『ONE PIECE(ワンピース)』という作品を支える大きな魅力のひとつが「悪魔の実」です。多種多様な能力を駆使したバトルは、見る人の心を熱くさせます。しかし「悪魔の実」とはいったい何なのか、その根幹の設定は未だ明らかとなっていません。
画像は「Portrait.Of.Pirates ワンピースシリーズNEO-DX バーソロミュー・くま」(メガハウス) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【画像】えっ、顔ちっさい! これが見た目はオトナなのに中身は子どもな「くまの娘」です
「バッカニア」という名前に重大なヒミツが……?
『ONE PIECE(ワンピース)』の「エッグヘッド編」で描かれた、元王下七武海のひとりである「バーソロミュー・くま」の過去編にて、彼が「バッカニア族」という絶滅種の生き残りだと判明しました。「ルナーリア族」と同様に多くが謎に包まれたバッカニア族は、なぜ滅ぼされなければならなかったのでしょうか。
バッカニア族に関して、明らかになっていることはほとんどありません。しかし「エッグヘッド編」に登場した五老星の「ジェイガルシア・サターン聖」は「くまか…あいつは生まれながらに奴隷階級…」「かつて世界に対して大罪を犯した一族の末裔…!! 絶滅種…バッカニア族の生き残り…!!」などと、気になることを漏らしていました。
ここから推測できるのは、バッカニア族が世界政府に滅ぼされた可能性が高いということです。絶滅の原因が一切語られていないルナーリア族とは違い、バッカニア族の絶滅はどうやら人為的なものだと推察できます。では、彼らが犯した「大罪」とは何なのでしょうか。
ファンの間では、「悪魔の実を生み出した罪」という説が高い支持を集めています。実は「バッカ(bacca)」とは英語でトマトやブドウなどの汁の多い果実という意味があり、「悪魔の実」を連想させます。ほとんどダジャレですが、「バッカ(果実)」「ニア(近い)」族ということから「悪魔の実」と深い関係があった種族なのでは、と考えられているようです。
もともと『ONE PIECE』の考察界隈では、「悪魔の実」が自然に生まれたものだとするなら、「ドアドアの実」や「チョキチョキの実」など人工物も能力のモチーフとなっているのはおかしい、人工的に作られたものではないか、という考察がありました。「パンクハザード編」で「シーザー・クラウン」が人造悪魔の実「SMILE」を作っているという描写が登場してからは、この考察は一層説得力を強めることになります。
もしもバッカニア族が大昔に「悪魔の実」を作ったのだとすれば、それは世界に大きな変化をもたらした「大罪」といえるのではないでしょうか。世界政府が彼らを危険視し、滅ぼしたとしても不思議ではありません。
そして「エッグヘッド編」で天才科学者ベガパンクは、「悪魔の実」が「誰かが望んだ『人の進化』の可能性である」と語っていました。もしかするとバッカニア族には、人の望みを叶える能力があったのかもしれません。
「悪魔の実」の存在は、いまだ明らかになっていない大きな謎のひとつです。絶滅種、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」、「空白の100年」、ジョイボーイ……。すべての謎はつながっているのでしょうか。