デザインの世界は常に進化しており、最新技術の導入により誰でも簡単にプロフェッショナルな作品を作成できるようになっています。Adobeの新しい生成AI機能であるAdobe Fireflyを搭載したAdobe Expressは、その一端を担い、従来ならデザイナーに依頼するような高度なデザインを誰でも簡単に作成できるツールとして注目されています。本記事では、Adobe Expressを使って実際に結婚式の招待状、カスタムロゴ、シンプルな名刺デザイン、そしてレトロポスター風アートを作成する手順を紹介し、その使いやすさと可能性を探ります。

誰でも簡単にデザインが始められる

Adobe Expressは、Webブラウザさえあればすぐに利用を開始できる手軽なデザインツールです。モバイル版もアプリをダウンロードするだけで利用可能で、専用ツールのインストールや事前設定は一切不要です。無料プランも提供されているので、まずは試しに触れてみることができます。
そして、プロのデザイナーが作成した約20万点のテンプレートを利用できます。無料版でも約9万5000点のテンプレートが使え、プレミアム版ではさらに12万5000点が追加されます。また、生成AIを使ってオリジナルのテンプレートを作成することも可能です。 では実際にAdobe Expressを使用して色んなデザインを作成したいと思います。

結婚式の招待状

結婚式の招待状は、大切なイベントの第一印象を決めるものですよね。Adobe Expressを使って、エレガントな招待状を手軽に作る方法を見てみましょう。

まずはAdobe Expressにアクセスします。
https://new.express.adobe.com
PCの場合、登録が終わってトップページに戻ると上記のような画面になるので、「テキストから画像生成」で「結婚式の招待状」と入力します。

すると入力したテキストのテーマに沿ったテンプレート画像が表示されます。

テキストを「エレガントな結婚式の招待状」に変更してもう一度生成してみた結果、良いテンプレート画像が生成されたので、こちらを元にデザインを作ります。

テンプレートの文字は自由に追加、変更、削除できます。ここがAdobe Expressの魅力なんです。AIが画像を作るサービスはたくさんありますが、細かく指定しても思い通りの結果を得るのは難しいことが多いです。そのため、実用的な画像にするには直接編集する必要がありました。画像編集やデザインの知識がないと大変ですよね。
でも、Adobe Expressでは、まずAIで簡単にテンプレートを作り、背景や文字が独立しているので、文字やアイコンの編集がとても直感的で簡単です。
実際に使ってみた個人的な感想としては、デザインに無知でPowerPointしか触ってきていないような人でも良い感じのデザインを実用的なモノとして完成させることができます。

文字の書式だけでなく、テキスト効果までもAIに指示する事ができます。
テキスト効果に「背景に繊細なゴールドのレース模様を追加してください」という指示を加えると…

なんとこのように文字が格好良くなりました!

最終的に完成した「エレガントな結婚式の招待状」がこちらです。かかった時間はわずか10分程度です。デザイナーでもなく、Adobe Express初心者の私がわずかな時間で作れるのですから、慣れていって、もっと時間をかければ、さらに良いものを作れるでしょう。

カスタムロゴ

次に、当メディア、ナイスコレクションのロゴを作成してみます。独自のブランドイメージを反映させたロゴは、ビジネスの顔とも言える重要な要素です。

先ほどは「テキストからテンプレート生成」で作成しましたが、今回は完全にテキストだけで完成させたいと思うので「テキストから画像生成」で「ナイスな情報をお届けするNice Collectionというニュースサイトのロゴ」という指示で画像を生成してみました。

先ほどの画像はちょっとイメージから外れていたので、AIの命令文を「ナイスな情報をお届けするNice Collectionというニュースサイトのロゴ、色はピンク色でシンプルに、背景は透過、丸い形で」に変更して画像を生成してみました。

さらにAIの命令文を「ナイスな情報をお届けするNice Collectionというニュースサイトのロゴ、背景はピンクで文字は白、グラデーションは不要、アイコンはいいねマークの手」に変えてみました。かなり良いものができた気がします。

ただもう少し雰囲気をナイスコレクションに近づけたかったので、参照画像にナイスコレクションのトップページの画像をアップロードして生成し直してみると…

かなり良い雰囲気のロゴ画像が出来上がりました。参考画像を追加するだけで一気に雰囲気が近くなります。テキストだけの指定では中々思った通りにいかないですが、参考画像さえ用意すれば、そこから独自のデザインで想像に近い画像が生成されるのでとても楽です。

シンプルな名刺デザイン

次は、シンプルでプロフェッショナルな名刺デザインを作成してみます。名刺はビジネスシーンで重要な役割を果たします。

今回はAdobe Expressの「テンプレートを探す」機能で、既存のテンプレートから名刺を作成します。

こちらはテンプレートを選択して、もはや文字を変更するだけでほとんど完成ですね。

あっという間に出来上がりました。かかった時間はわずか2分です。

レトロポスター風アート

最後に、1950年代の映画ポスター風デザインを作成してみましょう。レトロなスタイルで現代の映画やイベントを表現することで、ユニークなビジュアルを作り出します。
こちらも名刺と同じく「テンプレートを探す」機能で、既存のテンプレートから作成します。

「現代の映画を1950年代の映画ポスター風デザイン」という正しくない日本語で検索してもたくさん表示されました。

このテンプレートを選択して、タイトルと背景などを少し変えてみた結果…

このような映画ポスターが出来上がりました。名刺も映画ポスターももっと独自なものにしたければ、結婚式の招待状やカスタムロゴのように、AIに指示して作成するのがいいかもしれません。独自のデザインが必要なく、なるべく早くクオリティの高いものを作りたいというなら、既存のテンプレートを選択してみてもいいかもしれません。

Adobe Fireflyは、Adobeの豊富なクリエイティブ資源としっかり連携しており、Adobe Expressとスムーズに統合されています。これにより、初心者でもすぐに使いこなせる使いやすいインターフェースが実現されています。また、プロフェッショナルなデザインを短時間で作成できる点も大きな魅力です。複雑なデザインツールに慣れていない方でも、直感的に操作できるので、気軽に使い始めることができます。
Adobe Expressは、デザインの経験がない方でも簡単に使えるように設計されています。豊富なテンプレートや生成AI機能を活用して、自分だけのオリジナルデザインを作ることができます。例えば、結婚式の招待状やカスタムロゴ、シンプルな名刺デザイン、レトロポスター風アートなど、さまざまなデザインを短時間で作成することができます。
このように、Adobe Expressは初心者にも優しいデザインツールです。ぜひ皆さんも一度使ってみて、その便利さと楽しさを体験してみてください!