連続テレビ小説「虎に翼」(NHK)で、主人公・寅子を支える若干“うさんくさい”久藤頼安という人物を、6月7日に放送された情報番組「ニュースーン」(NHK総合)が取り上げ、モデルとなった人物は寅子を「生涯応援し続けます」と紹介された。

「虎に翼」の主人公・寅子のモデルとなった三淵嘉子さんを長く取材したNHK解説委員室解説主幹・清水聡氏が番組に出演し、寅子を支える若干“うさんくさい”久藤頼安という人物について取り上げた。

ドラマの中で、沢村一樹が演じている久藤頼安という人物は「殿様判事」と言われ、寅子のことを「サディー」と呼ぶなどアメリカかぶれの“ライアン”として描かれているが、モデルとなった人物は内藤頼博、通称“ライハク”という人で、信濃国高遠藩主の内藤家第16代当主、世が世なら「殿様」で子爵でもあり、爵位を持ちながら判事だった唯一の人物であるという。新宿のことを“内藤新宿”と言うこともあるが、その内藤町の由来でもあり、現在の新宿御苑は内藤家の中屋敷跡地だったという話が出ると、出演者らも驚いた。

清水解説委員は内藤頼博の子供や部下にも長い間取材をしており、ある部下だった人によれば「とにかく背が高くて、紳士的で、優しかったものだからみんなから大人気だった。1度、エレベーターの中で偶然一緒になった。メロメロでした……」と語るほど魅力的な人物だったという。

清水解説委員は「内藤さんはドラマのモデルである三淵嘉子さんを生涯応援し続けます。家庭裁判所の設立にも尽力して、退官した後は、多摩美術大学の学長や学習院大学の院長もされた」と語った。