2024年春アニメが最終回を迎え、「これから一気見する」という方もいるのではないでしょうか。その際、ぜひ見ていただきたいのが「最終回がよかった作品」です。SNS上でも実は評判のよかった最終回は、いったいどのような展開なのでしょうか。



TVアニメ『となりの妖怪さん』ティザービジュアル (C)noho・イースト・プレス/「となりの妖怪さん」製作委員会

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「ひさびさに気持ちのいいタイトル回収」最終回ですべてを持っていく春アニメ

 アニメを見終わったとき、その満足度が上がりやすいのは「最終回が良かった」パターンではないでしょうか。2024年春アニメでは、序盤に比べて最終回の評価がかなり高く、話題になっている作品があります。「こういう最終回大好き」と高評価の春アニメ、3作品を見てみましょう。

※この記事には、『Unnamed Memory』『オーイ!とんぼ』『となりの妖怪さん』のネタバレが含まれます。

『Unnamed Memory』

 子孫を残せない呪いを解くため、王太子「オスカー(CV:中島ヨシキ)」は荒野の塔で出会った青き月の魔女「ティナーシャ(CV:種崎敦美)」に結婚を申し込みます。塔を上りきったオスカーの願いを叶えるべく、ティナーシャは1年間、彼と暮らすことになるのです。

「呪いに耐えられるほど強い」という理由で、ティナーシャと結婚しようとするオスカーですが、その割には彼女を気に入っています。さらっと甘いセリフでティナーシャを口説き、ティナーシャも憎まれ口を叩きつつ惹かれていくので、終盤まではかなり甘めの作品に見えます。

 しかし、すべてがひと段落した最終回でその雰囲気は一変しました。オスカーはとあるきっかけで400年前の過去に飛び、急展開を迎えます。華麗なタイトル回収と衝撃のラストに、SNSでは驚きの声が上がっています。2期決定済みですので、今のうちにぜひご覧ください。

『オーイ!とんぼ』

 キービジュアルからは「熱血ゴルフアニメ」のように見える本作ですが、実は深い人間ドラマが感動的です。主人公の「大井とんぼ(おおい とんぼ/CV:はやしりか)」は天真爛漫ですが、交通事故で両親を亡くし、日本最後の秘境と呼ばれる「火之島」で育っています。

 そして、とんぼと出会う中年男性「五十嵐一賀(いがらし かずよし/CV:東地宏樹)」も、とある理由から職も家族も失っています。とんぼと五十嵐は、ゴルフを通して仲良くなりつつ、それぞれのトラウマを克服し成長していくのです。

 島は人が少ない分、人間関係も濃く、お互いへの想いの深さも人一倍です。とんぼを育てた「ゴンじい(CV:青森伸)」や、島のマドンナ「安谷屋洋子(あだにや ようこ/CV:舞羽美海)」など、島民たちの想いもしっかり描かれる最終回は、きっと涙してしまうでしょう。

『となりの妖怪さん』

 本作の舞台は、人間と妖怪と神様が共に暮らす縁ヶ森町です。父が行方不明になった少女「杉本睦実(すぎもと むつみ/CV:結川あさき)」と、ご近所さんのカラス天狗「縁火山次郎坊(ふちびやま じろうぼう/CV:比嘉良介)」など、それぞれの絆が描かれます。

 猫又になった元飼い猫や、とある事情を抱えている化け狐、車にも人型にもなれる車のつくも神など、村人たちの姿かたちはさまざまです。それでも家族や友人としてお互いを思いあう彼らは、時にすれ違いながらも、温かく優しい日常を紡いでいきます。

 ほのぼの系アニメかと思いきや、終盤では「無の空間」との境界線が崩壊し、鬼が村人たちを襲い始めます。最終回では、妖怪たちも次々と倒れていく非常事態に……。スケールの大きい展開と、お互いをいつくしむ気持ちの尊さに泣ける、隠れた名作です。

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 完結した今こそ、最終回までしっかり見ていただきたい「最終回が良かった春アニメ」をご紹介しました。それまでの前振りがあるからこそ、最終回のよさが引き立つ作品ばかりですので、ぜひ1話からご覧ください。

※種崎さんの「崎」は、「大」ではなく「立」が正しい表記