30代なのに老害認定⁉「ソフト老害」の意味とは

「老害」という言葉が世の中に浸透して、随分と時間が経ちました。

お茶の間のニュースやワイドショーでも取り上げられたネットスラングで、今や社会人のほとんどが意味を知っていると断言しても良いでしょう。

では、老害の次に派生した「ソフト老害」を知っていますか?

“本家”の意味は分かっていても、こちらは知らない、単語は聞いたことがあるけど…… という人が多いのです。

意外にも老害とソフト老害の違いは大きく、後者も若者を激しく困らせる存在なのだとか。

真の意味を知って、ご自身もソフト老害化しないような心掛けをすれば若手との付き合いもスムーズにいくはずです!

「ソフト老害」の意味

老害に“ソフト”がつくと、少しマイルドなイメージになるはず。

「マイルドな老害って何だ……?」なんてツッコミは置いておきつつ(笑)、簡単に表現するならソフト老害=老害に片足突っ込んだ人々といった感じ。

代表的な老害的言動はガミガミ怒る、理不尽なことでキレる、偉そうなどが思い浮かびますが、ソフト老害の場合これらの行動はありません。

ガツンとした動きが見られない代わりに、妙なねちっこさが含まれているのです。

老害とははっきり言い切れないものの、要らぬ気遣いや助言、周りくどい面倒臭さをソフト老害と総称して呼ぶのだとか。

また20代後半から40代の若い世代が老害的行動を働く姿に対しても、この言葉が使用される傾向にあります。

いずれにせよ“ソフト”と言っても、若者にとって迷惑なことに変わりありません。


ソフト老害と老害に違いはあるのか

ソフト老害の特徴を挙げると、だいたい以下の通りです。

・「あなたのためを思って」「後々苦労しないために」と相手を思いやる姿勢が少々押し付けがましい

・自分は老害にはならない、老害とは違うという意識が強い

・ハラスメント系には気を付けている(意識しすぎるが故に周りくどい言い回しに)

老害に該当する多くの大人たちは根性論を振りかざし、自分たちのやり方が最も正しい!と強く押し付けてきます。会社の中ではすでに立場が上であり、周りを気にしないため自分の意見を100押し通しがち。

それに比べるとソフト老害は自分より上の世代を見てきているので、よくある老害的行動は取りません。現代の社会問題にも敏感となれば、明らかに人権侵害に該当することはまずやらないのです。

とは言っても老害であることに変わりはないですから、直接的でない分余計な面倒臭さがありますね。

老害ほど厄介ではないけれど居たら居たで厄介であり、後の本格派老害予備軍なのがソフト老害と言えましょう。


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ソフト老害として困った人認定されないためには

ソフト老害は若者から嫌われるだけではなく、同世代など周囲から距離を置かれやすくなるもの。

あなたの存在が面倒だと思われれば、社内での要注意人物としてひっそりとマークされるでしょう……。

かといって下の人間と一切関わらず、注意をしないまま毎日を過ごすなんて不可能ですよね。ソフト老害的な言動をせず、みんなとうまくやるにはちょっとした工夫が必要。

歳を取るにつれて視野が狭まり、自身の立場ばかりを気にしがちですが、一度考えをフラットにして初心に返るとやっていいライン・悪いラインが明確になるかもしれませんよ。


自分たちのやり方が最も正しいと思わない

従来から受け継がれてきた飲み会での振る舞い(ex.女性がお酌をする、上司の自慢話に付き合う、二軒目三軒目も断らない)や残業は当たり前なんて考え方は、今の時代に合っていません。

でも老害・ソフト老害は共通して「今までのやり方が正しい」と過信し、下の世代に押し付けてしまうのです。

頭が堅く、自分たちに合わせろ!という姿勢が老害化を招きます。時代が移り変わるのを恐れず、柔軟な考えを持つことで脳みその中がアップデートできるはずですよ。


若手に寄り添う“フリ”はアウト

ソフト老害は荒々しく怒る、セクハラパワハラ等のハラスメント系を度外視するといった行為はしません。むしろTHE老害となる言動を避けようと強く意識しますが、それが裏目にでることも多いのです。

若手に「オレもあの時は大変だった」と自分の昔話を始めたり、「お前のためを思って言ってるんだよ」を強調したり、「残業や飲みの付き合いも仕事の一環なんだから我慢しろ」と言ったり。

結局あなたも老害側じゃん!と突っ込みたくなるような“若手に寄り添うふり”は、完全にソフト老害でしかありません。

下の世代と接するのは大事ですが、ソフト老害は何だかんだで考えが自分寄り。

“思いやる”、“寄り添う”の意味を履き違えるとあっという間に老害上司認定まっしぐらなので気を付けてください。


「面倒見のいいキャラ」がお節介+ソフト老害になる可能性も

ソフト老害になりやすい20代後半~40代は、社内でも難しいポジション。上にも下にも挟まれる中間管理職的な立ち位置となり、どっちの顔色も伺わなければなりません。

プレッシャーを感じ過ぎるがゆえに、積極的に若手の面倒を見ようとする人もいますが、やり方を間違えるとただのお節介に。

加えて要らぬ説教や、あれこれ言いつつも上司側につくような動きをすれば「結局この人も老害だな」と思われても仕方がないでしょう。

特に新人や後輩に教えたがりの20代後半から35歳くらいの人は、すでにソフト老害と言ってもいいかも……。

「面倒見がいい自分」に酔いしれ、周囲の評価ばかり気にすると気づかぬ間に“老害ゾーン”に片足を突っ込んでしまうので大変危険です。