2019年4月30日に平成の時代が幕を閉じ、2019年5月1日からは新元号「令和」となりました。

システムエンジニアやプログラマーたち技術者にとっては、膨大な量の作業と向き合った方々も多かったと思います。西暦が1999年から2000年に変わる際も、多くのシステムエンジニアがシステム修正の作業をすることになり、「2000年問題」などと呼ばれていました。

マイクロソフトのExcelにおける令和対応パッチも例外ではなかったでしょう。

そこで今回の記事では、「令和対応されているはずなのに令和にならない!」「変更の仕方がわからない」とお困りの方向けに、設定方法を紹介していきます。

Excelが令和にならないと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

Excelが「令和」にならないとはどういう状況?

2019年5月2日の時点ではExcelの令和対応の情報がかなり混乱していたようで、筆者も令和の日付が平成のまま表示されてしまっていた人間の1人です。

まずは、Excelが「令和」にならないとはどういった状況だったのかをお伝えしていきます。

たとえば、既に令和に対応したExcelの場合は、従来通り表示形式を和暦表示にするだけで問題なく「令和」と表示されます。

しかしながら、令和に対応する前のExcelの場合は、令和の日付も平成のまま「平成31年6月1日、平成31年7月1日・・・」と表示されてしまうという状況なのです。

この世に存在しない和暦が表示されてしまうので、応急処置として西暦2019年5月1日、2020年6月1日、と表記していた方も多かったことでしょう。

(広告の後にも続きます)

Excelが本当に令和にならないのかを確認

続いては、具体的にExcelが令和に対応しているかどうかを確認する方法をお伝えします。確認方法は2つあり、簡単なステップでわかります。

確認方法①

新規Excelを起動2019年5月1日以降の日付(例えば2020/1/1)を入力入力したセルの上で右クリック「セルの書式設定」を開く「表示形式」⇒「日付」⇒「カレンダーの種類」を「和暦」に変更「令和〇年」と表示されるか確認

確認方法②

新規Excelを起動セルに「=TEXT(TODAY(),”ggge年m月d日”)」のTEXT関数を入力TEXT関数を入力したセルが「令和」と表示されるか確認

次に、令和表示に対応しているかどうかを確認するために、セルの書式設定を開き、「ユーザー定義」の書式オプションを選択します。ここで、「ggge”年”m”月”d”日”;@」と入力することで、和暦の年月日を表示させることができます。この書式コードでは、「ggge」は元号を示し、「年月日」はそれぞれの単位を表します。

確認方法③

また、Excelの関数を活用して令和表記を自動化する方法もあります。たとえば、「=TEXT(TODAY(),”ggge年m月d日”)」という関数を使うことで、今日の日付を令和の日付形式で表示させることが可能です。この関数は、Excelが日本の新元号に対応しているかどうかをテストするのにも役立ちます。

これらの手順を踏むことで、Excelで令和表記を正しく表示させることが可能となります。手動でのアップデートや設定変更は、特に過去のバージョンを使用しているユーザーにとっては必要な作業です。日々の業務や文書作成において、正確な日付表示は非常に重要であり、このプロセスを通じて適切な対応を行うことが推奨されます。

Excel2007以前なら手動で令和にできる

Excel2010のサポート期限は、2020年10月13日でした。

サポート適用期間にExcelのアップデートができていれば令和対応になっています。

もし、2020年10月13日までに令和への対応プログラムが更新されていなければ、手動で令和と表示させる方法もあります。

そちらが次の手順です。

新規Excelを起動ホームタブをクリック条件付き書式→新しい書式ルールを選択「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択「次の値の間」を選択「平成31年5月1日」と「平成31年12月31日」を入力「書式」をクリック条件付き書式→ルールの管理で設定した内容を確認

適用先を変更すれば、令和の適用範囲を広げることが可能です。

令和2年以降も、これと同じように条件付き書式のルールを設定すれば、元号を令和にすることが可能です。

注意| Excel2010は2020年10月にサポート終了

2020年1月14日、Windows 7のサポートが終了しました。

くわえて、Excel 2010などのOffice 2010が2020年10月13日をもってサポート終了しています。

サポートの終了後もOffice 2010を利用することはできますが、更新プログラムは提供されなくなるので、アップデートができなくなります。

つまり、セキュリティに関するサポートがなくなるわけですから、パソコンが危険な状態になります。脆弱性の高いパソコンを狙ったマルウェアなども多くあるため、使い続けるのは避けた方が無難です。

Officeのバージョンの確認方法は次の通りなので、必ずチェックしておきましょう。

ExcelなどのOfficeアプリを起動ファイル→ヘルプの順にクリックMicrosoft Office Professional Plus 2010と表示されていればOffice 2010

マイクロソフトの最新バージョンにアップデートするためには、Office 365を契約するか、Office 2019を購入するかの2つです。無償の提供はないので注意しましょう。