元木咲良が“父の夢”を継ぐ決勝進出!ヨーロッパ王者を劇的なフォール勝ちで破り銀メダル以上が確定【パリ五輪女子レスリング】

 日本時間8月10日(日付は以下同)、パリ五輪レスリング競技の女子フリースタイル62kg級準決勝がシャン・ド・マルス・アリーナで行なわれ、日本代表の元木咲良がグレース・ブレン(ノルウェー)と対戦。フォール勝ちで劣勢からの大逆転勝利を収め、決勝進出を決めた。

 今大会がオリンピックデビューとなった元木は、その初陣となった1回戦はわずか38秒でフォール勝ち、2回戦も相手に1ポイントも与えず11-0でのテクニカルスペリオリティー勝ちと、圧巻の強さで準決勝の舞台へ。勝てばメダルが確定する大一番、今年の欧州選手権チャンピオンの実力者ブレンと相見えた。
  公式戦で過去2戦2勝と好相性の相手に、第1ピリオドは先取点を許すも積極的に足元を崩す攻撃で2ポイントを獲得し、2-2と同点で第2ピリオドへ突入する。

 迎えた後半、一進一退の攻防が続いたなかで相手に4ポイントを献上し、チャレンジ失敗も含めて2-7と苦境に立たされる。しかし残り1分半、起死回生となる反り投げから相手を抑え込みフォール勝ち。劣勢の状況から劇的な逆転勝ちを収めてみせた。

 2000年のシドニー五輪に出場した父・康年に続き、親子でオリンピアンとなった元木。その父が果たせなかったメダル獲得の夢を確定させた今、目指すはもちろん表彰台の中央。決勝戦は11日、東京オリンピック銅メダリストのイリナ・コリアデンコ(ウクライナ)と対戦する。

構成●THE DIGEST編集部

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