最も間違いが多い「聞く」の謙譲語
受付でお客様に頂戴は使わない!
【NG】お名前を頂戴できますか。/お名前をいただけますか。
【OK】お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。
→「頂戴する」という言葉は「もらう」の謙譲語なので、名前をもらったりいただいたり出来ませんので不適切な表現です。
身内に敬意を払ってはいけない!
【NG】◯◯から伺っております。
【OK】◯◯から聞いております。
→敬意を払う矛先が話をしている相手ではなく身内に向いてしまっています。敬意を表すべき相手に敬語が正しく使われていないので不適切な表現です。
上司やお客様には謙譲語ではなく尊敬語を使う!
【NG】担当者に伺ってください。
【OK】担当者にお聞きください。/担当者にお尋ねください。
→「伺う」は「聞く」の謙譲語なのでお客様に謙譲語を使ってしまっていることになりますので、不適切な表現です。お客様には尊敬語を用いる必要があります。
【NG】部長、この講演は拝聴されましたか?
【OK】部長、この講演は聞かれましたか?
→上司に対しても尊敬語を使いましょう。「拝聴する」は「聞く」の謙譲語なので目上の人に使うのは不適切な表現です。
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間違いやすい敬語10選!
【NG】◯◯様が参られています。
【OK】◯◯様がお見えです。
→「参る」は「来る」の謙譲語です。相手に謙譲語を使っているので不適切な表現です。
【NG】一緒に参りましょう。
【OK】お伴いたします。/ご案内いたします。
→先ほどと同様に「参る」は謙譲語なので、相手も一緒にへりくだる表現となってしまうので不適切な表現です。
【NG】申されていました。
【OK】おっしゃっていました。
→「れる」は尊敬の助動詞ですが、「申す」は「言う」の謙譲語なので不適切な表現です。
【NG】拝見されましたか。
【OK】目を通していただけましたか。/ご覧になりましたか。
→「拝」という言葉が「敬意を持つ」というような意味がある謙譲語なので、相手の動作に対して使うのは不適切な表現です。
【NG】お客様をお連れしました。
【OK】お客様をご案内いたしました。/お見えになりました。
→「お連れしました」ではお客様ではなく、その報告する相手に対して敬意を払っていることになるので不適切な表現です。
【NG】資料をご持参ください。
【OK】資料をお持ちになってください。
→「持参」は「持って来る」の謙譲語なので、相手に対して使うのは不適切な表現です。
【NG】お客様がお越しになられました。
【OK】お客様がお見えになりました。
→「お越し」は「来る」の尊敬語で、「お~になる」も尊敬表現なので二重尊敬になってしまい、不適切な表現です。
【NG】あなたが申されたように
【OK】あなたがおっしゃいましたように
→「申す」は「言う」の謙譲語なので、相手に対して使うのは不適切な表現です。
【NG】◯◯を担当させていただいております…
【OK】◯◯を担当しております…/◯◯担当の△△(名前)です
→「~させていただく」という表現は相手から要望があった場合に使うなので、自社から任命されている担当や役職に使うのは不適切です。
【NG】◯◯様でございますね。
【OK】◯◯様でいらっしゃいますね。
→「ございます」は「在る」の丁寧語なので、厳密には丁寧な表現として間違ってはいません。しかし、自分の行動や所有物をへりくだって言う謙譲語の表現もあるので、相手に敬意を表す表現をする場合は尊敬語の「いらっしゃる」を用いるのが適当です。