パリ五輪サッカー男子で、日本はイスラエルを1-0で撃破。1次リーグを3戦全勝の1位通過でベスト8進出を果たした。

 この試合で、途中出場ながら後半アディショナルタイムに値千金の決勝ゴールを決めたFW細谷真大は、J1柏の下部組織から2020年にトップチームに昇格したプロ2年目の22歳。

 柏のネルシーニョ前監督からは、相手DFの裏に飛び出す動きを徹底的にレクチャーされたが、課題は決定力のなさにあった。五輪代表の大岩剛監督は「真大はこのチームのエースFW」としているものの、A代表でまだまだ2番手、3番手扱いなのはその辺りが影響している。

 そんな中、五輪でのチームの目標が「金メダル」である一方、9月にW杯アジア最終予選が開幕するとあって、実は細谷を筆頭としたメンバー全員はA代表の森保ジャパンへの昇格が金メダル以上の最大の目標となっている。

森保一監督も五輪代表のメンバーのA代表への昇格の条件の一つに、欧州トップリーグへ移籍し、そのクラブの主力であることを挙げていますからね」(夕刊紙記者)

 つまりJリーグ組の細谷にとって、パリ五輪は欧州移籍へのステップアップ、そしてA代表入りのラストチャンスの場というわけだ。

 準々決勝(8月3日)では、優勝候補のスペインと激突することになった。細谷がそこでもゴールを決められれば、トップ選手への道が一気に開けることになる。

小田龍司

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