1907(明治40)年に日本で3番目の帝国大学として創設された歴史ある東北大学。杜の都と言われる仙台市に4つのキャンパスがあり、開学以来、研究教育機関として時代に先駆けた多くの研究成果を日本のみならず世界に発信。2024年には青葉山新キャンパス内の3GeV高輝度放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」の運用が開始され、国内外から注目を集めています。
今回はそんな東北大学に現役の大学生が潜入。図書館や学食などのキャンパス内の施設はもちろん、イベント、部活&サークル活動についてのレポートをお届けします。
『東北大学』に潜入・1日体験
仙台市内に4つのキャンパス
片平キャンパス
出典:東北大学
青葉山キャンパス
出典:東北大学
仙台駅を起点に、大学本部や附置研究所のある「片平キャンパス」。理工系学部などがある「青葉山キャンパス」、文系学部などがあり、全学教育も行われている「川内キャンパス」、医学部や歯学部、東北大学病院などがある「星陵キャンパス」と4つのキャンパスがある東北大学。
川内キャンパス
なかでも、川内キャンパスと青葉山キャンパスは地下鉄東西線の駅直結。地下鉄仙台駅から川内駅はわずか6分ほど、青葉山駅は9分ほどという近さ。帰りにちょっと仙台駅周辺で遊んでいこう、というときも便利です。
この日、お邪魔したのは川内キャンパス。地下鉄の川内駅を降りると、文字通りキャンパスは目の前。敷地内に駅があるという印象です。2015年の東西線の開業に伴い、駐車場だった駅前のスペースにケヤキ並木を活かした広場として再生。駅前は、学生の交流スペースにもなっているそう。
川内キャンパス
出典:東北大学
また、旧青葉城内に位置しているとあって、自然も豊か。森のなかに存在するキャンパスといった感じで、校内のさまざまな場所に緑があります。授業や研究の合間など、周囲を散策するだけでもリフレッシュできそうです。
芝生のある広場も、お天気のいい日は気持ちよさそう。東北大学附属図書館の近くには桜並木もあり、春には学生だけでなく、近隣の家族連れなどがお花見を楽しんでいる姿が見られるとか。
「研究第一」「門戸開放」「実学尊重」の理念を象徴する豊富な施設
出典:東北大学
研究室や施設も充実している東北大学。この日は、川内キャンパス内にある「東北大学附属図書館」にお邪魔しました。
本館と4つの分館があり、その総蔵書数は約420万冊。国内有数の大学図書館とあって、分野ごとに図書や雑誌がずらり。さらに、インターネットから使える電子ブックや電子ジャーナルのほか、各種データベースも整えられています。また、蔵書のなかには国宝2点を含む古典資料のコレクションや夏目漱石の蔵書などもあるそう。歴史を感じます。
閲覧室は、仕切りのある席や机を自由に組替えられる席など、場所ごとに「話してもOK」や「パソコン使用可能」といったマークも掲示されていて、自分の目的にあった場所を選べるのも使いやすいところ。マイペースに自習がはかどりそうです。この日も、閲覧室には多くの学生の姿がありました。なかには、館内閲覧のみ可というラベルの貼られた分厚い辞書を何冊も広げ、レポートにいそしんでいる人も。
史料館
出典:東北大学
植物園
出典:東北大学
そのほか、史料館や植物園、自然史標本館など一般開放されている施設が多いこともポイント。
3GeV高輝度放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」
出典:東北大学
青葉山新キャンパス内には、新たに3GeV高輝度放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」を中心としたサイエンスパークを整備しているそう。日本初となる最先端の技術が注ぎこまれたナノテラスは、新たなデバイスや薬の研究開発など幅広い分野での活用が期待されています。
地域の憩いの場としてはもちろん、研究施設も企業などに開放していると聞き、「研究第一」「門戸開放」「実学尊重」という東北大学の理念が具現化されているのも魅力的だと感じました。
オリジナルメニューも楽しめる学食
出典:東北大学
大学生活の楽しみと言えば学食。川内キャンパスには「キッチンテラス Couleur」というカフェテラスがありました。木のぬくもりを感じる空間になっていて、晴れた日にはテラス席もおすすめ。
出典:東北大学
