、小学校で「焼き物」が作れるなんてずるい!のオンパレードでした。
たしかに、今思えばとても贅沢な経験です。
で、双子たちは結局なにクラブにしたのかというと、「実験」と「バトミントン」と全く違うクラブを希望していたのですが…。
私の話が影響したのかどうなのか、思ってもみない方向に進んでいったのです。
クラブ決めの日。
なんとクラスの大半が「実験クラブ」と「バトミントンクラブ」を希望していたそうなのです。
あまりにも2つのクラブに希望が殺到しているため、別のクラブでもよければ、希望を変えてほしいと先生からお話があったそうで…。
学校から帰宅して、「今日クラブ決めした?」と話し出した双子たち。
「実験」も「バトミントン」も人気がありすぎるから、別のクラブを希望することにした。
そんな話をしている中で
「ぼく、工作にした」
「わたし、工作にした」
と同じタイミングで言ったのです。
まさに双子っぽい偶然とハモリが家庭内で展開されました。
最近は久しく双子らしい出来事が少なくなっているのですが、「おお、こんな双子っぽいこと起こるんだ…!」という母の感想はさておき。
別々のクラスにいる双子たちですが、偶然にも、お互いの選択は知らないまま同じクラブへの変更希望を出していたのです。
これが双子達にこの春起きた、もう1つの奇跡!
お互いに、同じクラブを選択したと知った双子たちは、「えーーーーー(やだなー)」と言い合っていましたが、4年生、同じクラブでどんな時間を過ごしてくるのか。
これからのクラブ活動が楽しみです。