蒼佑は「過去」が作りだしている!?
役作りで工夫や準備していることはありますか?
僕が演じる蒼佑の場合は、現在に至るまでの過去がかなり大きく影響を与えている印象です。ただ、それを最初から手取り足取り説明しているわけではないので、物語的にも、役的にもそこが重要な部分ということを意識して演じています。蒼佑の性格は、基本的には穏やか……までいかないんですけど、なんでもかんでも気分が上下する子ではなくて、落ち着いて進んでいくけど、そのなかに不安定な部分がある。
例えば1話の成田さん演じる冴木と再会するシーンは序盤、2日目とかに撮っているんです。大事なシーンながら、お芝居する上では、実際言葉を交わしたりということがほぼ何もない状態での撮影だったので、蒼佑の内面を想像してかなりイメージで補ったり、加減を意識したりしました。
「過去」が蒼佑のキーワードなんでしょうか?
過去がゆえに現在があるんですけど、蒼佑のベースに流れてるイメージみたいなもの……凪っていうんですかね、波のない中に時々垣間見える濁った部分。濁りとも違うのかもしれないけど、ちょっとした危うさというか、不安定な部分みたいなのを出したいなというのが、今回蒼佑を演じるにあたって僕の中にはあって。
現場にいて、一番すり合わせというか、気をつけながら、いろいろプラスマイナスしてさじ加減を見極めているのは、その部分です。
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集中して見るのが作品の楽しみ方!
第1話が放送されて、周囲の反響などはいかがですか?
色々な反響をいただいて嬉しいです!お話自体は決して簡単ではないと思うんです。ちゃんとよく見ないと見逃しちゃう部分もあって。集中して見てもらうほうが楽しめる作品かなと思います。しっかりと見ていただくと、一気に引き込まれていく作品じゃないかなとやりながらも思っています。
実際それが見ている方に届いてる印象で、けっこういろいろ考えながら見てくださってる方もいたり。あれこれ考えながらも、楽しみながら見ていただいたのかな、というのが僕のところに届いている反響かな、と思います。
僕の友達も見てくれていて、誰が怪しいだとか、あーだこーだ言ってますね(笑)。ありがたい反響をいただいてます。
萩原さん演じる蒼佑は、その過去が人格形成に大きなウェイトを占めているキャラクターです。その不安定ともいえる内面を演じていきたいと萩原さん。作品に対する反響には、手応えを感じていました。
蒼佑と同じく灰川邸の子どもたちを演じるキャストとの裏話、作品の見どころについて語ってくれる第2回、関西についてのレアなトークが楽しめる第3回もお見逃しなく!
スタイリスト/Shinya Tokita
ヘアメイク/Emiy (Three Gateee LLG)
写真/©ytv、Nanako Araie
文/國友 敬
参考/読売テレビ『降り積もれ孤独な死よ』