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公開 2023年06月20日  

毛をそりたい、と言う4歳娘に動揺。気持ちに寄り添うために私がした事は

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「足の毛をそりたい」4歳娘の、年齢にちょっと不釣り合いな発言に驚いた私たち夫婦。
娘のために、母親としてできることは…?わが家の静かな騒動について綴りました。


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大人びた娘からの、衝撃の一言

「『足の毛をそりたい』って娘ちゃんに言われたんだけど……」
そう話す夫は、明らかに困惑を隠せない様子。

言われた私も一瞬、思考停止してしまいました。

発言の主の娘は、当時まだ4歳。
年中さんになったばかりの頃でした。

娘はませている、というよりは、「大人びている」という言葉がしっくりくる女の子。
落ち着きがあり、周りをよく見ています。
少し前に流行ったドラマのように、「人生何周目?」と聞きたくなるような、ちょっと一歩引いた視点を持った子どもです。

0歳児から通っている保育園では「優等生」として通っており、他の子が困っていたら手助けしてあげたり、ケンカの仲裁に入ってあげたりと、先生から聞く話もまさに「いい子」な印象。

そんな娘が冒頭の衝撃発言をしたのは、とある平日のお風呂上がりでした。


思ったよりも早く来た「その時」

いくら大人っぽいとはいえ、一般的に4歳という年齢にそぐわない発言に私たち夫婦はかなり動揺しました。

まず思ったのは「え、何でそんなことを?」ということ。
「誰かにからかわれたのかな?」
「悲しい気持ちになったのかな?」
気になることが頭の中にどんどん湧いてきます。

なので私は前のめりになりながら、「なんで?理由は?」と、つい夫を問い詰めるような口調に。

夫はそんな私の勢いにたじろぎつつも、娘が答えた内容を教えてくれました。

「『お友達の〇〇ちゃんもカミソリでそってるから』らしい」と。

それを聞いて、私は余計に「うーん」と頭を抱えました。

それは一番気になっている、「娘が何か嫌なことを言われたのか」がわからないからです。


というのも、娘は少し毛深いのです。
赤ちゃんの時から体毛が濃くて、母親の私も「このまま大きくなると本人も気になるだろうなあ」と考えた記憶があります。

でもそれは、もう少し後の、早くても小学校2~3年生頃かと思っていました。

そして娘はあまり、保育園のことを話してくれません。
年少クラスになった頃から、園での出来事を聞いても「忘れた」「わかんない」と答えることがほとんど。

娘の性格的に忘れることは無さそうなので、「あまり答えたくない時期なのかな……」と私も無理に聞きすぎないようにしていました。

でも、今回はさすがに気になる!ということで、切り出し方を夫婦で必死で考えました。

また、私自身が小学校高学年の時、見た目のことでからかわれて悩んだこともあったので、できる限り娘の気持ちに寄り添いたいという気持ちもありました。

当時、外見をからかわれて親に相談したところ「人は見た目じゃないし、中身で勝負すればいい」「人の外見をそんな風にいうやつは相手にするな」という対応しか、してもらえなかった私。

そんな風に思えないから困ってるのに……と、孤独を感じたのを覚えています。

外見に対する他人からの言葉は、時として一生その人の心に残るもの。

だからこそ、しっかり寄り添ってあげたい。そう思っていました。

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色々聞きたいことはあるけれど……わが家の対応

とりあえず私は、娘の意思を尊重してシェーバーを買ってみることにしました。

そして娘と2人きりの時に、「パパから聞いたんだけどさ」とさりげなく話を切り出し、ネット通販の商品画像を見せました。

そのシェーバーはシンプルだけど女性らしいデザイン。
子どもも握りやすいようなサイズ感のものです。

商品画像を見た娘は気に入ったようで「うん、これ買って」と即決。

次の日からは、「アレいつ届くの?」と毎日のように催促されました。
その様子に、よっぽど気になっているんだな……と胸をチクチクさせながら、「もう少し待ってね」と笑顔で答える日々。

そして約一週間後、待望のシェーバーが届きました。


私は、娘と2人になれる場所と、ゆっくり話す時間を選んで、「アレ届いたよ」と声をかけました。

すると、あんなに催促していたのとは裏腹に、少し神妙な顔つきになった娘。

トコトコと私のところにやってきました。

おもちゃなど、本当にただ嬉しい時は「ヤッター!」といった反応なのに、今回はちょっと違います。

そんな複雑そうな娘の表情に、少し胸が苦しくなりました。


「こうやって使うんだよ~」と通販の商品ページを見ながら、娘に実演した後、私は切り出しました。

「でもね、シェーバーを使うと、足の毛はいったん減るけど、ジョリジョリするよ」

「え、そうなの?」と娘。

私は絵を描いて、毛をそるとその後どうなるかを説明しました。

シェーバーを使って足の毛をそると、毛の断面図が斜めになるため、伸びてくる毛はチクチクとした手触りになること。

なので、一回そると伸びるたびにずっとそり続けないといけなくなるのではないかということ。


娘は興味深そうに、じっとそれを聞いていました。

ひととおり説明した後、「娘ちゃん、どうする?それでもやってみる?」と聞くと、「うーん……今はいいかな」というお返事。

「そっか、じゃあ、また使いたくなったら言ってね」
「ママが代わりに預かっておくからね」

私がそう言うと、安心したように娘は他の家族のいるリビングに戻っていきました。

娘への寄り添いと、その後の反応

結果として、その時は詳しい話を聞けませんでしたが、「ママやパパは娘ちゃんの意思を尊重している」ということは伝えられたのではないかなと思っています。

もし次にまた娘からの要望があったときは抑毛効果のあるボディローションを買ってみるつもりで、もう目星を付けています。

あまり家で保育園の話をしない娘。
保育園の先生にも園での様子を見てもらえるよう、やんわりお願いしようと思っています。

ちなみにその出来事からしばらくして、すっかりパパっ子だった娘が、ママである私の方に少しずつ寄ってきてくれるようになりました。

お風呂も寝かしつけも、トイレすら「パパがいい!」と言っていた娘。

でも今は「ママ、お風呂入ろ~」「寝る時の絵本読んで~」と言ってくれることが増えてきました。

自分のことをあまり話さない娘との信頼関係を、この先もしっかり築いていけたらと思っています。




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