左・堂前透、右・兎 (C)週刊実話Web 無断転載厳禁
数々の賞レースで優勝争いを繰り広げ、テレビやラジオにも引っ張りだこのロングコートダディ。M-1グランプリがラストイヤーになる今年、どんなネタで勝負するのか。『週刊実話』7月25日号でインタビューに答えた。
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――お二人の出会いは、吉本の養成所(NSC)ですよね。入所したきっかけは?
兎「もともと、僕は美容師の専門学校に通っていたんです。でも、入学後2カ月で自分のハサミが盗まれる事件があって、心が折れて辞めました(笑)。その後、フラフラしているときに、姉が『あんた昔、芸人になりたいって言ってなかった?』って養成所の願書を持ってきたんです」
兎 (C)週刊実話Web 無断転載厳禁
――以前から芸人さんへの憧れがあったんですか?
兎「中学生の頃、当時放送していた『内村プロデュース』(テレビ朝日系)に、さまぁ~ずの三村(マサカズ)さんが出ていて『なんかすごい楽しそうなおじさんやな』って思って。それから芸人という職業を知って、将来こんな風になれたらなと考えてました」
――堂前さんはいつから?
堂前透(以下、堂前)「僕も昔からお笑いは好きで、新喜劇から『はねるのトびら』(フジテレビ系)などのコント番組まで、いろいろ観ていました。その後、受験期になって、進路に悩み始めたんです。そのときに、自室で勉強してたら、突然半透明のおばあちゃんが出てきて」
堂前透 (C)週刊実話Web 無断転載厳禁
――え? 堂前さんの?
堂前「はい。そこで『いや、あんたは勉強なんかする子じゃない、お笑いせぇ』って言われて。で、下に降りたら、おばあちゃんは普通に居間にいたんですけど」
兎「え!? 生きとったん?」
堂前「生霊か何かですかね。それで、お笑いするかって決心して。その2年後に、ばあちゃんは死にました」
兎「なんだその微妙に怖いような、怖くない話は…」
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「モンハンのすごい槍使いがいるぞ」
ロングコートダディ (C)週刊実話Web 無断転載厳禁
――お告げだったんでしょうか。そして、2008年にお二人ともNSCへ入られたわけですね。
兎「はい。僕らは、はじめ一番下のCクラスで一緒で。その頃、僕はゲームの『モンスターハンター』にハマっていたんですが、『すごい槍使いがいるぞ』って噂を聞いて、それが堂前でした。それで“ひと狩り行こうぜ”と仲良くなって」
――モンハン仲間から始まったと。お互いの印象は?
堂前「一緒にいて、居心地は良かったです。ん~でも、面白いとは一度も思いませんでしたね」
兎「え? 俺面白いこと…まあ…してないか確かに」
――(笑)。どちらからコンビを組もうと声をかけたんですか?
兎「堂前からです。僕が養成所にほぼ行かず、地元の岡山に帰ろうと思っていた矢先に、一緒にやろうと」
堂前「あんまり覚えていないんですけどね」
――面白いと一度も思ったことなかった兎さんを、なぜ誘おうと?
堂前「当時、2人で旅行に行って、軽く遭難しかけたことがあって。そこで僕がチョコを持ってたんで、あげたんですよ。ただ、もったいないからちょっと砂利を混ぜて。そしたらコイツ、『おいしい。これクランチチョコ?』って聞いてきて。それで初めて面白いと思って組みました」
兎「え? 砂利入り食うって、俺ロロノア・ゾロ?」
――あははは。面白いですけど、嘘はやめてください。
堂前「本当なんだけどなぁ。まあ、僕は当時、組んでいた相方にNSC卒業後は辞めると言われていたので」
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解散1カ月でストーカーに
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――なるほど。卒業後はどのような活動を?
兎「主に『NSC道場』という若手のライブに出演していました。毎回70組ほど出場する中、僕らはいつもワーストって下位の組にいて、なかなか結果が出せずにくすぶってましたね」
――お二人は2012年に一度、コンビを解散されているとか。
兎「はい。当時はやっと劇場の一番下のバトルライブに出れた頃で。でも、全然ウケず圧倒的な最下位になって、心が折れちゃったんですよね。それで『解散しよう』と僕から言いました。あと、実家の金魚が全滅して、ショックすぎて、こんなつらい経験をしたら、お笑いなんて続けられないと思って…って、なに笑ってるんですか?」
――すみません(笑)。堂前さんはどう思いました?
堂前「仕方ないかと納得しました。ただ、僕は辞める気はなかったので、ピンで続けることにしたんです」
兎「でも、結局1カ月くらいで、やっぱりやりたいなって思い始めて。だけど、こっちから解散を持ちかけた手前、言い出しづらいじゃないですか。だから、堂前から声をかけてほしくて、わざと最寄りの駅に行ったり、バイト先を覗いたりして偶然を装って姿を見せてた」
――元カノというか、もはやストーカー?
堂前「警察には言ったんですけどね」(※嘘)
兎「結局、僕から話をして4カ月で再結成に至りました」
――再結成後の活動はいかがでした?
兎「正直、芸人人生で一番楽しい時期でしたね。あまり結果も気にしてなくて」
堂前「現状を不安に思っていなかったというか。モラトリアムですね。僕ら2人とも大学に行ってないんで。当時はパチンコに行くのが、いっちばんオモロかった」
兎「朝2人でチャリでパチンコ屋に行って、堂前の家に2週間ぐらい連続で泊まってました。楽しかった~」
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