「パリ五輪は外国の報道機関から“史上最高の大会”とみなされている」
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仏メディア『Franceinfo』は、パリ五輪を取材している各国の報道陣に今大会の印象を聞いて回った。回答者のほとんどが、好意的なコメントを残しているようだ。
「エッフェル塔の麓で行なうビーチバレーなんて、類をみないアイデアだと認めざるをえない。私が写真を撮ってSNSに投稿すると、多くの人が羨ましがった」と語ったのは、ケニアの元テレビ司会者セレスティン・カリニーだ。現在は英放送局『BBC』で働いているという。
ラジオ・カナダのジャーナリスト、マーク・アントワーヌ・ゴダンも仮設のビーチバレー会場が印象的だったようだ。「パリを際立たせているね。壮観だよ。大会後のことを考えても、とてもいい事例だと思う。将来の用途が必ずしも見つからないインフラを無限に構築しても意味がないから」と口にした。
仏メディア『Franceinfo』は、アーチェリー会場となっているアンバリッドや、馬術が行なわれたベルサイユ宮殿など、競技が開催される場所の美しさに加えて、記者たちは熱狂的なフランスのファンに驚かされていると記載した。
フェンシングやテコンドーが行なわれているグラン・パレのスタンドで出会ったアメリカ人ジャーナリストは、大観衆によるフランス国家“ラ・マルセイエーズ”の大合唱を聞いた後に、こう語った。「信じられない雰囲気だ。本当に信じられない」。
2016年のリオデジャネイロ大会も取材した放送局『ESPN Brasil』のアントニオ・チャモロ記者は、「フランスのファンは、ブラジル人よりもスポーツを知っているような気がする。リオ大会は特定の競技に人気が集まったが、ここではどの競技場も満員だ」と驚いた。
「素晴らしい雰囲気だね」と微笑んだのは、アルジェリア放送局『TV1 Algeria』のジャーナリスト、オマール・ジェマイ。観衆の熱狂に驚く一方で、「過去の五輪に比べて警備が厳重すぎるから、そこは嫌になるね」と話したが、その同僚たちは「すべてが完璧じゃないかな。食事や交通機関もね」と語っていた。
ブラジルのメディア『Globo』のシンティア・バーレム記者は、「英語があまり通じない点を除けば、とくに問題はないかな」と話し、チェコのテレビ局で働くステパン・ソコルも「あらゆる点で大成功の大会」と答え、「警備は厳重だけど、警察官はみな笑顔で感じがいいね。治安はいいと思う」とパリの印象を話した。
「スペインではパリの人たちは“不機嫌で話しかけづらい”と言われているけど、私はみんなとてもフレンドリーだと思うよ」と口にしたのは、スペインのラジオ局『RNE』のハウメ・リエロだった。
次回の五輪の開催国、米国のジャーナリストはパリ大会をどのように見ているのか。CNNのプロデューサー、サキャ・バンドーンは「ロサンゼルスにプレッシャーをかけたと思う。屋外での開会式は危険な賭けだったけど見事に成功した。フランスは自国の歴史を大いに活用し、アメリカ人はそれを楽しんだ。スポーツ的であり、文化的なものだった」。バンドーンはロス五輪で観客を存分に楽しませるアイテムが、パリ大会には欠けていると指摘した。「観客席でのアルコールと空調だ」。
各国記者に取材した仏メディア『Franceinfo』は、「世界中のジャーナリストはパリ五輪を“史上最高”と評価している。彼らはパリでの経験に、とても満足している」。そう結論付けた。
構成●THE DIGEST編集部
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