毎週土曜の昼下がりに、芸能人やヒット商品など世間の話題を集めるモノの裏側に迫る、カンテレの情報バラエティ番組『ウラマヨ!』(関西ローカル/カンテレドーガ・TVerで配信あり)。7月20日(土)13:00からの放送では、「アイデアビジネスで〇億円社長になった男たちの裏側」と題し、2人の“〇億円社長”が登場。そのうち、2015年に宝石の会社を辞めて独立し、わずか9年で年商350億円(今期見込み)という急成長を遂げた株式会社貴瞬・辻瞬社長(44)の大成功の裏側について、一足先にご紹介します。
バブル期の宝飾品眠る“都市鉱山”
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「弊社は宝石のうち色石をメインに扱っています。ルビー、サファイア、エメラルドなどのリユース、つまり中古品です」日本の約8割の宝飾関係店が集まると言われる東京・御徒町の宝石店『KISHUN SHOP』で、取材班を迎えた辻社長。
陳列された宝石は全て中古。新品なら約22万円するルビーの指輪が7万8000円、エメラルドの指輪も同じく約20万円の品が6万1000円など、お手頃価格が人気の理由です。
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東京本社にある買取窓口には日々お客さんが宝石を売りに来ますが、この仕入れに宝石を安く販売できる秘密があるとのこと。「お店にある商品は全部すごくきれいだと思うんですけど、仕入れた時はボロボロで石が欠けていたり傷ついていたりしました。私たちはそれを再生しています」
1980年頃のバブル時代、景気が良かった日本には大量の宝石が輸入されました。そこから約30年の時が経ち、色がくすんだり欠けたりして誰も欲しがらなくなった宝石に辻社長は目をつけたのです。
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仕入れから再生工程、販売まで…
宝石の再生現場だという工房を訪ねると、そこでは古く汚れた宝石を職人が削り直していました。高速回転する円盤を使って傷や汚れを研磨し、元のデザインと同じ形にしたり、古めのデザインのものはイマドキのデザインに変えたりしています。
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ほかにも、きれいに生まれ変わった宝石を指輪部分にはめる作業や、指輪の側面にダイヤを一石ずつとめていく作業などが行われていて、この工房内で1つの商品が完成します。実は、鑑定士等による仕入れから再生工程、販売までを一貫して行うというのが辻社長一番のアイデア。
「宝石には中間コストがたくさん乗っているので、お客さんの手元に届く時には非常に高くなっているんです。僕は、漁師さんが回転寿司店をするようなイメージで、全部自分たちで中間マージンなしでやればきっとコストとして合うんじゃないかなと思ったんです」