編集部の「これも食べたい!」
季節の上生菓子と抹茶
「寧楽菓子司 中西与三郎」製 季節の上生菓子660円。写真は、きんとん製の花てまり。きんとんの中はこしあん、周りに錦玉羹(きんぎょくかん)をちらしてあります。
大和茶に合わせた通年の甘味は、シフォンケーキ、紫芋モンブラン、みたらし団子など、和洋の垣根を越えてスタンバイ。季節の上生菓子は、同じならまちで、大正2年から続く老舗和菓子店「寧楽菓子司 中西与三郎」のものをセレクトしています。一緒に添えた、ひと口サイズの抹茶シフォンには奈良県産の卵を使っていて、奈良へのこだわりが随所に感じられます。
抹茶は「やまとみどり」660円と、「特撰抹茶さみどり」880円。どちらにも赤ワインの錦玉羹がつきます。
目の前で点ててくれる抹茶は2種。奈良で育成された希少な品種「やまとみどり」と、春日大社花山院宮司より「神野の白」とも命名されている「さみどり」。バランスのいい、穏やかな味わいで、好みの茶碗を選んで一服できます。
甘味のみならず、店内の設えから作家ものの器、照明に至るまで。店主である石川さんの“大和茶でゆっくりと、豊かなひとときを過ごしてほしい”という思い、こだわりが伝わってきます。
教えてくれた人齋藤優子/Yuko Saito
『BRUTUS』『&Premium』など、雑誌を中心に執筆しているライター。食に関する取材が多く、しばしば関西を訪れているうちに、関東とは違う食文化をもっと知りたくなり、2018年に京都にも拠点を設ける。現在は京都と東京を行ったり来たりの日々。
DATA
大和茶カフェ 茶樂茶 SARASA
奈良県奈良市公納堂町6‐1
0742-95-9693
営業時間:11:00~18:00
定休日:月・金
\from Editor/
関西における日本茶の産地と言うと、真っ先に思い浮かぶのは、京都の宇治。でも、思えば、月ヶ瀬のある奈良県も名産地なんですね。古都らしい静かな街並みにあっても、ひと際、静かなひとときが過ごせる日本茶カフェで、かき氷で、抹茶で、ほうじ茶で、大和茶を堪能しました。
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
写真/吉村規子 文/齋藤優子 企画・編集/吉村セイラ