結婚年齢が高くなり高齢出産が増えている今、40歳前後で結婚して子供をもとうとするカップルも多くいます。
高齢出産のリスクはいろいろありますが、40歳前後の夫婦が子供を持つことは、生まれてきた子供にとってもリスクがあるのです。
そこで、40歳前後で結婚した夫婦の「子供のリスク」について、考えられることを挙げていきましょう。
40歳前後で結婚する夫婦の「子供のリスク」5つ
先天性疾患のリスクが高まる
高齢出産とは、一般的に35歳以上で出産することをいいます。出産の年齢が上がると、生まれてくる赤ちゃんの染色体の数や構造に変化が起りやすくなることがわかっています。
染色体異常症でよく知られているのが、ダウン症候群です。成長や発達の遅れだったり、顔や体が特徴的になったりさまざまな症状が現れ、支援が必要となることがあります。
また、男性が40代以上で子供を持つと、生まれてきた子供の精神疾患や神経発達障害のリスクが高まるという研究結果があります。
このように、母親や父親が高齢であることは、子供にの健康面に多くのリスクがあります。
参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36347660/
親の体力不足
子育ては体力勝負です。夜通しの授乳、早起き、公園遊び、家事など、子供が小さいうちは本当にたくさんの体力を使います。
40歳になると、ただでさえ体力の衰えを感じることが多くなり、更年期が重なる人もいて、子供と思うように遊んであげられないことがあります。
若い頃と比べて体力が低下しているため、女性の産後の回復も遅くなり、思うように子どものお世話ができないことがあります。
祖父母の協力を得られない可能性がある
40歳前後の人の親は、70歳前後やそれ以上であることが多く、祖父母の協力を得にくい可能性があります。
高齢でも元気な人は多いですが、幼い子供の面倒を見るのはとても大変なことです。
体力的なものだったり、金銭的なことだったり、親が現役のうちはなんてことなかったことが、高齢だと想像以上に重くのしかかります。
進学時の資金不足
子供を育てる上で最もお金がかかるのが、進学費用です。
文部科学省によると、幼稚園から大学まですべて公立(国立)だったとするとおよそ770万円、すべて私立だったとするとおよそ2,200万円かかるというデータが発表されています。
その他に、習い事や塾などに通わせる費用を合わせると、一人最低でも1,000万円程度はかかることになります。
たとえば40歳で出産したとすると、子供が大学に進学するときには60歳頃です。
それまでの20年間で子どもの進学費用を工面し、さらには、自分たちの老後の資金も準備しなくてはいけません。
日々の生活もありながら貯金をするというのは、相当大変なことです。
もし進学費用の資金不足となれば、子供が望む進路に進ませてあげられないリスクがあります。
幼い頃に親の死を体験する可能性が高くなる
日本人の死因で最も多いのががんです。がんの罹患リスクは、30代の中盤から上昇し始め、40歳以降になるとさらに高くなります。
子供が幼いうちに親の死を体験すると、精神が十分に発達していないために事実を受け止めきれず、心のバランスを崩してしまうことがあります。
それだけでなく、親の死を体験したときのショックが、精神的な発達に影響を及ぼすこともあります。
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子供のために今すぐできること
体力づくりと健康管理
40歳以上で子供を持とうと思うなら、日頃から体力づくりに努めましょう。
子育ては想像以上にハードです。寝不足だったり、慣れないことに右往左往したり、体も心も大きく揺さぶられてバランスを崩しやすくなります。
体調を崩しても子育ては絶対に休むことができないので、体力と免疫力をつけておくことが、自分のためにも、子どものためにもなります。
よく歩くようにするとか、運動を定期的にするなど、体を動かすことを習慣づけて、体力をつけておくようにしましょう。
体力をつけておけば、自然と免疫力も上がりますよ。
十分に貯金をしておく
子供をひとり育てるには、莫大な費用がかかります。会社員だと、40歳以降で稼ぐことができる額は限られています。自営業だとしても、いつまで現役で続けられるかわかりませんよね。
お金がないというのは、さまざまな不安につながります。
精神的に追い詰められると、夫婦喧嘩になりやすく、家庭環境が悪くなることで、子供にも悲しい思いをさせてしまうかもしれません。
だからこそ、子供のいないうちから十分にお金をためておくことが大切です。
お金の余裕は、心の余裕になります。生活費も進学のための費用も十分に用意しておくことで、親子ともに不安のない日々を過ごせるようになります。