7月も中旬に差しかかり、今年の夏アニメがスタートし始めているなか、まだ春アニメの余韻に浸っている人も少なくないでしょう。春アニメの作品には「感動的な最終回」として話題となった回もあり、今も熱が冷めずに語られることも多いようです。
TVアニメ『じいさんばあさん若返る』キービジュアル第2弾 (C)新挑限・KADOKAWA/じいさんばあさん若返る製作委員会
【画像】前半離脱組が「えっ?」 こちらが後半でがらりと印象が変わった春アニメです(4枚)
傑作ぞろいだった春アニメ
2024年春アニメが終了し、なかでも『鬼滅の刃 柱稽古編』のラストは、感動とともに大きな盛り上がりを見せました。『鬼滅』だけでなく、ほかにも涙なしには見られない感動のラストを迎えた作品があり、ネット上で話題になっています。
※この記事には『夜のクラゲは泳げない』『じいさん、ばあさん若返る』『響け!ユーフォニアム3』最終回についての記述があります。未視聴の方はご注意下さい。
たとえば、序盤から作画の美しさで話題を呼んだ『夜のクラゲは泳げない』のラストは感動的でした。同作は、匿名シンガー「JELEE」の活動を通して、4人の少女の成長が描かれる青春群像劇です。
主人公は「量産型の自分」になりたくないイラストレーターの「光月まひる(CV:伊藤美来)」です。まひるは、歌と作詞担当で元アイドル「橘ののか」こと、「山ノ内花音(CV:高橋李依)」と、作曲担当の「高梨・キム・アヌーク・めい(CV:島袋美由利)」、動画制作の「渡瀬キウイ(CV:富田美憂)」の4人で「JELEE」を結成し、活動を始めます。
最終話では、アイドルを引退したことで、母から必要とされなくなったと感じている花音が、母の主催するイベントに「JELEE」として登壇し、歌を披露します。なんとかイベントは成功で幕を閉じ、4人は、会場のスクリーンに映し出されるエンディングロールを見ながら、余韻に浸っていました。
そして、そこに映し出される、母からの粋な演出を目にした花音は、思わず泣き崩れてしまいます。母は花音の存在を認めていたことが分かるラストには「完璧なラスト!」「花音よかったね……(泣)」など感動の声があがりました。
また『じいさん、ばあさん若返る』のラストにも、感動の声があがっています。主人公は、青森県でりんご農家を営む「正蔵(CV:三木眞一郎)」と「イネ(CV:能登麻美子)」の夫婦です。
ある日、彼らは結婚した当時に植えたりんごの木に、金色の実が成っているのを発見します。その不思議なりんごを食べたふたりは、朝起きると若かりし頃の美男美女に戻っていました。
この作品では、ふたりの寿命が正蔵の夢に出てくる「砂時計」で表現されており、物語終盤ではその砂も残りわずかとなってしまいます。
最終回では、りんご畑の冬支度をするふたりは、休憩をとるために、りんごの木へもたれ、座り込みました。そこでふたりは何かを悟ったのか、これまでの人生を振り返り始めます。そして最後にふたりは、肩を寄せ合い、手をつなぎ、穏やかな表情で目を閉じました。
このラストには「生きるということを考えさせられた」「すーっと涙が流れた」「こんな最後が理想的」と、さまざまな感想があがっていました。
ほかに涙のラストを迎えた春アニメが『響け!ユーフォニアム3』でした。同作は吹奏楽に青春をささげ、全国コンクールで金賞を目指す北宇治高校の「黄前久美子(CV:黒沢ともよ)」らの、奮闘ぶりを描いた大人気作品です。
最終回からひとつ前の第12話では、全国大会でのソリスト(ソロを吹く人)を決める再オーディションが行われ、部長の久美子が負けてしまうという、驚きの原作改変が話題となりました。
そのような状況で迎えた最終回は、コンクールでの演奏シーンが中心に描かれます。そして演奏が始まると、その演奏音をバックに、過去シリーズで描かれた、キャラクター個々の悩みや葛藤、吹奏楽に情熱をささげた名場面の数々が、回想シーンのように流れる演出が繰り広げられました。
これを見たファンからは、「3年間追いかけてきてよかった」「こんなの泣かない人いる?」「神演出」「久美子がソロ吹かなかったとこグッときた」など、感動の声が相次いでいました。まだ未視聴の方は、ぜひこの機会にチェックしてみてはいかがでしょうか?