卓球最強国との挑戦権を得た。
現地8月8日、パリ五輪は卓球女子団体の準決勝が行なわれ、世界ランク2位の日本(早田ひな、平野美宇、張本美和)は同5位のドイツと対戦。ゲームカウント3-1で競り勝ち、2012年ロンドン五輪から4大会連続のメダルを確定させた。決勝は卓球最強・中国と激突する。
オリンピックの団体戦は1チーム3人で戦い、シングルス4試合とダブルス1試合の計5試合を行なう。3戦先勝で3人のうち1人がシングルス2試合に、残りの2人がダブルスとシングルス1試合ずつに出場。各試合3ゲーム先取の5ゲーム制で実施される。
第1試合は早田/平野の黄金世代(00年生まれ)コンビが登場。第1ゲーム序盤からいきなり3連続得点を挙げてペースを握ると、最後は早田のフォアがクロスに決まり11-3で先取した。第2ゲームも早田のバック、平野のフォアが炸裂して11-3で連取。第3ゲームは相手が懐に突く強打が決まり出し、6-11で落とす。第4ゲームは一進一退の展開だったが、終盤に地力の差を見せつけ11-8で奪った。
先勝した日本は、16歳の張本が第2試合を担う。相手は18歳のアネット・カウフマン。世界ランクで格下の相手だが、思わぬ苦戦を強いられた。第1ゲーム、張本はサーブミスが目立ち、カウフマンに一時4点のリードを許す。終盤追い上げたが、9-11と競り負けた。第2ゲームも同じような展開で、張本の強打がカウフマンに対応される。2ゲームを失い、後がなくなった第3ゲームは自身のミスも絡み、結局攻略できぬまま8-11でストレート負け。初めて日本は試合を落とした。
嫌な流れだったが、第3試合を任された平野が流れを取り戻す。第1ゲームは平野の速いペースに相手が対応できず、11-7で先取。第2ゲームも11-6と圧倒した。一気にリーチをかけたが、第3ゲームは一転して接戦に。それでも激しいラリーの応酬を制した平野がマッチポイントを握ると、最後は相手の強打が外れて11-9とストレート勝ち。日本が2対1とリードした。
決勝進出に王手をかけた第4試合は、再び張本が登場。16歳は第2試合の負けを引きずらず、第1ゲームを11-8で奪うと、リズムに乗った第2ゲームは持ち味の強打、さらにはバックが冴えて11-5で制した。勢いに乗った張本はもう止まらない。第3ゲームは、なんと10連続得点で一気にマッチポイント。最後は相手がミスし、張本が圧巻のパーフェクト勝利を収めた。
重圧から解放されて安堵したのか、16歳は黄金世代の2人から声をかけられると、嬉し涙を流した。
4大会連続でメダルを確定させた日本は現地8月10日、金メダルを懸けて絶対女王・中国と雌雄を決する。
構成●THE DIGEST編集部
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