メニューは日替わりで、カレーや丼、麺類などさまざまなメニューがあるなか、特に気になったのは「唐揚げ頭脳うどん」。東北大学生協が金沢製粉に依頼して、独自に開発した頭脳粉で作ったうどんなのだとか。脳の働きが活発になると言われるビタミンB1が多く含まれているそう。
ちなみに、2024年6月の人気メニュー1位は「自家製カレー」で、2位は「韓国風 牛焼肉丼」、3位は「冷やし明太豆乳頭脳うどん」とのこと。
さらに、焼き立てパンやソフトクリームを販売する「bush clover café」もあり、小腹が減ったときや甘いものが食べたいときも安心。キッチンテラスの隣には、「川内の杜ダイニング」という全キャンパスで最大規模の食堂も。こちらは平日8:00~19:30と営業時間が長いので、午後の授業のあとなどにも頼りになりそうです。
多彩なステージが展開される秋の大学祭
出典:東北大学
毎年秋に開催される「東北大学祭」は、川内北キャンパスを中心に行われる一大イベント。作品展示や野外ステージなどで、各サークルが活動の成果を発表するほか、模擬講義も行われるのだとか。2023年の第75回東北大学祭は3日間で、延べ3万人以上の来場者があったそう。2024年はどんな大学祭になるのか、今からワクワクしますね。
そのほか、卒業生と交流できるイベント・ホームカミングデーや学内外のボランティア団体の紹介を行うイベント、ボランティアフェアなども予定されているとのこと、学生のみならず、さまざまな人とコミュニケーションが取れる場がたくさんあるのも嬉しいところです。
鳥人間コンテスト出場や全国大会優勝のダンスサークルも
東北大学では、部活やサークル活動も活発。映画部や軽音楽部などの文科系、漕艇部やアメリカン・フットボール部などの体育系と、正規加盟団体は合計194団体。さらに、準加盟団体も多く存在し、どれに入ろうか迷ってしまいますね。
出典:東北大学
出典:東北大学
なかでも、2023年7月に開催された第45回鳥人間コンテストで学生記録を更新したという人力飛行部。そして、大学ダンスサークルの日本一決定戦で地方勢初の優勝を果たしたストリートダンスサークルWHO。華やかな経歴を持つ団体も多く、自分の個性を発揮しながら活躍できる環境は、新たな自分を見つけるチャンスにもなりそうです。
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学びたい!挑戦したい!という気持ちに応える東北大学
今回、東北大学で1日体験をした現役大学生は「お邪魔した川内キャンパスは、駅から広がる一つの街のような印象がありました。学食やカフェテリアも充実しているし、緑も多く、大学に行くのが楽しそうですよね」とコメント。
また、学習環境に関しては「図書館では自習している学生さんが多く、実はちょっとびっくりしていました。しっかりと資料を広げて自習できるスペースがあるからこそできることですよね。図書館のほか研究室を始め、さまざまな施設が豊富にそろっているのも魅力的だなと思いました」と話していました。
研究・教育への評価も高い東北大学は、4年連続で「THE 日本大学ランキング」の総合1位を獲得しているのだとか。大学だけでなく企業とともに研究を進めるなど、その順位も納得です。
さらに、仙台市内のキャンパスだけでなく、東北大学には海外拠点もあるそう。世界を目指す学生に向けたグローバルリーダー育成プログラムや留学プログラムなど、学びたい、挑戦したいという想いに応えてくれる場があるのは、学生生活のモチベーションアップにつながりそうです。
東北大学のオープンキャンパスは、例年7月下旬に開催されます。多彩なプログラムが用意されている国内最大規模というオープンキャンパスで、リアルな学生生活を体感してみてはいかがでしょうか。
information
東北大学
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/
【オープンキャンパス】
https://www.online-opencampus.tnc.tohoku.ac.jp/
【アクセス】
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/campus/01/access/
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