2025年に新アニメ化されることが決まった『地獄先生ぬ~べ~』の原作には、数多くのお色気シーンが描かれました。霊や妖怪とのバトルに加え、そういったハレンチな場面を期待した読者も多かったのではないでしょうか。当時子供だった世代が、大人になった今でも覚えている人が多く、ある意味ではトラウマ回だったのかもしれません。



お色気回でも活躍したゆきめとリツコ先生がパッケージのアニメ『地獄先生ぬ~べ~』DVD6巻(東映アニメーション)

【画像】え…っ? 「小学生なのにOKなの?」「立体化された眠鬼やば」 こちらがドキドキしちゃう「ぬ~べ~」女性キャラたちです(5枚)

高揚するゆきめがとにかくセクシー?

 2024年7月21日、かつて「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されていた人気マンガ『地獄先生ぬ~べ~』(原作:真倉翔/作画:岡野剛)が、2025年に新アニメ化されることが発表されました。これを機に再び『ぬ~べ~』に注目が集まり、ネット上では思い出に残っている回について語るファンも現れています。

 連載当時に小学生だった子供たちは、主人公の「ぬ~べ~」こと「鵺野鳴介」(以下、ぬ~べ~)が「鬼の手」を駆使して悪い霊や妖怪たちと戦う様子に一喜一憂していました。

 やはり小学校を舞台に巻き起こる怪奇現象や凶悪な妖怪の登場が子供心をくすぐる展開でしたが、そのほか男子読者が楽しみにしていたのは女性キャラのお色気シーンです。同作は、ぬ~べ~の生徒である「稲葉郷子」や「細川美樹」、先生の「高橋律子(リツコ先生)」、雪女の「ゆきめ」など、魅力的な女性キャラが多く描かれたのも特徴のひとつでした。大人になったいまでも鮮明に覚えているシーンが多いため、ある意味では「トラウマ」になるほどのセクシー描写が描かれていたのだと思います。

 作中では恋物語が展開する話もあり、代表的なのはぬ~べ~とゆきめによるカップル回です。ゆきめは幼い頃にぬ~べ~によって命を助けられたことがきっかけで、彼に恋をしているという設定でした。なかでも特に印象に残っているのは、第213話の「ゆきめ、禁断の恋!? の巻」です。

 常に貧しい生活をしているぬ~べ~が特売のカップ麺を多く買うために、「陽神の術」で子供の姿に分身したところ、交通事故に遭いそうな場面でゆきめに救われます。ゆきめに正体はバレず、子供ぬ~べ~はひょんなことからゆきめの家に招待されます。そして、ゆきめとぬ~べ~は一緒にお風呂に入り、体を洗われ、足を滑らせて体が重なり合ってしまうなど、ドキドキする場面が描かれました。

 しかも、ぬ~べ~に恋をするゆきめは、ダメなことだと分かりつつも子供のぬ~べ~に魅力を感じ、一緒にベッドで横になった際に子供の手を握るのです。数あるお色気回と比べると大胆な露出は少ないですが、ゆきめがぬ~べ~以外の男性に高揚する場面は妙にドキドキさせられました。



2025年に新アニメ化される『地獄先生ぬ~べ~』のティザービジュアル (C)真倉翔・岡野剛/集英社・童守小学校卒業生一同

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担当編集者が止めるほどの過激シーン

 ほかには「少年誌なのに、ここまでやって大丈夫なの?」と強く覚えているのが、第241話~第243話の「眠鬼(ミンキ)」が登場した回です。

 ぬ~べ~といえば左手に「覇鬼(バキ)」という最強の鬼が封印されており、それが「鬼の手」となってぬ~べ~の強力な武器になっています。また、覇鬼は地獄の鬼三兄弟の長兄で、次兄「絶鬼(ゼッキ)」、そして、妹の鬼「眠鬼」がいました。第241話では、妖力の源である「鬼のパンツ」をなくした眠鬼が地獄からやってきて、ぬ~べ~が赴任している童守小学校の生徒たちに接触します。

 最初に声をかけたのは、「立野広」「木村克也」で、そのときに描かれた眠鬼はパンツを身につけていない状態でした。股間の部分はジャンプのロゴマークで隠されており、その周辺には小さい文字で「あ…あれほど 『描いちゃダメ』って言ったのに(by編集者)」と書かれています。それ以降もタオルで隠すまで、ジャンプのロゴは2度登場し、2回目は「だから 描いちゃダメだって…」とコメントがあり、3回目は諦めたのか何も書かれていませんでした。

 さらにその後は眠鬼の力によって校内の人びとがパンツ一丁の姿になり、女子生徒やリツコ先生、ゆきめも裸体に近い状態が描かれます。さらに男子たちはパンツの姿に変えられ、そのパンツを女子生徒たちが履くなど、「眠鬼回」はハレンチな場面が満載でした。当時は子供ながらも「これって読んでいいのだろうか」というなんともいえない気持ちを抱えながら、ページをめくった記憶があります。

 そして、作中屈指の「アウト」な妖怪が登場したのが、第214話の「ハレンチ妖怪・子泣きじじいの巻」でした。この回は「見かけは赤ん坊だが、実は800歳」の妖怪である「子泣きじじい」が登場し、かわいい見た目を利用してぬ~べ~の生徒たちに近付いて悪さをします。

 子泣きじじいは、郷子によって童守小学校に連れてこられると、給食費を盗んだあげく、体育の授業を前にした女子更衣室に入り込みます。その上、下着姿の女子生徒に抱きついたり、体をなめたり、お尻を触ったりと、次々とセクハラ行為に及ぶのです。正体がバレるまでは、見た目が赤ん坊ゆえに、女子生徒のみんなは戸惑いつつも赤面するだけでした。

 この回はかなり刺激が強めだったこともあり、覚えているファンは多く、ネット上では「再アニメ化で描いてほしい」「映像で見たい」と、2025年放送予定の新アニメ化での放送を期待する声も出ています。そのほか、印象に残っているハレンチ回として「濡れ女のコスプレ」「人魚の速魚」「お色気妖怪の精霊パウチ」「妖怪あかなめ」などの話があげられていました。

 新アニメ化の際、コンプライアンスの問題を考えると、お色気シーンをそのまま再現するのは難しいと思いますが、当時からのファンとしては、少しでも、現代の技術によるアニメーションでの映像化を期待してしまいます。原作者の真倉翔さんは新アニメに関して「デジタルのアニメ、設定も5年3組の子どもたちも現代にあわせ変わっています」「全く新しい構成と変わらぬ魅力がたっぷりのぬ~べ~に大いに期待してください」とコメントしていました。令和の『ぬ~べ~』がどのように生まれ変わるのか、どの回がどのように放送されるのか、首を長くして待つことにしましょう。