シャンクスといえば、『ONE PIECE(ワンピース)』のなかでもトップクラスに謎めいた設定を持つキャラクターです。一部では「実はシャンクスは双子だった」という説が以前からささやかれていますが、最新話ではそれを裏付けるような意味深なシーンが飛び出しました。
シャンクスをパッケージに描いた『ONE PIECE ワンピース 14thシーズン マリンフォード編 piece.8』DVD(エイベックス・ピクチャーズ) (C) 尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【画像】えっ、シャンクスに妹が? こちらがファンの間で「妹」とささやかれる女海賊です(3枚)
決め顔がまさかの「伏線」か?
※『ONE PIECE(ワンピース)』コミックス未収録の内容に触れています。ネタバレにご注意ください。
『ONE PIECE』の物語で最初に登場しながら、いまだにシャンクスの正体についての謎は解き明かされていません。特に一部で熱心に議論されているのが、「実はシャンクスはふたりいる」「本当は双子だった」「顔がそっくりな兄弟がいる」といった説です。2024年7月22日発売の「週刊少年ジャンプ」に掲載された第1121話では、そのような考察をますます加速させるような描写が描かれていました。
同エピソードはベガパンクが発信したメッセージを受けて、世界中の海賊たちが「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」への決意を新たにするという内容です。終盤では現在の四皇メンバーにスポットが当たっており、そこで意味深な描写がありました。
とあるコマにて、四皇「赤髪」の船「レッド・フォース号」の様子が描かれており、お酒を飲みすぎて泥酔する「お頭」と、それを注意する船員のやりとりがセリフだけで表現されています。当然これは「赤髪海賊団」の様子ということで、「お頭」はシャンクスを指すと考えるべきでしょう。
問題はその次のページです。見開きで四皇メンバーの顔が勢ぞろいするなか、まともに言葉をしゃべれないほど泥酔していたはずのシャンクスが、キリっとした表情を浮かべていました。
ほかの四皇は「エッグヘッド」で戦闘中のルフィはニカ状態、「クロスギルド」の面々に壮大な勘違いをされたバギーは涙で顔を汚している状態となっており、それぞれリアルタイムの顔が描写されているものと思われます。だとすると、「レッド・フォース号」にいるシャンクスは泥酔した顔になっているはずでしょう。すなわち船にいる酔っぱらいのシャンクスと、最後に四皇として出てきた真顔のシャンクスは別人かもしれない……というわけです。
さらに今回のエピソードでは、もうひとつ「シャンクス複数人説」につながる描写がありました。四皇の顔が並ぶ見開きページにて、右下にシルエットで描かれた謎のキャラクターが登場しており、この人物こそが「もうひとりのシャンクス」だと考察されているのです。
シルエットの人物は左腕でサーベルをつかんでいました。シャンクスも腕を失う前は左利きだったため、共通点といえなくもありません。またサーベルで戦う大物の海賊がシャンクスくらいしかいないことも、この説が浮上した原因ではないでしょうか?
一見こじつけにも考えられる解釈ですが、少なくともシャンクスに兄弟がいることはほぼ確実だといわれています。シャンクスの出生について、映画『ONE PIECE FILM RED』にて、天竜人でありフィガーランド家の血筋であることが仄めかされていました。
そして、シャンクスの親と思しき「フィガーランド・ガーリング聖」は「ゴッドバレー事件」の際に「見ていろ子供達」と発言しています。つまり彼には複数の子供がいたのでしょう。
これまでの描写からすると、「もうひとりのシャンクス」が世界の命運を左右するほどの大物である可能性は十分あります。なにせガーリング聖は天竜人を裁く権力を持つ「神の騎士団」の最高司令官のため、その息子も相応の地位を与えられているはずです。
実際に「世界会議(レヴェリー)編」では、聖地「マリージョア」にてシャンクスが五老星の面々に直接謁見し、「君だから時間を取った」とまで言われていました。一介の海賊としてはありえない待遇のため、これは「シャンクスにそっくりな血縁者」ではないかと考察されています。
「ひとつなぎの大秘宝」争奪戦にて「もうひとりのシャンクス」がどんな役割を果たすのか、戦いの行方に注目するしかありません。