マリリン・モンローのロサンゼルスの旧邸宅が、取り壊しの危機から救われた。
ブレントウッド地区にある、スパニッシュコロニアル様式の邸宅の保存に関して、「紳士は金髪がお好き」などで知られる“ハリウッドのアイコン”マリリンのファンと、その裕福な所有者との間で争いが繰り広げられていたが、歴史的文化財に指定されたことで取り壊しが中止となった。
この邸宅は、モンローが亡くなるわずか半年前の1962年に7万5000ドル(約1200万円)で購入。それから時が流れ、昨年7月にブリナ・ミルスタインとTVプロデューサーの夫ロイ・バンクによって835万ドル(約13億4000万円)で購入し、夫妻は敷地を拡張するためにブルドーザーで同邸宅を取り壊す予定だった。マリリンのファンはこの計画に反対、ロサンゼルス当局が満場一致でこの家を文化財に指定することを決定した。
ロサンゼルスのツアー会社Esotouricを経営するキム・クーパー氏は、タイムズ紙にこう語っている。
「今日、多くの人々が大きな安堵を感じています。大切だと分かっているものが守られたからです」
「市は正しいことをし、マリリン・モンローの記憶と、彼女がこの地球にいたことの意義を念頭に置いてくれたのです」
一方で、トレイシー・パーク議員は公聴会で、この邸宅の取り壊しは市にとって「壊滅的な打撃」になっただろうとして、「モンローが所有した唯一の家であるこの歴史的建造物を失うことは、歴史的建造物の保存にとって、また、歴史的建造物指定のうち女性の遺産に関連するものが3パーセントにも満たないこの市にとって、壊滅的な打撃となるでしょう」と語っていた。
しかしながら、薬物過剰摂取により36歳の若さで他界したマリリンの旧邸宅の近辺住民は、絶えることない人の流れに不満を抱いていることから、観光バスの数を規制する計画が立てられている。