COUNTIFS関数の基本的な使い方

まずCOUNTIFS関数の基本的な使い方の概要を説明し、次に基本的な使い方を手順ごとに説明していきます。

まず、COUNTIFS関数の書式を見てみましょう。

COUNTIFS関数の書式 =COUNTIFS(条件範囲1,検索条件1,条件範囲2,検索条件2,‥)

条件範囲1(必須) 検索の対象とするセルやセルの範囲を指定する

検索条件1(必須) 条件範囲1の中から任意のセルを検索する条件を指定する

条件範囲2(省略可) 追加したい検索の対象とするセルやセルの範囲を指定する

検索条件2(省略可) 条件範囲2の中から任意のセルを検索する条件を指定する

条件範囲3、検索条件3以降(省略可) 1つめや2つめと同様に必要に応じて追加指定

文章で説明しても伝わりにくいので、以下の例を参考に見てみましょう。

今回は左から生徒の出席番号、名前、テストの点数、採点の実施・未実施を表にしています。

例として、「D3からD8のセル」の中で「60点以上80点以下」のセルが何個あるのかを数えました。

COUNTIFS関数は、検索条件範囲と検索条件を1つずつ指定します。

例のように、検索条件として「60点以上」と「80点以下」2つの条件指定がある場合には、以下の条件範囲と検索条件の指定が必要です。

検索条件範囲1と検索条件1で60点以上のセルを拾う検索条件範囲2と検索条件2で80点未満のセルを拾う

なお、80点「未満」の場合は80点ちょうどは含まれず、80点「以下」の場合は80点ちょうどを含みます。

このように、COUNTIFS関数では検索条件を複数指定することで、COUNTIF関数よりも複雑なデータ集計が可能となるのです。

それでは次の項目から、ひとつずつ手順を追っていきましょう。

1)関数名を入力

データの数を入力したい、セルもしくは数式バーに「=COUNTIFS」と入力し、関数名をクリックします。

以下の方法でも関数の入力が可能です。

数を表示させたいセルをクリックした後、関数の挿入ボタンをクリック検索窓に「COUNTIFS」と入力OKをクリック

2)条件範囲1を選択

1つめの条件範囲を選択します。

例を取り上げると、今回は60点以上80点未満の数字が入力されているセルを数えたいので、検索条件範囲1には「D3:D8,」と入力しましょう。

これは「D3セルからD8セルの範囲の中から探してね」という意味合いです。

検索条件範囲を指定する方法は3つあります。

数式バーに直接入力セルに入力した関数の「()内」に入力黄色い線で囲っている枠内をドラッグで範囲選択する

関数の挿入ボタンを押した場合にはボックスが表示されていますので、「検索条件範囲1」の欄に範囲となるセルを入力します。

3)検索条件1を指定

次に1つめの検索条件を指定します。

条件範囲1のセルのうち、60点以上のデータの数を数えたいので「検索条件1」として「>=60,」と入力し指定しましょう。

これは「範囲内で60点以上のセルを探してね」という意味合いです。

「>=指定したい数字」は指定したい数字「以上」を意味しており、入力した数字を含みます。

入力した数字を含まない場合は「>指定したい数字」です。

関数の挿入ボタンを押して入力する場合はボックス内の「検索条件1」の欄に「”>=60”」と入力します。

これでひとまず、60点以上のデータの数が数えられるようになりました。

4)条件範囲2を選択

次は80点未満に絞るように、2つめの条件範囲指定と条件を入力していきます。

ここからの流れは、要領は2)3)と同じです。

条件範囲1と同じように、D3セルからD8セルの中で80点未満の数を数えたいので「検索条件範囲2」として「D3:D8,」と入力しましょう。

D3セルからD8セルをドラッグして範囲選択することでも、条件範囲の指定が可能です。

関数の挿入ボタンを押して入力するときは、ボックス内の「検索条件範囲2」の欄に「D3:D8」と入力します。

5)検索条件2を選択

2つめの検索条件は80点未満です。

条件範囲2のセルのうち、80点以下のデータの数を数えたいので「検索条件2」として書式は「”<=80”」と入力します。冒頭でも触れましたが、「未満」は80を含まず、「以下」は80を含みます。

「以下」を指定する際は「<=指定したい数字」と入力しましょう。「未満」の場合は「<指定したい数字」です。

この結果G3セルに、D3からD8セルの範囲で点数が60点以上80点以下という条件を満たすセルの合計数(=2)が表示されました。

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COUNTIFS関数で空白以外のセルを数える

膨大なデータ量があると、空白や「0」以外のセル数をカウントしたいケースも出てきますよね。

これはCOUNTIFS関数の基本的な使い方さえ覚えてしまえば簡単に解決できます。

他にもワイルドカードを利用した方法もありますので、目次の最後でお伝えします。

それでは、空白と0以外のセルの数え方を見てみましょう。

空白と「0」以外を数える

空白以外のみを数えるパターンと、空白と0以外を数えるパターンご紹介しますので、わかりやすいようにするため、D9セルの点数欄に0の数字が入った新しい行を追加しました。

まずは空白以外のみを数える方法を解説します。

まず条件を満たしたセルの合計数を出したいセルに「=COUNTIFS」と入力し、D3からD9の範囲でセルの合計数を計算したいので「=COUNTIFS(D3:D9,」と入力、指定します。

ここで、検索条件1として「”<>”」と入力しましょう。「<>」は空白という意味合いです。

空白以外は「0」を含みますので、書式を入力したG3セルには「6」と答えが返ってきましたね。

次に空白と0以外の数字を数える方法です。

空白と0以外の数字を数えるには「COUNTA関数」を利用します。

COUNTA関数とは、シンプルに空白以外のセルを数える方法です。

COUNTIF関数は、1つの条件のみに当てはまるセルを数えられる関数になります。

書式は以下の通りです。

「=COUNTA(D3:D9)-COUNTIF(D3:D9,”0”)」

数式の意味としては、【空白のセルの数から「0」が入力されているセルの数が引いた残りのセル数を参照する】ということです。