ある日、双子が小学校から持ち帰ったプリントの束の中に、<PTA役員募集のお知らせ>と書かれた紙がありました。
そうか〜もうPTA募集の時期か〜。
なんて思いながら、そのときはスルーしていたのですが、しばらくしてまた募集の紙を持って帰ってきました。
なるほど…きっと応募者が少ないから再募集しているんだな…。
そう思って改めてプリントを眺めると「令和5年度のPTA役員を募集しています」とのこと。
プリントには、
「立候補します」
「立候補者がいない場合は話を聞いても良いです」
「もう少し詳しく話を聞いてから検討したいです」
の三択が並んでいました。
うーん。立候補します!とまでの気持ちはないんだけれど、話を聞いてみてから検討するのはありかもな。
双子の小学校生活も残り2年。
私の人生において、小学校という場に保護者として関わるのはあと2年と思うと、PTAを経験してみるのもありなんじゃないか?という気持が芽生えました。
そこで、私は「立候補者がいない場合は話を聞いても良いです」という欄に丸をつけて、そのプリントを学校に提出しました。
すると、すぐに連絡がきて、双子の個人面談の日に、説明会があるとのことで参加してみることにしたのです。
指定された説明会の会場に着くと、そこには現在PTA役員をされている方がいるのみ。
あれ? 他の参加者は? と思っていると、どうやら説明会の参加は私一人だったのです。
まさか、自分ひとりのために説明会を開催してくださってるなんて…という気持ちと、もしかして、他にPTAに立候補している人はいないの?という不安な気持ち、これはロックオンされてしまっているのでは?という逃げ場のない気持ち。
色んな気持ちが入り乱れつつ、とりあえず話を聞いてみることにしました。
PTAのメンバー構成(会長、副会長、書記、会計)や、主な役割。
今年の活動内容などを聞いていると、私たちが知らない間に、新型コロナウィルスの環境下で、学校行事を動かしてくれていたことを知りました。
そして、ここ数年で学校行事も中止やオンライン化が進み、ずいぶんとPTAの活動自体が変わってきたことが伺えました。
PTAの活動自体も、月一回のミーティングはオンラインでの参加も可能だったり、活動自体がスリム化しているし、働きながらでも活動できるように配慮されているんだな〜。
そんなことを思っていると…とても言いづらそうに
「PTAへの立候補を検討していただけますか?」と聞かれました。
役職によっては、対外的な交渉が多そうな役割だったり、学校との連絡調整が多そうな役割もあったのですが、働きながらでもできそうな役割もあったので、なんとなくできそうな気がするな〜という気持ちになっていました。
そこで立候補にあたって気になる点をいくつか確認することにしました。
一つは、我が家は転勤族ということ。
今、このタイミング(2月)に立候補しても、4月に引っ越す可能性がある。
ということを伝えました。
そしてもう一つは、他にどんな方が立候補されているのか?ということ。
「ちなみに、他にはどんな方が立候補されているのですか?」と聞いてみると…
「それが…まだ0なんです…」と…。
なんと、この時点で0名!!だからこの説明会も一人なんだ…と合点がいきます。
うすうす立候補者が少ないんだろうな〜とは思っていましたが、まさか0だったとは…。
これはもう自分への立候補フラグだ…。
と思い始めていたので、もしかしたら転勤するかもしれないけれど、それでもよければ立候補します。
と伝えました。
すると、拍手喝采な現役員の皆さま…。
きっとこれまでもたくさん声をかけたり、説明をして、ようやく1名確保できたんだろうな〜という感じでした。
そんなわけで、令和5年度のPTA役員に立候補してみたのです。
学校から帰るなり双子たちに「このたび、PTAに立候補しました〜!!」と言ってみたところ、「え…。人の役に立とうという気持ちがあったんだ…」と言われたり、「じゃあ学校にいっぱい来るってこと?やだ〜」と言われる始末。
PTA活動のメリットとして、「学校行事の日以外に、学校に来てくれて嬉しいと子どもたちが喜んでくれました〜」と聞いていたのにな〜。
それは主に低学年の話なのか?という感じですが、母にだって「人の役に立つことをしようという気持ちもあるし、学校にもいっぱい行くことになると思うよ」と伝えておきました。
1ヶ月後、我が家の転勤の辞令発表日…。
4月の転勤が無いことが確定したので、1年間のPTA活動は無事に参加できることになったのですが、すかさず現役員の方から「転勤どうでした?」と連絡が。
みなさんで我が家の転勤がないように祈っていてくれたそうで…
(そりゃそうだよな、これで転勤になったらイチから探さないといけないわけだもんな〜)
この街に引っ越してきて7年目。
双子のおかげで、また新しい経験ができそうです。
これからどんなことが起きるのか、戦々恐々ではあるものの、一度きりのPTAだと思って、活動してみようと思っています。