「うんち」
このたった三文字の言葉が、子どもたちを魅了し、離しません。
私が保育園で働いていた時も、子どもたちは「うんち」という言葉が入っている絵本が大好きでしたし、誰かが「うんち」と一声言えば大爆笑。子どもが粘土でうんちをつくる姿を、何度見たことでしょう。
子どものうんち好きは世界共通のようで、私がカナダの保育園で働いていた時に出会った子どもたちも、「うんち(英語ではPooと言います)」が大好きでした。
また、インターネットで「うんち・子ども・好き」と調べると、ヒット数はなんと約 759,000 件!!!!!!
どれだけ子どもたちは、うんちが好きなんでしょう!(笑)
【子どもの不思議】なぜ子どもはうんちが大好きなのか?
53,908 View子どもたちは「うんち」が大好き。
「うんち」と言っただけでげらげら笑うし、「うんち」と言っただけで友だちになれる。
なぜ子どもたちがそこまで「うんち」が好きなのか知っていますか?
「うんち」のちから
「うんち」を大人とは違う感覚で捉える子どもたち
皆さんもお子さんのこんな姿見たことありませんか?
■トイレで流すうんちに向かって「ばいばーい!またねー!」と声をかける
トイレでうんちができるようになった子どもや、おむつにしたうんちをトイレに自分で流す子どもによく見られる光景です。
大人たちもつられて、うんちに向かって「ばいばい」をするという、おもしろい光景もよく目にします。(私もよくやっていました)
■「うんち」と一人で連呼して、爆笑している
一度うんちのツボにはまってしまったら、さぁ大変。
一人でうんちと言っては笑い、言っては笑いを繰り返す姿もよく見られます。
■「やったー!うんちでたー!勝ったー!!」と、うんちさんと勝負をしている
また、「赤ちゃんうんちでたよ」、「うんちさんの音聞こえる?」と、うんちがまるで生きているかのように接する子もいます。
これらの子どもたちの行動でも分かるように、子どもたちは「うんち」を大人とは違う感覚で捉えているようです。
子どもが「うんち」を大好きな理由
子どもがうんちを好きな理由にはいくつか説があります。
1.子どもにとって心地がよい行為だから
ジクムント・フロイトが唱えた「精神分析理論」によると、1歳半~4歳くらいの子どもたちは「肛門期」という発達段階にいるとされています。
その時期にいる子どもたちにとって肛門は性感帯であり、便を出すと快感を感じるそう。
また、大人はうんちを汚いものとして捉えますが、子どもたちは自分の身体から生まれたものとして愛着を抱くとも言われています。
2.うんちはとても身近な存在だから
おむつを替え→トイレトレーニング→パンツトレーニングと、赤ちゃんから3・4歳になるまでパパママはうんちという言葉を子どもに対して言う機会がたくさんあり、子どもたちにとってうんちはとても身近な存在になります。
3.大人が過剰に反応するから
覚えたての言葉を言ったら、親が「だめだめ!」とあわてふためく。
……楽しい!
周りの大人は、にこにこと自分に注目してくれる。
……楽しい!!!
子どもたちはうんちと言葉にするだけで、大人たちから注目をたくさん得られる!と学ぶそうです。
「うんち」と言うのをやめさせた方がいい?
子どもは、うんちの他にも、おっぱい、ちんちん、おしり…そんな言葉が大好きです。
皆さんは、それらの言葉を子どもが口にするのをやめさせた方がいいと思いますか?
私は、自分の身体から排出されるものや性器は「汚いもの」でも「恥ずかしいもの」でもないと考えています。
また、子どもがそれらの言葉に興味を持つのは、自分の身体に興味を持っているサインだと思うので、子どもがそれらの言葉を口にすることがあっても無理にやめさせるようなことはしないようにしています。
また、園でうんちがしたくても、「先生、うんちがしたい。」と言えない子がいることがあります。
もしかしたら、うんちが恥ずかしいことだと教えられていて、外で「うんち」と言葉に出せなくて、困ってしまっていたのかもしれません。
それでも、人前で言わないでほしいと思う方がいると思います。
そういう場合は、大げさに反応しないことが一番です。
子どもたちは、成長する中で自然とむやみにそれらの言葉を口にしなくなっていきます。
また、子どもがそれらの言葉の響きを楽しむだけで終わるのではなく、そこから実際に自分の身体に興味を移していけるように、絵本などを用意したり、一緒に調べることをするのもいいと思います。
いつまでも続くことではない、子どもの不思議な行動の一つである「うんち好き」。
ぜひ楽しんでくださいね!
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