三部作で描かれる『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』。十分な尺が確保されているようですが、もしも無惨との戦いの結末まで描かれないとしたら? 無限城編の次に続く展開について考えてみました。



『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』ティザービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

【画像】笑顔が憎らしい… これが柱を殺した鬼です

鬼滅隊最強の柱と上弦が激突!

『鬼滅の刃 柱稽古編』に続く「無限城編」が劇場三部作になると発表されました。果たして「無限城編」では、どのような内容が描かれるのでしょうか?

※この記事には『鬼滅の刃 柱稽古編』以降の内容を含みます。原作未読の人はご注意ください。

 無限城では上弦の鬼たちと、鬼滅隊最強の戦士である「柱」たちの息もつかせぬバトルが繰り広げられます。一夜にも満たない時間の出来事ですが、密度の濃い展開が魅力です。

 劇場映画の「無限城編」が原作通りの展開をなぞるのであれば、まずは「上弦の弐」である「童磨」と「胡蝶しのぶ」「栗花落カナヲ」のバトルからはじまり、新たな「上弦の陸」である「獪岳」と「我妻善逸」のバトルに決着がつくでしょう。どちらも因縁のある相手との戦いです。

 続いて「上弦の参」である「猗窩座」と「冨岡義勇」「竈門炭治郎」の戦いがあり、童磨とカナヲの戦いに伊之助が加勢してこれを撃破。そして最後に「上弦の壱」である「黒死牟」と「悲鳴嶼行冥」「時透無一郎」「不死川実弥」「不死川玄弥」の死闘が繰り広げられます。

 途中で「伊黒小芭内」と「甘露寺蜜璃」が、無限城を制御する「上弦の肆」である「鳴女」へ勝負を仕掛け、そのすきに「愈史郎」が鳴女の精神をハックします。愈史郎と無惨が鳴女の精神の支配権を巡ってせめぎ合った末に無限城は崩壊し、生き残った柱や無惨たちは放出され、ラストバトルへとなだれ込むのです。死闘に次ぐ死闘……まさに怒涛の展開だといえるでしょう。

「無限城編」はサブタイトル通り、無限城内部での戦いを意味しているのでしょうか。無限城が崩壊する183話「せめぎ合い」や炭治郎が倒れる184話の「戦線離脱」までが描かれるのかもしれません。もしかしたら最終話まで描ききるかもしれませんが、今のところまったくの不明です。

 しかしただひとついえるとすれば、「無限城編」は「無限列車編」のような熱い展開がずっと続く、とんでもない作品になるでしょう。そして映画の終わりには毎回強烈なクリフハンガー(崖にぶらさがった状態。転じて先が気になる展開)が続くに違いありません。

 その究極ともいえるのが、無惨に右目を切りつけられ、その血を大量に受けた炭治郎が「死んだ」と断言された原作184話のエピソードです。「無限城編」三部作で原作最終回まで描かれなかった場合、そのクライマックスは無限城が崩壊するシーンではなく、顔面の半分が膨れ上がった炭治郎が虚ろな瞳で力なく倒れるシーンになるのではないでしょうか。

 主人公のピンチという究極の「引き」を作って、朝日が登るまで無惨をその場に留める最終決戦編へと続くかもしれません。

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の国内興行収益は400億円を突破しました。「無限城編」も毎回400億円ずつ売り上げたとしたら、三部作の合計は1200億ということになります。たた「無限列車編」公開当時とは状況が異なるため、そこまでうまくは行くとは限りません。しかし相当な収益をあげることは間違いないでしょう。

 また、三部作のような「シリーズ映画」は続けるほどに視聴者が減っていくものですが、完結済みの『鬼滅の刃』に関しては例外かもしれません。1~2年ごとに制作されたアニメがどれもヒットし続けています。

 一時期ほど大々的に報道されることは稀になりましたが、「鬼滅ブーム」は静かに続いているようです。この熱は最終回が描かれるまで続くのではないでしょうか。