突然、友人の理依が亡くなったことを聞いた椎菜。高校入学初日からずっと仲良くしてくれた理依を救いたい一心で、独自の研究を重ねると奇跡的に蘇生薬が完成します。お葬式の日、お棺のなかで冷たくなった理依に薬を飲ませると、蘇生させることに成功します。命を救えたことに安堵する椎菜でしたが……? 作者のなまくらげさんにお話を聞きました。
棺のなかの友人に蘇生薬を飲ませると…(なまくらげさん提供)
【マンガ本編】亡き友人を救いたい…自ら蘇生薬を発明 生き返った友人の予想外のひと言に「えっ?」
生き返った友人の衝撃のひと言とは?
友人の理依が亡くなったことを知らされた、主人公の椎菜。高校入学初日からずっと仲良くしてくれた理依は唯一無二の存在でした。彼女を救いたい一心で、独自の研究を重ねると、奇跡的に蘇生薬が完成します。お葬式の日、お棺を開け理依に薬を飲ませ、蘇生させることに成功します。後日、無事に生き返った理依と話をしていると予想外のことを言われて……?
X(旧:Twitter)で公開された、なまくらげさん(@rawjellyfish)による創作マンガ『蘇生薬で友人を生き返らせた話』をご紹介します。読者からは「薬で身体はどうにかできても精神的な蘇生はできなかったのか……」「死ぬ権利よりも死にたいと思わない世の中になればいいね」「深く、難しく、悩まされるお話ですね」などの声があがり、2024年3月の投稿には3.7万いいねの反響が集まりました。
作者のなまくらげさんはXなどで死生観をテーマとしたマンガを多く投稿しています。今回の作品については、「人はどこまで人の命を操作してよいのだろうという問いを形にしてみました」とコメントしていました。
作者のなまくらげさんに、お話を聞きました。
ーー『蘇生薬で友人を生き返らせた話』を投稿なさった当時~現在で、反響があったことで読者や周囲からはどんな声がありましたか?
扱っているテーマを考えると賛否が分かれてもおかしくないところでしたが、予想外に多くの好意的な声をいただけてうれしかったです。
ーー作者として、反響後の変化などはありましたか?
何か大きな変化が生じたわけではないですが、自分の創作の仕方や作風に少し自信を持てた気がします。とはいえセンシティブな題材を扱っていることには変わりないので、慢心せずに引き続き丁寧な創作を心がけていきたいと思います。
生き返った友人の言葉は?(なまくらげさん提供)
ーー死生観をテーマとした作品を多く描かれていますが、このような作品を通して読者にどのようなことを伝えたいですか?
読者の方それぞれの感想を抱いていただけたら、それだけでうれしいですね。本作のようなテーマは特に、普段考える機会は多くないものの、一度立ち止まって考えることで自身の人生観に触れられる貴重な問いだと思います。マンガという媒体を通して、その一端を少しでも感じていただければありがたい限りです。
ーー現在手がけている作品や、今後描いてみたいストーリーなどについて教えて下さい。
ここ最近は人生哲学をテーマにした話を考えています。今後も死生観に限らずいろんなテーマに触れ、それぞれに対する私自身の考えを整理するとともに、作品を通して読者の方と一緒に思考していけたら本望ですね。