東京サンシャインボーイズによる新作舞台の製作発表会見が11日、東京都内で行われ、作・演出の三谷幸喜、出演者の相島一之、阿南健治、小原雅人、梶原善、甲本雅裕、吉田羊ほかが登壇した。
東京サンシャインボーイズは、1983年に三谷が高校、大学の同級生と旗揚げした劇団。良質な喜劇を中心に、数々の話題作を上演してきた。しかし、1994年に“30年の充電”を発表。2009年にホームグラウンドだった劇場シアタートップスの閉館イベントで「returns」を12日間だけ上演したあとは、再び長い沈黙を続けてきた。今回、30年の充電期間を経て、三谷の書き下ろしの完全新作「蒙古が襲来」で待望の復活を遂げる。
新作について、三谷は「サンシャインボーイズといえば群像劇とコメディー。これは欠かせないなと思いまして。それから、僕は、劇団を辞めた後、何本か時代劇を書かせてもらったので、時代劇でいきたいと思いました」と説明。続けて、「元寇を舞台にしたお芝居です。鎌倉時代です。蒙古が攻めてくるのを覚えていますか? 蒙古がやってくるその日の朝、何も知らない九州の漁村が舞台です。そこで繰り広げられるアットホームなコメディーになります。それ以上はまだ考えてないですが、なんとなくすごい傑作になるような予感がしています」と話して、自信をのぞかせた。
また、三谷は「30年前に『30年後に会いましょう』と別れましたが、本当にこんな日がくるとは思ってもみなかったです。(劇団員たちが)並んでいるのを見たときは感無量で、おっさん、おばさんばっかりの病院の待合室を見ているような感慨に浸りました」と冗談を交えながら復活への思いを語ると、「今回の公演は、30年の充電が終わった記念公演でございます。劇団が再結成するわけではないんです。劇団はこの公演が終わり次第、再び充電期間に入ります。次は80年後、2105年に行います。今世紀最後の劇団公演、ぜひお見逃しなく!」とアピールした。
舞台は、2025年2月9日~3月2日に都内・PARCO劇場ほか、岡山、京都、松本、仙台、札幌、大阪、豊橋、福岡、那覇で上演。