西城秀樹 (C)週刊実話Web
沢田研二・田原俊彦・近藤真彦と並ぶ昭和のソロアイドル歌手・西城秀樹さんが亡くなってから6年。今年は七回忌の節目にあたり、5月16日に法要が執り行われた。
そんな西城さんが、先日、SNSで大きく取り沙汰されることとなった。きっかけとなったのは、7月9日午前、韓国エンタメニュースサイト・Kstyleが配信した記事だ。
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記事では今月開催されるパリ五輪にて、韓国代表の応援グッズにペンライトが提供されると伝えた。韓国の大手芸能事務所・HYBEのプロジェクトで、ペンライトには韓国の国旗が挿さるようになっている。
ペンライトは現地のコリアハウスを中心に約5千個を配布予定で、HYBEは「K-POPから始まったペンライト文化を国際的なスポーツの場にまで拡大し、新しい応援のパラダイムを提示することは、エンターテインメント企業であるHYBEとしては非常に意味のある試みだ」とコメントしたと伝えられている。
しかし、この記事には配信直後から疑問が相次ぐ。「K-POPから始まったペンライト文化」とつづられているが、発祥は日本ではないかとの声が噴出したのだ。
これを受け、サイト側は「K-POPから始まったペンライト文化」の部分を「アイドルのペンライト文化」に訂正。同日夜に公式Xを更新し、「多くの方からご指摘を受け、内容を一部修正いたしました。今後注意して掲載してまいります」と表明した。
後に記事も掲載が取り下げられ、URLにアクセスすると「内容に誤りがありましたので、Kstyleではニュースを掲載中止させて頂きます」などと編集部名義の声明が表示される状態に。
声明ではさらに、「本記事は、韓国国内でのプレスリリースならびに韓国の提携メディアの翻訳記事となりますが、事実確認が足りないまま掲載しましたこと、お詫び申し上げます」と釈明している。
一方、韓国語版の記事では、引き続き「K-POPで始まったペンライト」と記載されており、訂正は日本版のみであったことがうかがえる。さらに、この対応もまずいのではないかとの声が殺到してしまったのだ。
HYBE側に無断の修正も物議…本当の起源は50年前の日本?
「リリースの翻訳だとすれば、編集部の判断で修正するのは意図的な誤訳にあたる。翻訳とは本来、機械的に行うもので、主観を盛り込むことは外交問題にも発展しかねない危険な行為です。また、修正すれば今度は公式発表の改ざんにあたり、HYBE側の認識に反する記事を掲載したことにもなる。方向性こそ律儀だが…」(国際ジャーナリスト)
この対応は他にも、Kstyle側かHYBE側か、責任の所在を明確にするよう求める声も相次ぐ。
《韓国の記事を日本語訳してるサイトだから、ここを批判しても意味ない》《HYBEが言ったことを勝手に修正しちゃダメ》《Kstyleが謝ることじゃない》など、火消し行為も物議を醸したのだ。
実際のところ、今では世界でも一般的となったペンライトの応援は、一体どこから始まったのか。
「これは今からちょうど50年前の1974年、西城秀樹さんが起源だとするのが定説です。生前の西城さんも、夜のコンサートに懐中電灯を持って来るようラジオで呼びかけたところ、多くのファンが持参したことがきっかけだと、東京新聞の連載『西城秀樹 ヒデキ!カンレキ!』などで公言している。ここから光るアイテムでの応援が定番となり、80年代には公式グッズが売られ始め、他の男女アイドルにも広がっていくわけです」(サブカルライター)
今回の騒動を受け、往年の西城さんファンも《当時のヒデキすごい革新的だった》《ラジオで懐中電灯の持参をよびかけていなかったら、ペンライトが今も存在していなかったかもしれない》《日本で西城秀樹が人気だったころって、韓国にはアイドルのアの字もなかったはず》などと憤りを露わにしていた。
まさか七回忌の節目にこんな騒動が起きるとは、草葉の陰で「ヒデキ、カナシミ」に暮れていることだろう。