2024年8月13日(火)に『THE FIRST SLAM DUNK』に復活上映されることが発表されました。山王戦においてリバウンドやチームの精神面を支えた桜木花道は一体、何得点していたのでしょうか? 流川と比較してみました。



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リバウンドで大活躍の桜木花道 山王戦での得点数は?

 映画『THE FIRST SLAM DUNK』(原作・監督:井上雄彦)が2024年8月13日(火)より全国の映画館での復活上映されます。TVアニメ版では描かれなかった湘北高校と山王工業高校との試合が初めて映像化された本作は、リアルタイム世代はもちろんのこと新規ファンも獲得し、令和の時代に再びの「スラダン」ブームを巻き起こしました。

 さて「宮城リョータ」が本作の主役とはいえ、やはり目立つのは「桜木花道」のプレイです。劇中ではリバウンドで魅了してくれた彼ですが、試合中何点入れたのでしょうか? 当然、試合の勢いは怒涛で、数えている暇などありません。ささいなこととはいえ、復活上映の際に気が散ってはなりませんので、「流川楓」の得点数と合わせて、ここは事前にカウントしておくことにしましょう。

 山王戦開始早々、宮城からのパスを受けて桜木が2得点を決めます。さらに山王の「沢北」が弾いた宮城のシュートを桜木の顔面でバウンドしてゴールと、奇跡の2得点を追加しました。一方、流川は一同騒然のドライブで難なく本日初得点(2点)を決めます。

 さあ、このままテンポよくカウントしていこう…と思った矢先、困った事態になりました。画面には36-34で湘北高校が2点リードで「前半が終わった」ことが告げられています。これでは途中経過が分かりません。よし、ここは諦めましょう。諦めても試合は続くことだってあるのです。改めてこの記事では「描写されている限りの得点数」でカウントすることといたします。

 後半戦でガラリと試合の雰囲気は一変しました。ディフェンスを宮城に集中させた山王のペースに湘北は大苦戦を強いられます。シュートはことごとく止められ、気付けば20もの点差がつきました。しかし、安西先生の名言「あきらめたらそこで試合終了ですよ」が飛び出したところで、桜木はリバウンドで猛追し立て続けに決めて4点を獲得します。

 さらに山王の「河田」がこぼしたボールを桜木がシュートするも決まらず、それを流川がすかさず拾ってゴールしました。ここまでで流川は4得点です。とはいえ、ここからエース沢北の猛反撃になすすべなく翻弄されます。(翻弄される流川は、なんとも良いのです。)



映画『THE FIRST SLAM DUNK』ポスタービジュアル (C)I.T.PLANNING,INC. (C)2022 SLAM DUNK Film Partners

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終盤にかけて怒涛の展開に

 だからこそ流川は成長します。独善的なプレイを捨て、味方にパスを出すではありませんか。改めてこの映画(無論、原作も)は主要メンバーそれぞれの見せ場の説得力がケタ違いです。さあ、場面はそのまま覚醒した流川が2点を追加するシーンへ、再び湘北にも勝機が生まれます。

 しかしそれも束の間、桜木がコート外へ逃げるボールを追いかけて関係者席へダイブし、背中を負傷しました。桜木に訪れたのは追加点のチャンスどころか選手生命のピンチだったのです。

 桜木の動きが止まるなか、流川がクールにスリーポイントシュートし9得点目を決め、ついに(確認できる限りの)桜木の得点数を上回ります。

 桜木は痛みに耐えながらも果敢にリバウンドを決めにかかりますが、無情にもノーカウントでした。そしてフリースローのタイミングでとうとう、桜木は倒れてしまいます。

 試合は残り1分を切りました。三井が着実にポイントを重ねてくれたおかげで、とうとう逆転一歩手前まできています。だからこそ、もう桜木には休んでいてほしいのですが、彼は再びコートに立ち、当たり前のようにこぼれたボールにダイブします。負傷した背中を強打しつつ、そのボールを流川へ渡すのです。こうして桜木の決死のアシストで、流川は追加2得点を決めます。湘北、逆転の瞬間でした。

 が、次の瞬間には沢北のシュートにより再逆転されます。試合は残すところ10秒を切った場面で、最後に流川が仕掛け、山王がそれを阻みます。流川が跳び、そのままシュート、と見せかけて、ついに流川が桜木へとパスを出します。残り3秒、2秒、1秒……桜木がシュートを放ち、ゴールです。

 最終的に「湘北79-78山王」で湘北が勝利を収めます。ということで、劇中で描かれた限りの山王戦における桜木の得点数は10、流川は11という結果でした。

 ノーカウントを含めれば、得点数だけでも極めて精巧にバランスよく描かれていることに気付かされます。しかしそれに気付くには、この映画を冷静に観る必要があり、カウントよりもはるかにそちらの方が難しいのでした。